「集中収納」と「分散収納」
「収納をどうとるか」は広く快適に暮らすための重要なポイント。「狭小地でも3階建てで広く暮らすには」でもお伝えしましたが、収納を考える上で大切なのが「集中収納」と「分散収納」です。「集中収納」は、毎日の生活では使わないものを、大きな収納を一か所設けて、まとめてしまえるように計画する考え方。「納戸」や「小屋裏収納」が代表的ですね。 季節家電やスキー用品、雛人形といった普段使わないかさばるモノや、たまにしか見ないアルバム、お子さんが遊ばなくなったおもちゃなどは、納戸に集中して収納すれば、家の中をスッキリと保つことができます。
一方、普段の生活で頻繁に使うものや、必要な場所ですぐに取り出せないと困るものは、各部屋に収納を設けてしまっておきたいところ。これが「分散収納」です。
たとえば、家族が集まるリビングは、人やモノがたくさん集まる場所。これらをうまく収納するためには、しまうモノに合わせて、量だけでなく奥行きも考慮し、出し入れのしやすさを考えた収納を計画する必要があります。
そこで今回は、スッキリ快適な暮らしをかなえる、ヘーベルハウスならではの「かべ」を活用した収納マジックをご紹介しましょう。
「かべ厚利用」で空間にゆとりをもたせながら収納力を高める
かべの内側のスペースに収納を埋め込むことで、空間にゆとりを確保しながら、収納力を高められます。これが「かべ厚利用」。部屋の面積が限られる場合、床面積を削らずに収納を確保する方法のひとつとして大活躍します。更に、かべそのものを収納に置き換える、というアイデアも。デッドスペースが有効利用できることに加えて、空間を演出した「魅せる収納」としての活用ができるのも利点です。

かべの厚みを利用したレシピ本や小物の収納スペース「埋込マガジンラック」。
「奥行バリエーション」で、しまいやすく、取り出しやすい
奥行がある棚は、奥に入り込んだモノが見づらく取り出しにくいのが欠点。収納するモノの奥行に合わせた壁面収納を計画すれば一目で確認できるので、探しモノもすぐに見つかります。ヘーベルハウスでは様々なモノのサイズに合わせた、使い勝手の良い豊富な奥行バリエーションの収納をそろえています。
こういった、収納するモノのサイズに最適な、使い勝手のよい奥行設計によって「しまいやすく、取り出しやすい」を実現するのが、「奥行バリエーション」です。
アクセサリーや腕時計、鍵といったこまごましたものを置くのに最適な奥行10㎝の「壁埋込収納」から、布団や大型衣装ケースまで置ける吊収納まで、豊富な奥行バリエーションに対応した収納をそろえていれば、取り出しやすく、無駄がない収納を実現できます。
「かべ創出」で驚くほどの収納力を
家族みんなが集うリビングダイニングには、たくさんのモノが集まります。リビングでの過ごし方、置かれるモノも変化しています。収納が不足しがちな居室に、少ないスペースで驚くほどの収納量を生み出すかべ活用術が「かべ創出」です。
家族4人の場合、リビングダイニングに必要とされる収納面積は、かべ面積にして7平方メートル(※くらしノベーション研究所調査より)。これは壁の長さにすると5.4m。限られたスペースでこれだけのモノを収納するのは至難の業……。
そこで考えられたのが、「かべを曲げる」という発想から生まれた「リビングクローク」。棚の奥行や出入りするスペースを計算し尽くし、曲げた壁の内側をフル活用して、タタミ一畳分のスペースで、リビング・ダイニングのモノをまるごとしまえる収納を実現しました。
バリエーション豊富な奥行きの棚が設置されたスペースに、子どものおもちゃや家族の趣味ライブラリーといった「こまごまグッズ」から、掃除機やアイロンなどの家事・掃除アイテムや、水・非常食など防災用の備蓄品といった「かさばるグッズ」まで、まとめて無駄なく効率的に収納できます。
コンパクトな3階建てでも収納をたっぷり確保して住み心地よく
収納は、スペースを確保するだけでなく、使う場所の近くにつくる「適材適所」が重要です。今回は「かべ」を活用した収納マジックをご紹介しましたが、かべに収納がつくれない場合は、床面を上げてその下を収納にするなど、工夫によってさらに可能性が広がります。
「これだけは知っておきたい、3階建てに関する法規制」でもお伝えした通り、3階建て住宅を建てる際には建築上の制約を避けることができません。特に狭小地に3階建てを建てる場合は、より厳しい条件下でどのようにして広々とした空間を確保するか、いかに広く快適に空間を使うかがポイントとなり、そのためにも収納を確保することが重要なのです。
収納スペースは生活のしやすさを左右する大切なポイント。変化する家族のスタイルや増え続けるモノに柔軟にフィットする収納があれば、毎日はずっと心地よくなるのではないでしょうか。
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