ちょっとリッチな
善光寺の宿坊

ちょっとした老舗旅館のような兄部坊の玄関
善男善女なら、一生に一度はお参りしなければならないと言われる善光寺。わたしは、子供のころに一度お参りに行ったのですが、どんなところだったかすっかり忘れてしまったので、二度目の善光寺参りをすることにしました。周辺には、宿坊が39軒もあり、高野山と並ぶ宿坊林立地帯なのです。

あちこちの宿坊を泊まり歩いてきた経験から言うと、善光寺の宿坊はおしなべて建物がきれいで設備も優れています。その分、普通の宿坊に比べるとお値段も少し高めだし、「お一人様」だと泊めてくれないところが多いのも玉に瑕。しかし、今回泊まった兄部坊(このこんぼう)という宿坊は、小さい部屋もあり、お一人様も歓迎とのこと。実際、女性一人で泊まりに来るお客さんがとても多いのだとか。

●善光寺のホームページはこちら。歴史から宿坊のことまで、とっても詳しい親切なホームページです

善光寺の宿坊には、
二つの宗派がある

玄関脇には、なんとわたしの名前が!わたしもずいぶん偉くなったもんだと一瞬思ったが、宿泊者は、すべて名前を書いていただけるらしい
善光寺は、このように大きな寺としては珍しく、特定の宗派に属していません。なぜそうなのかという件についてはあとで語るとして、ともかく善光寺は、天台宗式と浄土宗式の別格本山ともなっており、両方の宗派のお勤めが行われます。

そして宿坊にも、天台宗と浄土宗、二つの宗派があり、「○○院」と名がつく宿坊は天台宗、「○○坊」と名がつく宿坊は浄土宗です。兄部坊は、坊がつくので浄土宗というわけです。天台宗と浄土宗がどう違うかについて詳しく説明しているとページがどれだけあっても足りません。日本仏教における宗派の違いについてもっと知りたい方は、以下の本に、超わかりやすく書いてありますのでご参照ください。

●「お寺に泊まる 京都散歩」
日本のお寺は宗派によって大きな違いがあります。どこがどう違うのかは、宿坊に泊まってみるとよくわかります。

精進料理とお朝事

廊下や階段は、ぴかぴかに磨き上げられている
善光寺の宿坊では、それぞれに工夫を凝らした精進料理が楽しみです。あちこちの宿坊で精進料理をいただいてきましたが、兄部坊のお料理は、その中でもベストかな、と思うくらい美味しかったです。信州らしい食材を使ったお料理がいろいろ出ました。

また、善光寺では、早朝から行われる「お朝事」(おあさじ)と呼ばれるお勤めも有名で、宿坊に泊まると、案内していただけます。善光寺とその周辺の人々はものすごい早起きで、この朝のお参りが一番賑わうほどです。

次のページは、兄部坊の施設や時間の過ごし方について。宿坊だからと言って、堅苦しく考える必要はありません。