正月三が日にやってはいけないことがある!?
三が日にやってはいけないことって?
一方で、やってはいけないといわれる慣習がいろいろあるのをご存知でしょうか。今回は、家庭や家事に関わる三が日のタブーをご紹介します。その理由には、昔の人の知恵や文化があるので、新年を良い一年にするためのヒントにしてみてください。
<目次>
<正月三が日のタブー>
正月三が日のタブー、その由来は?
伝統的なお正月の行事は、新年の福を授ける「年神様」という神様を家にお迎えするためにできました。昔から、年神様が家にいる「松の内(1月1日~7日。地域によっては1月15日まで)」、とくに1月3日までの「三が日」はゆっくりと過ごす文化があります。また、日頃お世話になっている「火の神様」と「水の神様」にゆっくりと休んでいただきたい、正月ぐらいは家事労働を休んでゆっくりさせてあげたいという考え方もあり、さまざまなタブーが生まれました。
正月三が日のタブー1. 掃除
年神様を掃き出してしまうとされる掃き掃除
また、掃除には水を使うため、「水の神様」にゆっくりと休んでいただくことができません。浴室、トイレ、キッチンなどの水回りはなおさらです。こうした理由から、三が日に掃除をしてはいけないといわれるようになりました。
そこで、掃除をしないですむように、12月31日にその年最後の「掃き納め」をする慣わしがあります。
正月三が日のタブー2. 洗濯
洗濯をせず水の神様にお休みしてもらいます
正月三が日のタブー3. 火や刃物を使った料理
料理をすると火の神様が気分を損ねるそう
また、新旧の縁まで切ってしまうので、刃物(包丁)を使ってはいけないともいわれています。
そこで、料理をしないですむように、12月31日にはおせち料理の準備を終わらせて、三が日に食べるようになりました。ただし、新年に初めて汲んだ「若水」で作るお雑煮は例外です。
正月三が日のタブー4. 肉(牛肉・豚肉)を食べること
四つ足の牛や豚の肉は食べない
そのため、おせち料理は魚が中心。おせち料理やお雑煮に肉を使う場合には、鶏を用いるようになりました。
正月三が日のタブー5. お金を使うこと
年の初めに浪費をすると、お金が貯まらなくなるといわれたからです。ただし、お賽銭やお年玉は例外です。
正月三が日のタブー6. けんかをすること
けんかをすると争いごとが絶えない年になる
なお、1月のことを「睦月(むつき)」と呼ぶのは、正月に家族や親戚でなごやかな宴を催し、むつみあうことに由来します。
今は三が日のタブーを気にすることは少なくなりましたが、それぞれに昔の人の知恵や思いが表れています。良い年にするためのヒントにしてみてください。
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