「小学校の授業がつまらない」という子どもに試したいこと4つ
子どもが学校の勉強を「つまらない」と言い出したら、親はどうする?
<目次>
塾で「先取り教育」する子の親がやってはいけないこと
まずは、子どもがこのような状況に陥ったとき、当たり前ですが、親は子どもと一緒になって、学校や先生、クラスメイトを見下すような態度は絶対にとってはいけません。そもそも、学校は「勉強の場」だけでなく「社会生活を学ぶ場」でもあります。集団生活を送る上でのルールやコミュニケーション能力を身に付ける大切な場です。「学校の勉強がつまらない」と言ってくるような場合は、「集団の中で自分はどのような役割を担えるのか」、もう少し具体的にいうと「クラスメイトや先生が日々楽しく充実した日々を送るために、自分には何ができるのか」ということを親は子どもと一緒に考えるようにしていただきたいと思います。
また、現実問題として、受験をする場合、通知表の評価が大きく関わってくることもあります。いくらテストで点数が良かったとしても、授業態度が悪ければ、良い評価はもらえません。自分の授業に向かう姿勢が自分の将来の進学に関わることも理解させましょう。
次に、子どもたち自身に対して取り組める解決法を挙げていきます。
試みたいこと1:先取りから「復習中心」の方針に変える
中学受験の勉強をするような小学校高学年の場合などは、予習中心にならざるをえない面もあるでしょう。しかしそうでなく、学校の勉強についていけるか不安だからと通塾させているようなパターンの場合、「学校の復習」に重きを置くのも一つの方法です。集団指導塾だから難しいというようなら、一人ひとりに柔軟に対応してもらえる少人数制の教室などに変えるのもひとつの選択肢でしょう。「先取りをしないと応用力が身につくか不安」と思われる方もいらっしゃると思いますが、学校でその単元を初めて学習した後に、ご家庭や塾などでしっかり復習をして基礎が固まれば、難度の高い教材を使って鍛えたりすることもできます。学校の補習として塾を活用することで、より「どこが分かっていないのか」ということが明確になり、効率よく学習できるメリットもあると思います。
言い方は悪いですが、きちんとその単元を理解しているだけでなく、ただ解法だけを知っているというような「上っ面の先取り」になっているようなら、なおさら「復習中心」に変えた方がよいかもしれませんね。
このような「復習中心」のやり方をしても「学校の授業に集中していない」というような問題が出てくる場合は、先取り教育に問題があるわけではないでしょう。他の理由も考えてみてください。
試みたいこと2:先生の「サポーター役」にという視点を養う
子どもの精神的な早熟度にもよりますが、「授業がつまらない」という自己中心的な考え方ではなく、「クラスの一員として、みんなが授業を楽しく受けて、理解できるようになるためにはどうしたらよいか」「先生が気持ちよく授業ができるように何か自分ができることはないか」という一歩進んだ視点で考えられると、授業への臨み方が変わってくると思います。例えば、(先生の許可は必要ですが)問題演習の時間に、解けていない子に解き方を教えてあげたり、誰よりも真剣に先生の話をうなずきながら聞いたりして先生が話しやすい環境を作るなど、そういった意識をもって授業に臨めることはできないか、親は子どもと話し合ってみましょう。
この「相手や周囲のことを考える」習慣は、社会に出てもきっと役立つはずです。
試みたいこと3:先生の授業から「教え方」を学ぶ
「教え方」を考えながら授業を聞いてみよう
もちろん、「先生は、こう説明したけれど、自分ならこう説明する」というような場面も出てくるかもしれませんが、それを直接先生に言う必要まではないかと思います。家庭では「なぜその説明の仕方の方がよいのか」ということを含めて説明してもらいましょう。
試みたいこと4:先生に追加で問題を出してもらう
最後に、これは実際、私が子どもの頃にそうさせてもらったことのある話です。特に学年があがるにつれ、先取りをしている子の場合、問題演習の時間の時に他の子より圧倒的に速く解き終わってしまい、手持ち無沙汰になってしまうこともあります。そういった時は、自分で持参した教材を解いたり、先生から追加で問題を出してもらったりして待ち時間を有効に使う事も一つの手になることがあると思います。学校の先生には、問題演習の時間に早く解き終わってしまい、待ち時間がもったいなく感じているという事実を伝えた上で、追加で問題を出してもらえないか、それが先生の負担になるならば家からテキストを持たせてもよいか確認してみましょう。
もちろん、授業はしっかりと聞くようにさせます。それを良しとするのかは先生の判断になりますので、親が事前に先生と話し合うようにしましょう。
親に告ぐ「蛙の子は蛙」
今回は、先取り教育が原因で子どもが「学校の授業がつまらない」と言い出したときの対処法についてお伝えしました。このことに限らず、子どもの考え方に一番大きな影響を及ぼすのが親の言動だと思います。日常生活の中で、親自身が「つまらない」「つかれた」「きらい」等「ネガティブワード」を極力口にしないようにすることも、今回の問題の解決方法として重要になるのではないでしょうか。
【関連記事】