京都の寺と神社めぐりのコツ
京都ではよく偽舞妓が出没するが、これは本物の舞妓さん。北野天満宮にて |
また、京都の場合、あまりにも観光客が多いので、行く時期や場所によっては、「見たのは観光バスや人の群ればかりで、お寺のことはあまり記憶に残っていない」というようなことも、ままあります。そうならないために、ここではまず、効率よく実り多い京都旅をするためのコツを伝授いたします。
1. 目的を定めよう
京都の寺や神社の魅力はさまざまです。しかしそのすべてを一度に見ることはできないので、各自、テーマを定めて行く場所を選定することが大切です。京都の歴史は長いのでテーマは数々考えられますが、今回は「とりあえず世界遺産を見ておきたい」をテーマとして、のちほどご案内いたしましょう。
京都の紅葉は美しいが、場所によっては人ばかり見るハメになる。ここはおすすめの穴場、西山の勝持寺 |
桜や紅葉の混雑は相当なものです。どうしてもその時期に行きたいなら穴場を狙ってください。それ以外に混雑するのはゴールデンウィークですが、その後、梅雨時までは比較的すいているし、新緑は紅葉に負けないくらいきれいです。夏場は、よく言われるように格別な暑さとなり、歩き回るには体力を要します。秋は混むけれど、紅葉前ならまだ大丈夫。正月以外の冬はすいていておすすめです。夏と同様、京都の冬もかなり厳しいですが、独特の凛とした空気が心地よいともいえます。また、冬場は特別公開を企画する寺社も多く、狙い目です。
・紅葉の穴場
・桜の穴場
3. お得なきっぷを使い倒そう
京都はバスが発達しており、たいていの寺や神社に、簡単に行くことができます。お得なきっぷも各種用意されており、その中でもっとも使いでがあるのが、市バス専用1日乗車券です。500円で1日何度でも市バスに乗り降りできますが、少し遠出して均一区間を越えると追加料金が発生します。地元の人も使うポピュラーなものなので、バスの中でも購入できます。
大原や嵯峨野に行く京都バスや地下鉄も乗り放題になる京都観光1日(2日)乗車券も便利です。1泊2日でフルに動き回りたい方は、2日券をうまく利用すると、かなりお得になります。
4. 移動時間の短縮を図ろう
京都市内は、バスが縦横無尽に走っています。路線図を携帯し、どの路線に乗ってどこで乗り換えたら効率よく目的地に着けるかを、そのつど考えましょう。しかし、観光シーズンの京都の道は混んでいることが多く、すぐそこの京都駅にいつまでたっても着かないとか、著名な観光地のバス停に大量の修学旅行生が行列しており、なかなか乗れないというようなこともありえます。ちょっと歩いて駅に行き、電車で移動する方が早い場合もあるので、路線図をよくチェックしましょう。
八瀬の瑠璃光院は、春、秋の期間限定で公開される秘密の寺。こんな庭園を眺めてのんびり過ごすのが、京都観光の真の醍醐味 |
5. ひとつの寺の滞在時間を長くしよう
これはまったくの個人的な見解ですが、やたらとあっちこっちの寺や神社に行くのは、わたしは好きではありません。お寺めぐりはスタンプラリーとは違うのです。行ったという事実に意義があるのではなく、その場所で何を感じたか、どんな美しいものと出会ったかが大切なので、気に入った寺があったら、その後の予定を変更しても、じっくり滞在して隅々まで歩いてみましょう。