温泉に毎日浸かっているんだから、太るわけゃない!と勝手に決め込んで、イタリアンジェラートの店を探し、大盛りのジェラートをぱくついていたら、視界になんだか素敵な建物が入った。あそこはナンだろう…?
重々しい扉を開けて入ると、なんともクラシカルなロビー。(あとで知ったがここは、5ツ星のホテル、『TRIESTE & VICTORIA』だった!)
屋内からみたプール。屋外へとつながっている。屋外では小さくBGMが… |
たまたま、屋外のエクササイズ用のプールでアクアビクスをやっていた。飛び込みで参加させてもらったが、温泉水でアクアビクス…結構ハードだったかも。
■ファンゴ(泥)パックを受けてみる
事前に、エステティックサロンで、メディカルチェックを受けた私は、医者お墨付きの「君は健康、君は若い。そして君は元気」という健康体なので、極めてノーマルな「39度で、15分」という医師の指示のもと、内容でファンゴパックをすることが決まった。
ファンゴパックは、効果が高い分、高血圧だったり心臓に疾患がある人には体への負担も大きい。だから、事前のメディカルチェックで、医者が血圧を測ったり、触診をして、本当にファンゴパックを受けても大丈夫かどうか入念にチェックする。そしてOKならば、その人(の体調)にあったファンゴ(泥)の温度やパック時間が決まるのだ。
メディカルドクターのDott.Ettore Buonocore |
さて、私のカルテを持った案内人に連れられて、プールフロア横にある、ファンゴルームに到着。担当のセラピストに、そのカルテを渡し、セラピストは、さくさくと、ファンゴの準備を始めた。
その泥の多いこと、多いこと……。なんと、運ばれてきたバケツ2杯もの泥を使うのだ。その重量、50キロ。
背中にたっぷりと敷かれた状態で仰向けに横になり、その上をどんどん泥がのせられてゆく。カルテには、泥をのせる部位がちゃんと図で示してあるのだが、私の場合は、下半身が冷えているせいか、膝の上にこんもりと泥をのせられて、足も泥に埋もれていった。対して、上半身には全然のせられなかったので、息苦しさはなく、あっという間に15分が終わった。
でも15分以上はきっとしんどいと思う。汗の量が半端じゃないし、とにかく疲れた。泥だらけのままベッドから起き上がり、ものすごい水圧の温泉水のシャワーで、セラピストにイッキに流してもらい、(自分ではこの泥は流せない…)そのままベッドの隣についているハイドロバス(もちろん温泉水)に7分程度浸かって、終了。このファンゴパックのコースの正式な名称は、「Fango application, shower and thermal bath with ozone」といい、なんとたったの35ユーロ/4900円(ただしメディカルチェック代は別)。
ちなみに、このファンゴパックを連続して受けるのは6日が限度だそう。理想的なのは、2週間滞在して、6日やって1日休む。これを二度繰り返すもの。せっかくなので、またエステティックフロアに戻り、28分の「Full body massage」(25ユーロ/3500円)を受けた。
温泉水のプールでアクアビクスをし、ファンゴパックをし、アロママッサージをし、なんだかボディはスリムに、お肌はつるつるになった気がした。おそらく消費カロリーは多いだろうに、不思議と疲れてはいなかった。
海水のめぐみとこのホテルのスタッフの優しさに癒された楽しい、『TRIESTE & VICTORIA』ホテルのスパ体験だった。