法律の「裏」を知ることで、「表」の理解がもっと深まる
宅建試験などの法律系の国家資格の勉強は、なんと言っても過去問演習や難しいテキストを読み込むことが大半。過去問は解けるようになったけど、応用問題となるといつもヤマカン。「言葉を暗記しているだけで本当は法律を理解していないのでは?」と、スランプに陥ったときこそ見てほしいのが、『ナニワ金融道』のテレビドラマ版です。
これは青木雄二さん原作の漫画をドラマ化したもの。1996年~2005年の間、全6回にわたりフジテレビ系で放映された中居正広さん(当時SMAP)主演のスペシャルドラマです。
受験勉強では「表」の法律知識のみを勉強します。しかし、実際には「裏」の顔も併せ持つのが法律。このドラマは、回ごとに扱う法制度が違いますが、取り上げるのはすべて裏、つまり法制度の悪用を通して話が展開していきます。
裏を知ることで表の知識が二次元から三次元へとより立体的に知識に定着して、テキストに書かれていたことをそのまま暗記するだけでなく、別の視点から法律を解釈できるようになります。そしてそれが法律家としての思考能力の養成にも繋がるのです。
ドラマの中では、宅建試験等で頻出分野である「連帯保証人」「賃借権の登記」「対抗要件」「債権者平等の原則」「債権譲渡」「公正証書」なる業界用語が普通に飛び交います。しかもそれらを、緒形拳さんや吉本の俳優さんたちがコテコテの大阪弁でテンポよく話すので、面白いし、勉強にもなるし、記憶にも残る!
法律を学ぶ人はもちろん、そうでない人も、ぜひ全巻見てほしいドラマです。
DATA
フジテレビジョン│『ナニワ金融道』(ドラマ)
出演: 中居正広、小林薫、深津絵里、綿引勝彦、梶原善、他