そして、番組途中から東京大学大学院総合文化研究科の大谷勝先生が登場し「アミノ酸が(運動を伴うことで筋肉を増強させる効果は期待できるが)直接脂肪を分解する働きはないと思われる」「アミノ酸は筋肉を作るのには有効なので、(運動を伴えば)基礎代謝を上げて太りにくい体質にはなれる」とのコメントをしました。さらに「今回の実験で使ったアミノ酸の量を市販のペットボトル飲料で摂ろうとしたら、(アミノ酸の含有量が少なく糖も添加されているので)それだけでカロリーが1600kcalを超えカロリーオーバーになる」「サプリメントより食事で摂るアミノ酸(たんぱく質)が基本」との意見も付け加えられました。この「ためしてガッテン」を含むテレビの健康情報番組にも言いたいことがいくつかありますが、それはまたの機会にして、次に私のアミノ酸に対する考えをお話したいと思います。
まず、アミノ酸は「日常的に激しい運動をしている人」や「アミノ酸が関係する代謝に問題がある(病気の)人」を除けば、どちらかといえば太りやすい物質であるといえます。
なぜなら、現代の日本人の多くはもともとアミノ酸の摂り過ぎ傾向があり、その上サプリメントでアミノ酸を摂取するのは(普通の生活をしている人には)意味がないし、余計なもの(太らせるもの)の一つでしかないからです。
これについてもう少し解説すれば、そもそもアミノ酸とは、私たちがたんぱく質と呼んでいるものの構成物質で、簡単に言えば「たんぱく質」=「たくさんのアミノ酸がつながったもの」なのです。すなわち、たんぱく質を食べている人は「たくさんのアミノ酸」を食べているのと同じことで、肉や卵、魚などの良質タンパク質を頻繁に食べるようになった現代の日本人は、たんぱく質(たくさんのアミノ酸)を必要以上に摂取している人が多いのが現状なのです。(参考:ゲームでダイエットVol.3「なぜ、肉を食べないとやせるのか?」)次ページへつづく…











