仕送り平均月8万2400円。過去最低
首都圏の大学や短大に進学した学生への1カ月あたりの仕送り平均は、8万2400円。この調査が始まって以来、過去最低金額となりました。今まで過去最低だった2018年度より700円も下がっています。この平均は出費が落ち着く、入学初年度6月以降の平均です。
入学直後で新生活のための費用や教科書代などで出費が増える5月の平均は8万8900円。こちらも前年度比8800円減少と大きく下がっていて、過去最低ということです。下宿学生の生活は一層厳しいものになっています。
1994年度の仕送り平均、12万4900円!
6月以降の仕送り額平均で金額が一番高かったのは、1994年度の12万4900円。この1994年度と比べると、2020年度の仕送り額は4万2500円、34%も減少しています。1994年の家計調査(総務省)では、単身世帯の消費支出1カ月平均は 17万6422円でした。同じ調査で2020年の単身世帯の消費支出1カ月平均は15万506円。2万5000円程度は支出が減っていますが、学生の仕送り額は4万2500円も減っています。より学生の仕送り額の減り方が大きいことがわかります。
家賃平均6万4200円、仕送り額の8割近く
家賃の平均は6万4200円と、前年2019年度6万3400円より800円高くなっています。仕送り額に占める家賃の割合は、なんと77.9%。ほぼ8割と、この割合は過去最高とのこと。1986年度では、仕送り額に占める家賃の割合は33.7%で、家賃の平均は3万4700円。仕送りの平均は10万3000円でした。ちょうどバブル時代のこの頃は、家賃も抑えられ、仕送り額も多く、今の学生とは全く違う仕送り事情だったようです。
一日あたりの生活費は607円!
気になるのが、今の学生は実際に食費など仕送りから、いくらぐらい自由に使えるのか。仕送り額から家賃を引いた生活費は、1万8200円と、これも過去最低となっています。生活費を1日あたりに換算すると、なんと607円! この1日あたりの生活費が一番高かったのは1990年度で2460円。下宿生の生活がかなり苦しくなっている状況がわかります。
この金額では生活することが困難です。最近の学生はアルバイト代で生活しているようですが、かなりアルバイトをしないと生活が成り立たないでしょう。生活費を稼ぐためにアルバイトをしすぎて、学業がおろそかになるということは避けたいところ。学業とアルバイトをうまく両立させて、充実した学生生活を送ってほしいものです。
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