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仏像の種類・見方(3ページ目)

昨今仏像鑑賞がブームです。でも、どれを見ても同じに思えるという方は、事前に少しだけ知識を持って出かけましょう。基本は、仏像の世界には人間界と同じ偉い順があるということです。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

京都で基本的な仏像を見よう

観音様の変身例、准胝観音。京都の千本釈迦堂などで見られる
もちろん奈良にも優れた仏像が数々あります。また、その他の地方にも、なぜか観音様が多い湖北とか、優れた古い仏像が多い小浜など、「仏像マニアの聖地」と呼ばれる地域があります。が、もっとも効率よく基本的な仏像を見て回るには、京都が最適かも知れません。なぜなら、常時拝観できる寺が多く、交通の便がよくて回りやすいからです。

基本的な仏像を見てまわるには、次の四つの寺を順に回ることをお勧めします。
歴史的に古いほうから見ていくと、おおよその仏像の歴史がわかります。

1.広隆寺 聖徳太子ゆかりの京都一古い寺で、弥勒菩薩など、飛鳥時代の古い仏像がある。
2.東寺 立体曼荼羅と呼ばれる仏像群があり、仏像の世界の四つの段階を目で見て実感できる。大日如来、不動明王、四天王、梵天、帝釈天など。
3.平等院 平安時代に貴族の間で流行した阿弥陀信仰について理解できる。阿弥陀如来像が必見。
4.三十三間堂 千一体の千手観音像とその眷属たち。風神、雷神も興味深い。

その他にも、千本釈迦堂、六波羅蜜寺、三千院などに優れた仏像があります。

上記の寺を効率よくめぐるコース、それぞれの寺の仏像の特徴などについては、以下の本を参考にしてください。

●京都 仏像をめぐる旅

仏の世界は奥深く、仏と出会う旅は楽しい(大阪、一心寺にて撮影した阿弥陀如来)
●今回の記事で使用したイラストは、わたしの著書「京都 仏像をめぐる旅」で、仏像イラストを描いてくださった小酒句未果さんに提供していただきました。使用したイラストは、すべて、この本の中で使ったものです。

小酒さんは、京都在住のイラストレーターで、京都散歩と仏像イラストのエキスパートです。
●アトリエKoKa イラストレーター小酒句未果のウェブサイト

奈良では、京都よりも古い時代の仏像をたくさん見ることができます。古ければよいというものではありませんが、やはり、古代から人々の祈りを受け止めてきた奈良の仏像には、京都の仏像とはまた違う深い味わいがあります。その際の参考書は、これをお勧め!

●奈良 寺あそび 仏像ばなし

●最後のおまけ
<仏像の種類>
■如来
釈迦如来
阿弥陀如来
薬師如来
大日如来
毘盧舎那仏
など

■菩薩
観世音菩薩(観音様)
・千手観音
・如意輪観音
・十一面観音
弥勒菩薩
文殊菩薩
普賢菩薩
地蔵菩薩
など

■明王
不動明王
降三世明王
軍荼利明王
大威徳明王
金剛夜叉明王
孔雀明王
愛染明王
など

■天
四天王
・多聞天(毘沙門天)
・大黒天
・弁財天
・帝釈天
梵天
帝釈天
金剛力士(仁王)
吉祥天
弁財天
大黒天
など
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