ガーデニング・園芸

家計にも植物にも優しい! 庭置きでサマになる雨水タンク

ガーデニングでの水やりはとても重要な作業です。鉢植えの多いお宅では水道代も気になりますよね。今回はガーデニングガイドの畠山さんが、天の恵み「雨水」をフルに活かせて、庭の雰囲気を損ねない、さらにいざというときの備えにもなる雨水タンクを紹介してくれました。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

 
英国ハーコスター社製の雨水タンク

英国ハーコスター社製の雨水タンク、台にはコンクリートブロックを使用


かつて江戸時代には、防火を目的に「天水桶(てんすいおけ)」が辻辻(十字路ごとに)に置かれていたといいます。「天水桶」とは天より降る水、つまり雨水を溜める桶のことです。

いまは耐火構造の住宅が増え、江戸の大火のような事態は稀になりましたが、そんな現代でも天水桶=雨水タンクの存在が見直され、その導入に補助金が出る自治体もあるのをご存知ですか。

ガーデニングでは、タンクに溜めた雨水を庭や鉢植え植物の水やりに使えます。自然の雨水ですから植物にも優しいと言えます。そして、災害など、いざというときのためにも雨水タンクは役立ちます。  
   

庭にマッチする外観と耐久性

いまはネット通販などで、さまざまな雨水タンクが入手可能になりました。ですが庭に置いて違和感がないものを……と思うと、なかなか満足いくものが見つかりませんでした。

そんな中で見つけたのが、英国ハーコスター社製の雨水タンクです。本体のグリーン色は庭に置いて違和感がありませんし、蓋がついているので虫が入ったり藻が発生する心配がないことも○でした。

また、本体のシールには「5year guarantee(5年保証)」とありましたが、我が家での使用は今年で12年目です。さすがに今春、付属のドレンホースにヒビ割れができ、急遽代用の排水ホースを繋いでの現役続行となりました。

なお我が家は寒冷地のため、凍結防止に冬の間はタンクを空にしています。それも寿命を延ばすのに役立っているのかもしれません。
 
12年目のハーコスター社製雨水タンク

経年でシールは剥がれ、ドレンホースは12年目で代用品に交換

 

家庭用における大容量のメリット

この雨水タンク、家庭用でスリムなのに容量が200リットル超とたっぷり雨水を溜めることができる点も選んだポイントでした。雨が極端に少ない年には、次の雨を前にタンクが空になることもあるかもしれませんが、実際に使ってみて、一度雨水を満水まで溜めて以降は、日々の水やりに使用していて枯渇したことがありません。

植物への水やりのたびに水道水を汲まなくてよいということは、その分家計にも優しいということになりますよね。ガーデンブーツなどの泥汚れを落とすときも、雨水タンクの水であれば惜しみなく使うことができます。

ちなみに我が家では、洗濯ネットに木炭を詰めてタンクの底に沈めています。気持ちの問題かもしれませんが、若干でも酸性雨の中和を期待してのことです。
 
市販ホースを継ぎ足した吐水口

吐水口に市販のホースを足して水ハネを防止している

 

いざ、という時の備えにも 

雨水タンクのメリットは、植物や家計に優しいだけにとどまりません。

冒頭でもお伝えした通り、近年多くなった自然災害への観点からも、おすすめしたいのです。幸いなことに私はまだそのような場面に出くわしてはいませんが、雨水タンクがあれば突然の断水時にもトイレの流し水や雑用水として使えます。

また、豪雨などの際に雨水が一斉に河川に集中するのを避ける、治水の面で導入を推進している地域もあります。かつては防火目的に置かれた天水桶、現代では防災面で雨水タンクの導入が勧められているのです。

なお雨水タンクの設置には、雨樋(あまどい)へのトラップの接続など、ちょっとしたDIYが必要になります。我が家の雨樋は角型だったので、ちゃんと接続できるか不安でしたが、結果はご覧の通り、まったく問題なし! 私にとって価値ある一品でした。
 
DATA
Harcostar|英国ハーコスター製 雨水タンク「ウォーターバット(容量227L)」レイントラップ・専用スタンドセット

サイズ:横600mm×高さ990mm×奥行600mm
貯水量:227リットル
生産国:イギリス
 
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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