コンクールに受賞する読書感想文はここが違う! 

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読書感想文コンクール受賞作品から書き方のポイントを学ぼう

読書感想文があらすじばかりになってしまったり、「おもしろかった」「感動した」しか書くことがなかったりするときは、「読書感想文は、何をどう書けばいいのか?」がわかっていないのかもしれません。読書感想文コンクールで入賞した作品の共通点から、書き方のポイントを学びましょう。

<読書感想文受賞作品7つの共通点>  

共通点1.読書感想文の基本ルールを守っている

始めにチェックしておきたいのが、文字数や形式など読書感想文コンクール(提出・応募先)のルールと、日本語や書き方についてのルール

どんなにいい読書感想文でも、コンクールのルールから外れていると受賞は難しいですし、文法的な誤りの多い文章はとても読みづらいものです。

低学年の場合は、大人が応募要項や原稿用紙の使い方を確認し、教えてあげるといいでしょう。
 

共通点2.本の文章を正確に読み取っている

受賞作品のような評価される読書感想文は、文章に書かれた「誰が・何を・どうした」を理解した上で、それに対して思ったことや考えたことを適切な言葉で表現している、つまり「読む」と「書く」の2つの柱が達成できています

読書感想文では「書く」ことに意識がいきがちですが、正確に「読む」こともとても大切なのです。もちろん、文章をどのように読む(解釈する)かは自由なのですが、登場人物の行動やセリフから気持ちを読み取れていなかったり、ノンフィクションで意味を取り違えたりしないよう、ていねいに読みましょう。
 

共通点3.感想文が本の紹介文になっていない

読書感想文は、本を読んで「自分が感じた(考えたこと)こと」、もう少し突っ込んで言うと、「その本からどんな影響を受けたのか」をテーマにした作文です。この点を意識することで、本の内容説明に比重を置いた「本の紹介文」になることを避けることができます。

【やってみよう!】
  • 「読む前と後で、自分がどう変わったか」を書く。

共通点4.本のあらすじが簡潔に適量でまとまっている

読書感想文によくあるのが「あらすじだけになってしまう」というお悩みです。あらすじを書くのは、その本を読んだことがない人にも、内容を理解してもらうためですから、長いのも、全くないのもよくありません。あらすじは「自分の感想を書くのに必要な最低限」が適量と考え、潔くまとめてみましょう。

ちなみに、印象的な文章やセリフの「引用」(抜き出し)は、本の雰囲気が伝わりやすいだけでなく、感想文にメリハリがつくのでおすすめです。
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コンクール受賞作品にみられる読書感想文のあらすじは、自分の考えを書くのに必要な最低限な量にまとまっている

【やってみよう!】
  • あらすじが長い場合は、本当に全て必要かどうかを考える。いらない部分は削除する。
  • 本の見所がいくつかある場合、自分の一番言いたいこと以外に関する内容については、思い切って触れないことにする。
【これはNG】
  • あらすじで字数を稼ぐこと。膨らませるなら、自分の体験部分を!
  • 「2行あらすじ→2行感想→2行あらすじ→2行感想」を繰り返し、本の始めから終わりまでまんべんなく紹介する文章。ポイントは一つか二つに絞る。
 

共通点5.その人にしか書けない読書感想文になっている

「個性」「オリジナリティ」というと抽象的なようですが、要は「自分の体験や意見を書く」「本当に思っていないことを書かない」ことがです。

コピペはもってのほかですが、誰が書いても同じような一般論の読書感想文にしないことも大切です。真面目で知識が豊富だったり、年齢が上がってきたりすると、作文も正論になってしまいがち。けれど、一般的な「正解」が必要なわけではありません。大切なのは、どうしてそう思ったか、そう思う理由や背景をきちんと書くことです。

当然、一般論と考えが重なることもありますが、その場合はその本のどこを読みそう感じたのかまでを書くこと。それで充分、「その人らしさ」が出るはずです。
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読書感想文コンクール受賞作品は、自分の体験や意見を書くことで個性が見られ、一般的な「正論」になっていない

【やってみよう!】
  • 自分の体験を書く。自分や他の人の言葉を引用すると、よりリアリティのある文章になる。
  • 自分の考え・意見を書くときは、そう考えるようになった経緯を考えると、体験に結び付くこともある。
【これはNG】
  • 思っていないことを書く。
  • 「戦争はよくない」など、どんな本を読んでも(本を読まなくても)わかるようなことだけを書く。なぜそう思ったか、感想文の中に「自分」を登場させること。
 

共通点6. 読書感想文の表現のバリエーションが豊富

読書感想文において表現の幅が広いと、言いたいことがより正確に伝えられるだけでなく、文章に変化が出ます。

たとえば、「思った」なら、こんな言いかえができますね。
  • 気づいた・わかった・知った・感じた・考えた・わくわくした・楽しくなった・こわくなった・驚いた・待ち遠しくなった
ただ「思う」だけでは広がりにくいので、「どんなふうに思ったか」までを含めて別のことばを探すと、見つかりやすいですよ。類語辞典もおすすめです。

【やってみよう!】
  • 文章を直すときに、同じ言葉が続いていたら、他の言い方がないかどうか考えてみる。
【言いかえのバリエーションが広がる本】
  • 『例解学習類語辞典』(小学館)
  • 『小学生のまんが類語辞典』(学研プラス)
  • 『言葉図鑑』(五味太郎、偕成社)
【これはNG】
  • 文末が、「です」「ます」や「だ」「である」だけしかない。「ました」「ません」「らしい」「しれない」「だろう」「だろうか」「だから」と言いかえたり、「うれしい」「走った」などの用言、「〇〇な話」などの体言で終わらせたりする。
【注意したいこと】  

共通点7.読書感想文のタイトルに工夫がある

読書感想文定番の「〇〇を読んで」というタイトルは、ないわけではありませんが、ごく少数。受賞作品の多くには、派手ではないけれど、内容にピッタリの考えられたタイトルがつけられています。わかりにくいのが心配な場合は、副題(サブタイトル)として「〇〇と読んで」を付け加えるといいでしょう。

ちなみに、タイトルは本文を書き終えてからつけた方が、内容に合ったものを考えやすいですよ。

【やってみよう!】
  • 自分にとっての作品の意味、一番印象に残った言葉、自分が感動したポイントなど短く表現する。感想文を書き終えた後、キーワードを書き出して、組み合わせてもいい。

以上の読書感想文コンクール受賞作品に共通する7つのルールで紹介した、文章をブラッシュアップできる「やってみよう!」「これはNG」は、書き終わった後に再度チェックするとより効果的です。
 

読書感想文の受賞作品は子どもに読ませてもいい!

読書感想文の受賞作品を子どもに読ませることに賛否はありますが、私は、いいものを見るのは大切だと思っています。特に、読書感想文が何かを知らない子が、同じ年齢の子が書いた文章を読むことで、ゴールが明確になります。

もちろん「こういうふうに書かなくてはいけない」とプレッシャーを与えたり、制限をかけたりするのは厳禁ですが、ある程度の「型」を理解することで、書きやすくなることも多いのです。

※以上、「青少年読書感想文全国コンクール」「全国小・中学生作品コンクール(国語部門)」
「さぴあ作文コンクール」の受賞作を参考に執筆いたしました。

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