少しでも手持ちのお金を減らさないようにするのが年金世帯の鉄則
年金生活になり給与収入がなくなると、貯金等の資産を取り崩していくステージに入ります。公的年金を補うために資産を取り崩していくと、遅かれ早かれ底をついてしまいます。少しでも貯金を取り崩すペースを遅らせたいものですが、そのためには手持ちのお金を減らさない工夫、少しでも増やす工夫をしてみてください。老後のお金との付き合い方で大事な点については以下の3つがポイントとなります。
1. 安全性重視でお金を増やす
2. ATM手数料等の無駄な出費をなくす
3. ポイントを貯める
少しでも貯金を取り崩すペースを遅らせたい
身近な金融機関である銀行でお金を増やす方法
銀行ではいろいろな商品を扱っています。銀行で販売している商品には、元本保証の普通預金からリスク(損失)を伴う投資商品まで多岐にわたります。元本保証の商品は定期預金と普通預金です。余裕資金がない人は少しでも金利の高い定期預金を扱っている銀行に預けるなどの工夫をしてみましょう。ネット銀行が扱っている定期預金や地方銀行のネット支店などでは比較的金利の高いものを取り扱っていることがあります。ネット銀行の定期預金は好金利
現在、店舗型の大手メガバンクの普通預金金利は、年0.1%です。一方でネットで預け入れするネット銀行の定期預金は0.4%ほどの金利がつく場合もあります。店舗を設けていない分経費がかからない点もあり、金利はネット銀行の方が高いのです。金利は上がりつつありますので、ネット銀行の金利は定期的にチェックしておくといいでしょう。例えば、100万円を1年間メガバンクに預けた場合、100万円×0.1%=1000円(税引後はおよそ800円)利息が付くことになりますが、同じ100万円をネット銀行に預けると、4000円(税引後およそ3200円)の利息が付きます。同じ100万円ですが、預け先によって1年間につく利息がおよそ2000円もの違いがあります。
ATM手数料や振込手数料はなるべく節約したいもの
ATMからお金を引き出す時の手数料などの支出は積もり積もれば大きな金額になります。預けている銀行のATMで時間内に引き出す場合は無料ですが、土日祝日や時間外に引き出したり、他行ATMやコンビニATMなど場合は手数料がかかります。手数料については1回の引き出しで110~330円程度ですが、100万円をメガバンクの普通預金に1年間預けても800円ほどしか利息のつかない低金利を考えると大きな負担であることがわかると思います。銀行の特典サービスを活用して手数料を無料にできないか試してみましょう
店舗型の銀行でもネット銀行も、証券会社、クレジットカード会社、または携帯電話会社等があり、複数のサービスを利用することで「金利上乗せ」や、「ATM手数料が月〇回無料」等のさまざまな特典サービスや優遇が用意されています。使わないサービスを無理に申し込む必要はありませんが、ATM手数料や他行振込手数料などを無料にできないか調べてみる価値はあると思います。ポイントを生活費に充て生活コストを削減も
ネットでの買い物だけではなく、コンビニや小売店を利用すると、なんらかのポイントが付与されることが多くなりました。ポイントで生活必需品を買う時の支払いができれば自分のお金を減らさずにすみます。この場合はたくさんのポイント欲しさに無駄な買い物をしないように自制することが最も重要です。監修・文/深川弘恵(ファイナンシャル・プランナー)
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