アドバイス1 住宅ローンの繰上返済はこのまま継続して完済を目指す
住宅ローンの完済と教育費の準備を両立させる方法には、①住宅ローンを返済しながら教育費をコツコツ貯めていく、②住宅ローンの繰上返済を優先して教育費が必要な時期までに完済する、という2つの方法があります。②の方法は計画通りにいかなかったとき、教育費はない、住宅ローンは残っているということになるため、①の方法で進めるのが一般的です。ただ、ひらめさんの場合は順調に繰上返済が進んでいますし、まだ子どもが小学生ですから、ここまで来たら住宅ローンを終わらせてしまいましょう。というのは、住宅ローンという大きな固定費が終われば年間200万円というお金が捻出できますから、大学費用はこれを充てればいいのです。人生にはもうひとつ大きな支出=老後資金も必要です。現時点で細かい試算をするのは難しいですが、毎月15万円貯蓄できていますし、夫婦ともに厚生年金で退職金もあり、60歳以降も働く予定とのことですから、生活に困ることはないはずです。
アドバイス2 家計管理能力は高い。ただし保険は見直し余地あり
8年余りで住宅ローン完済の目途がついたというだけあって、支出の内訳を見ても家計管理能力の高さがわかります。共働き4人家族で食費が5万8000円というのは優秀だと思います。家計の見直しポイントを挙げるとすれば、夫の生命保険です。詳細な内容がわからないのですが、保険料から推察して特約が付いた割高な商品ではないでしょうか。まずは、内容をきちんと確認してみてください。死亡保障額が最高3000万円程度の収入保障保険と日額5000円程度の終身医療保険で、保険料は合わせて月額1万円以内に収まるはずです。
もうひとつは通信費。詳しい内訳がわからないのですが、金額から見ると削減の余地がありそうです。子どもが成長すると増えがちな支出ですから、今後は注意が必要です。
アドバイス3 毎月の貯蓄の一部をiDeCoの積立投資で老後資金に
住宅ローン完済後の貯蓄プランですが、教育費が必要な時期が近づいていますから住宅ローン返済に充てていた資金は、ひとまず貯蓄してください。もう少し時期が早ければ投資商品で運用するという考え方もありますが、ここで投資を始めてリーマンショックのような経済危機が起こったら大学資金が不足しかねません。しかし将来を考えると、投資を始めるのはいいことだと思います。そこで、いま貯蓄している15万円の一部を老後資金としてiDeCo(個人型確定拠出年金)で積立投資を始めてはどうでしょう。運用益が非課税というだけでなく、掛金は全額所得控除できますから節税にもなります。節税という意味では、ふるさと納税もおすすめです。実用的な返礼品を選べば節約につながりますから、利用していないようでしたら検討してみてください。
ただし、iDeCoは金融機関によって取り扱っている運用商品や手数料などが違いますし、ふるさと納税も年収や家族構成によって控除限度額が異なります。節税メリットを上手に享受するためには、制度や仕組みを正しく理解してから始めてください。
相談者「ひらめ」さんから寄せられた感想
独身時代からまた結婚しても、共働きだったのもあり、何も考えず散財していました。たまたま同僚に家計簿をつけるのをすすめられてから、自分なりに試行錯誤で頑張ってきました。今回は専門家の方により良いアドバイスを頂きまして、無理のない程度に頑張っていこうと思いました。いろいろとありがとうございました。とても勉強になりました。教えてくれたのは……
藤川太さん
All About「資産運用」ガイド。「家計の見直し相談センター」で10年以上にわたり1万5000世帯を超える家計の見直しを行ってきたFP。資産運用、家計管理、マイホーム購入、不動産投資などに詳しく「普通の人」でもお金を貯める・増やせるようになる方法をアドバイスしています。
取材・文/鈴木弥生
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