妊娠中は赤ちゃんへの影響を考慮して、過度なカフェイン摂取を控える必要があります。緑茶もカフェインを含むため、際限なく飲んでしまうのではなく、摂取量を意識して飲みましょう。1日に摂取しても問題ない量や、妊娠中のカフェイン過剰摂取のリスク、カフェインを含む食品の摂取目安量などをお伝えします。
   

緑茶にも含まれる「カフェイン」は妊婦には制限が必要

緑茶には、妊婦は摂取量に注意が必要な成分「カフェイン」が含まれる

緑茶には、妊婦が摂取量に注意が必要な成分「カフェイン」が含まれる

緑茶にも含まれる「カフェイン」は、妊婦が摂取する際に気をつけなければならないものの一つです。過度な摂取は控え、適量にとどめる必要があります。よく「妊婦はコーヒーの量に注意」と言われますが、コーヒーだけではなく、紅茶や緑茶などに含まれる量についても知り、摂取量を調節しましょう。
 
カフェインは、過剰摂取してしまうと中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害が懸念される成分です。
 
妊婦の場合はこのほか、「妊娠中にカフェインを過剰摂取してしまうと、出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性がある」といった報告も存在します。
 
▽参考情報  

妊娠中の緑茶は1日にペットボトル2.8本まで

妊娠中の緑茶は1日に約1.4Lまでを目安にしておきましょう

妊娠中の緑茶は1日に約1.4Lまでを目安にしておきましょう

妊婦が摂取しても問題がないとされるカフェインの量については、WHOや各国機関からの発表が存在しますが、それぞれが掲げる量には開きがあります。英国食品基準庁(FSA)では、妊娠した女性に対して、1日当たりのカフェイン摂取量を、WHOよりも厳しい200mgに制限するよう求めています。
 
こうした注意喚起を不安に感じ、カフェインを含むコーヒーや紅茶は飲まないと決めてしまう妊婦さんもいるようですが、かえってストレスになってしまう可能性もあります。お茶やコーヒーには気持ちを落ち着かせる効果もあることですし、過剰摂取しなければ飲んでも問題ありません。
 
東京都福祉保健局の調査によると、市販の緑茶には、100mⅼあたり5mg~23mg、平均で14mgのカフェインが含まれています。緑茶のカフェイン含有量は100mⅼあたり14mg、またカフェインの1日あたりの摂取目安量は200mgとして計算すると、妊娠中の緑茶の1日の摂取量の目安は約1.4Lとなります。これは、1杯150mlの湯呑みで約9.5杯分、1本500mlのペットボトルで2.8本分にあたる量です。
 
▽参考情報  

妊婦が緑茶などからカフェインを過剰摂取した場合の懸念

「妊婦は量に注意」と言われるカフェインですが、妊娠中に過剰摂取してしまった場合、胎児にはどのような影響があるのでしょうか。WHOや各国の機関が発表している「妊婦のカフェイン摂取のリスク」および「妊婦のカフェイン摂取量の上限目安」を確認してみましょう。ただし、1日あたりの上限目安は一般にかなり厳しく設定されていて、1日でも上限を超えてしまったら、胎児に影響が出るということではありません。
 
■世界保健機関(WHO)
  • 妊婦のカフェイン摂取のリスク:胎児への影響についてはまだ確定していない
Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding (BookletFor Mothers)2001
 
■英国食品基準庁(FSA)
  • 妊婦のカフェイン摂取のリスク:過剰摂取により出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性がある。また、高濃度のカフェインは自然流産を引き起こす可能性があることを示す証拠がある
  • 妊婦のカフェイン摂取量:1日に200 mgまで(緑茶約1.4Lに含まれる)
Pregnant women advised to limit caffeine consumption
 
■カナダ保健省 (HC)
  • 妊婦のカフェイン摂取のリスク:少量のカフェイン摂取はほとんどのカナダ人にとって懸念はないが、過剰摂取は不眠症、頭痛、イライラ感、脱水症、緊張感を引き起こすため、特に子供や妊婦、授乳中の女性は注意が必要
  • 妊婦のコーヒー摂取量:1日に300mgまで(緑茶約2.1Lに含まれる)
Health Canada Reminds Canadians to Manage Caffeine Consumption」より
 

緑茶やコーヒーのほかにもある、カフェインを含む飲み物

コーヒーなどよく知られているもの以外にも、カフェインを含む食品にはさまざまなものが存在します。コーヒーや緑茶など限られた食品の摂取量だけに注意するのではなく、各食品のトータルのカフェイン摂取量で判断する必要があります。
 
■各食品のカフェイン含有量
食品 カフェイン含有量
緑茶 平均28mg/200ml(カップ1杯)
コーヒー 120mg/200ml(カップ1杯)
インスタントコーヒー 114mg/200ml(カップ1杯)
紅茶 60mg/200ml(カップ1杯)
せん茶 40mg/200ml(カップ1杯)
コーラ 36~46mg/355ml(1缶)
チョコレート 平均61mg/100g
ココア 平均9.3mg/100g

■カフェイン含有量の多い食品を摂る際の目安
妊婦が1日に摂取しても問題ないとされているカフェインの量を200mgとすると、カフェイン含有量の多い以下の食品は、どの程度摂っても良いのでしょうか。換算すると以下のようになります。
  • 緑茶:湯呑み約9.5杯分(1杯150mlとして)あるいはペットボトル2.8本分(1本500mlとして)
  • コーヒー:カップ1.7杯(1杯200mⅼとして)
  • 紅茶:カップ3.3杯(1杯200mⅼとして)
  • せん茶:湯呑み6.7杯(1杯150mⅼとして)
  • コーラ:2L
  • チョコレート:6枚(1枚55gとして)
 

妊婦におすすめの「ノンカフェイン飲料」

カフェインの摂取を控えたいと考える方のために、カフェインを全く含まない、またはわずかにしか含まない飲料も存在します。コーヒーや紅茶などの味は楽しみたいけれど、摂取量の計算は億劫に感じる妊婦さんは、以下の飲料から選べば比較的、摂取量の上限は超えにくいでしょう。いわゆるノンカフェイン飲料には官公庁による取り決めはありませんが、カフェインを控えたい人向けの飲料は、大きく3種類に分けられます。

<ノンカフェイン飲料の種類/どういう飲料か/例>
  • ノンカフェイン……カフェインを全く含まない原材料だけを使ったお茶
    麦茶、はと麦茶、甜茶、そば茶など
  • カフェインレス飲料……わずかながらカフェインを含むお茶やコーヒーからカフェインをとりのぞいたもの
    カフェインレス表記のあるお茶、コーヒー
  • デカフェ……わずかながらカフェインを含む飲料
    特にコーヒー
特に今まで習慣的にコーヒーや紅茶を飲んでいた妊婦さんの場合、馴染みある飲み物をやめるというのは本人にとってストレスになることも考えられます。摂取量に気を付けるか、ノンカフェイン飲料で置き換えるなどして工夫していきましょう。
 
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