中学受験生は、自転車操業的な勉強スタイルを変えるチャンス!
新型コロナウィルスの感染拡大により、塾によっては「非常に短いポイント解説のみの動画をネットにアップロードしているだけ」のところや、中には「完全休校」にしているところもあります。このような状況だと家庭学習では補えない、勉強がはかどらないなど、受験生やその保護者の皆さんは焦るのも無理からぬことです。学習の本来の姿は、自ら学び自ら考えること。塾の課題などに追われて自転車操業で勉強をしていた受験生にはチャンス?!
臨時休校中の今は学校や塾に通う時間が減っている分、勉強時間があるということになります。確かに塾の授業は通塾時に比べて時間数的にも内容的にも少なくなってしまっているかもしれません。でも学習というのは本来の姿は「自ら学び自ら考える」ことであると私は思います。学習とはとどのつまり、自ら進んで学ぶことでしか身につかないものです。
孔子も「学びて時に之を習う。またよろこばしからずや」と言っています。せっかく時間がたっぷりあるわけですから、それをチャンスと前向きにとらえ、じっくり学習できる時間として有効に活用していきましょう。
新たな塾よりよいを発見するチャンス?!
もし通塾しているところが充分な対応をしてくれていないのであれば、塾を変える大きなチャンスであると私は思います。WHOや感染症の専門家は、コロナウィルスは今後1・2ヶ月で終息することはなく、数年にわたり流行と収束を繰り返すだろうと予測しています。ということは今の6年生だけでなく、5年生や4年生にとっても、長い受験勉強の期間に今回のようなことが何度も訪れる可能性もあるわけです。
そのたびに不充分な対応しかしてくれないのであれば、それこそ手厚い対応の塾とは大きな格差を生むことになってしまうでしょう。今回のことは、よりよい塾を発見する新たなチャンスととらえるべきだと思います。
塾の授業動画は、保護者も一緒に見ることが大切
塾で動画を配信しているなら、それを保護者の方も一緒に見てみましょう。保護者の方が一緒に見ることで、学習内容も把握できますし、お子さんが普段どのように学習しているのかもチェックできます。お子さんによっては板書をきちんとノートに取れていなかったり、授業に集中できていないということがあるかもしれません。成績が伸びない理由が明確になるので、学習改善をしやすくなります。授業動画を一緒に見るというのはこの時期にしかできないことですので必ずやりましょう。
生活リズムを崩さないことが第一!午前中は国語、午後は暗記科目の勉強を
一日のスタート時間をきっちり決めておき、夜ふかししてテレビを見てしまったり、勉強やゲームなどに睡眠時間を削られることを避けましょう。朝食前に家族で家の周囲をジョギングまたは散歩するのもいいですね。午前中はまず国語から学習を始めましょう。多くの私立中学では最初の科目が「国語」です。朝早くのまだ脳が完全に起きていない状態で国語の文章を読む訓練をしておくことは、将来の入試へ向けて重要なトレーニングとなるはずです。国語の学習が終わったら算数をおこないましょう。これも実際の入試の科目と同じ流れです。
社会や理科の暗記事項は夜に回すのがおすすめです。実は睡眠には、インプットした知識を脳内で整理整頓して、記憶を定着させてくれる効果が認められています。これを「記憶の再構成」と言います。 そのため暗記物は寝る直前におこなうのが効果的なのです。
リフレッシュの時間も大切にしよう!
テレビをつけるとコロナ関係の報道ばかりで、心にストレスとなってしまいますので、あえてテレビから離れる生活をしてみましょう。午前中に勉強を頑張ったら、午後は家族で1本映画を見る日を作ったり、読書の時間を作ることもおすすめです。映画でおすすめとしては「清須会議」「のぼうの城」「超高速!参勤交代」「引っ越し大名!」「アルキメデスの大戦」あたりを観ると歴史に興味が出るのではないでしょうか。またこのタイミングに歴史漫画を全巻読破してみるのもいいでしょう。小説なら「きみの友だち」「その日のまえに」など重松清なんていいんじゃないですか?家族で読めますし映画にもなってますから、映画観てから原作読んで、家族で感想を言い合うなんて素敵だと思います。時間がたっぷりとれて、家族が家に集まっているこんな時だからこそ、できることはたくさんあります。
せっかくのこの状況、これを危機ととらえるか、好機ととらえるかは皆さん次第だと思います。大切なことなのでもう一度言いますよ。「新型コロナ対策で学校がお休みの今こそ学習の大チャンス」です!
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