高校はどれくらいお金がかかる?

文部科学省「子どもの学習費調査2016年度」のデータをもとに、高校でかかるお金を、公立と私立に分けて見ていきます。

2014年度より高校授業料無償化制度に所得制限が設けられたことや、低所得層向けに新設された給付金制度についても確認しておきましょう。

公立でも私立でも学習塾代はかさんでいる

公立でも私立でも学習塾代はかさんでいる



公立高校の学習費総額(年額)

公立高校で、1年間に平均してかかるお金の合計と内訳は下のとおりです。

●公立高校でかかる学習費
合計 45万862円

― うち学校教育費   27万5991円
― うち学校給食費       0円
― うち学校外活動費  17万4871円

2010年度から「高校授業料無償化」が導入されたことで前回調査では下がったのですが、今回は4万円近くアップしています。増加した4万円のうち、3万円が学校教育費、1万円が学校外活動費です。

学校教育費がアップしたのは、高等学校等就学支援金制度が当初、全員対象だったものが、所得制限が設けられ、一部該当しない家庭ができたためと考えられます。

詳しくは>>高校授業料無償化制度(高等学校等就学支援金制度)を知ろう

続いて、学年別推移でみると以下のようになります。

●学年別 公立高校でかかる学習費
高校1年 51万6662円
高校2年 47万1549円
高校3年 36万3125円

やはり、前回調査よりも上昇しています。

公立高校でかかる学校教育費の内訳

学習費のうち、学校教育費の内訳を見てみましょう。

高校授業料無償化制度に2014年度からは所得制限が設けられ、一定以上の所得の世帯では助成が受けられなくなりました。その影響で、授業料の平均が大きく増加しています。

●公立高校の学校教育費
授業料          2万3368円
修学旅行・遠足・見学費   3万4892円
学校納付金等        4万9762円
図書・学用品・実習材料費等 4万662円
教科外活動費        4万4276円
通学関係費         6万8640円
その他            3874円

公立高校でかかる学校外活動費の内訳

次に、学校外活動費(年平均)の内訳を見てみましょう。

●公立高校の学校外活動費
家庭内学習費     1万4669円
家庭教師       1万 513円
学習塾費      10万6767円
その他(補助学習費)  1万753円
体験・地域活動        4037円
芸術文化活動       9836円
スポーツレクリエーション活動 7937円
教養・その他          1万359円

前回調査と比べ、学習塾費や補助学習費がアップしています。

高校授業料無償化制度に所得制限

高校授業料無償化制度により、2010年度以降、公立高校の年間授業料11万8800円が無料になっていました。しかし、2014年度より所得制限が設けられ、対象世帯が一定年収以下に絞られました。

対象になるのは夫婦と子ども2人の4人世帯で世帯年収910万円未満(共働きの場合は合算)の世帯のみに限られます。

詳しくはこちら>>高校無償化・高等学校等就学支援金制度を知ろう


低所得層対象の「高校生等奨学給付金」が新設

授業料無償化と同時に、低所得層への給付型奨学金「高校生等奨学給付金」も設けられました。一定以下の低所得の世帯に支給されます。

詳しくはこちら>>返済不要で家計が助かる!高校生等奨学給付金

私立高校の学習費総額(年額)

ここからは、私立高校でかかるお金について見てみましょう。1年間に平均してかかるお金の合計と内訳は次のとおりです。合計額で4.5万円ほど増加しています。

●私立高校でかかる学習費
合計 104万168円

― うち学校教育費    75万5101円
― うち学校給食費       0円
― うち学校外活動費  28万5067円

「学校給食費」が0円となっていますが、かからないのではなく、別途昼食費がかかっているということになります。

次に、学年別推移でみると下のようになります。
私立は入学金がかかるため、入学年度はほかの年よりも学習費がかかります。学習費自体も公立に比べてかさみます。高校無償化制度に所得制限が設けられた影響で、前回調査に比べ、高1・高2は増加しています。

●学年別 私立高校でかかる学習費
高校1年 127万5991円
高校2年  97万6188円
高校3年  85万7626円

私立高校でかかる学校教育費の内訳

学習費のうち、学校教育費の内訳は次のとおりです。授業料などは増加しています。

●私立高校の学校教育費
授業料            27万1835円
修学 旅行・遠足・見学費   5万4096円
学校納付金等        22万8864円
図書・学用品・実習材料費等  4万1636円
教科外活動費         4万4764円
通学関係費          9万8273円
その他             4858円

私立高校でかかる学校外活動費の内訳

学習費のうち、学校外活動費は下記の通り。やはり学習塾費の占める割合が高く、しかも今回調査での増加も約3万円と大きくなっています。

●私立高校の学校外活動費
家庭内学習費         2万3019円
家庭教師           1万9232円
学習塾費           17万1462円
その他(補助学習費)      1万6390円
体験・地域活動          8483円
芸術文化活動                    1万9148円
スポーツレクリエーション活動 1万626円
教養・その他                      1万6707円

低所得層への「高校生等奨学給付金」は私立でも対象

2010年度以降、公立高校同様、私立高校でも授業料が軽減されてきました。私立は授業料だけでも平均約38万円(年間)と公立より高いことから、公立と同額の年間11万8800円を基準にして、所得に応じて最大2.5倍の加算もあります。

しかし、公立高校同様、2014年度より所得制限が設けられました。夫婦と子ども2人の4人世帯の例で世帯年収910万円未満(共働きは合算)の世帯のみ対象になり、これが今回の学習費調査にも顕著に現れています。

また、2014年度から公立・私立を問わず対象になる、低所得層への給付型奨学金「高校生等奨学給付金」も設けられました。返済不要の給付型奨学金で、とても助かります。私立のほうが公立よりも若干高めになっています。

【関連記事】
公立・私立幼稚園でかかる学費
公立・私立小学校でかかる学費
公立・私立中学校でかかる学費
大学でかかる学費


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。