不動産業界に入社・転職した方は必読!知らないと損する宅建情報

 
宅建合格への近道!5点免除講習で合格率が10%上がる

宅建5点免除講習を受講すると宅建試験で5点分が免除されます

不動産会社に入社すると、多くの会社では新入社員研修が待ち構えています。基本的なビジネスマナーから税金の知識、住宅ローンの知識等の不動産会社に勤務する上で最低限の知識を短期間で修得することが迫られていると思います。このようなスキルは仕事をする中で徐々に増して行き、はじめて一人で契約がとれるようになる頃には必要に迫られてより多くの実務的な知識を得ることになります。

しかし、不動産会社に勤務する以上、避けて通れないのが宅地建物取引士(宅建士)の資格です。これは、仕事をする中で自然と身に付くものではありません。きちんと計画を立てて受験勉強しなければ取得できない国家資格です。不動産会社に勤務して宅建士の資格を有しないと、いつまで経っても契約のときだけ宅建士の資格をもった別の社員が重要事項説明を行い契約書にサインするという情けない状態が続くばかりでなく、社内で重要なポストに就けないという悔しい状況にもなります(私が研修を担当する多くの大手不動産会社では本社の課長職以上または支店長職に就かせる必須要件としている会社がほとんどです)。

仕事をしながら宅建試験に合格するにはそこそこの努力が必要ですが、不動産会社に勤務する人は、日々不動産取引実務の経験を積んでいるという点で他の受験者とは異なりますので、宅建試験の受験に特権が与えられています。それが登録講習、別名、5点免除講習または5問免除講習です。(関連記事)知らないと損する!?宅建士に必要な3つの講習


<宅建5点免除講習で宅建合格率が10%上がる 目次>  

宅建5点免除とは?宅建試験で50問中5問が免除される!?

宅建5点免除講習(登録講習)とは、宅地建物取引業法第16条第3項に基づくもので、宅地建物取引業者の従業者を対象に、宅地建物取引業に関する実用的な知識および紛争の防止に関して必要な知識を習得し、宅地建物取引業に関する業務の適正化および資質の向上を図ることを目的とした講習です。

この登録講習を受講して、講習後に行われる修了試験に合格すると、修了試験に合格した日から3年以内に実施される宅地建物取引士資格試験(宅建試験)において、問題の一部(問46~問50にあたる5問)が免除されます。

免除されるのは、次の2科目です。

1.宅地及び建物の需給に関する法令並びに実務に関する科目(問46~48:例年)
2.土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関する科目(問49・50:例年)

 

宅建5点免除講習を受講できるのは「不動産業界の人」だけ

宅建5点免除講習(登録講習)を受講できるのは宅地建物取引業に従事している方だけです。従事している期間も、従事する形態も問われません。ですから、新入社員の方でも、アルバイトの方でも、登録講習に申し込む段階と、申し込みから2ヶ月後に実施されるスクーリングに参加する段階において、従業者証明書を持っていれば受講できます。

たまに、宅地建物取引業者に勤務しているが従業者証明書がありません、という相談を受けることがあります。派遣社員の場合や、短期的なアルバイトの場合にありがちです。ただ、宅地建物取引業法上、たとえ一時的に勤務させる場合でも従業者証明書を携帯させなければ宅地建物取引業に従事させてはならないことになっています。

ですから、もしお勤めの宅地建物取引業者の勘違いで従業者証明書が発行されていない場合は、総務等を通じて従業者証明書の発行を請求するとよいでしょう。設立して間もない宅地建物取引業者の場合は従業者証明書の形式を知らない場合もあるかもしれません。以下のサイトを参考にするとよいでしょう。

国土交通省ホームページ内 宅地建物取引業免許申請等様式

それに対して、事務所に備える宅地建物取引士の要件(事務所ごとに5人に1人以上の割合で専任の取引士を備える義務があります)を逃れるために、わざとアルバイトや派遣社員に従業者証明書を発行せずに宅地建物取引業を営んでいる場合は少し厄介です。

実はその行為自体が100万円以下の罰金刑が科せられる犯罪行為となっており、さらに、情状が重いと判断された場合は免許取消の対象ともなります。従業者証明書がなくても、宅地建物取引業者に勤務している証明ができれば講習を受けられるのですが、このような場合に、犯罪行為の証拠ともなり得る証明書を発行してくれるとは思えません。最終手段としては、国土交通省または都道府県内にある宅地建物取引業の免許を扱う窓口に相談するほかないでしょう。

 

宅建5点免除講習を修了すると、宅建試験合格率が5~10%UP!

宅建5点免除講習(登録講習)を受講して、スクーリング最終日に実施される修了試験に合格すると、宅建試験で特定の問題について5問分正解していることになります。その特定の問題が難問であれば、一般の受験者よりもかなり有利になります。では、実際、合格率にはどれくらいのひらきがあるのでしょうか。

下記の表は、平成10年以降の宅建試験における一般受験者の合格率と登録講習修了者の合格率を比較したものです。年度により異なりますが、一般受験者の合格率が15%前後であるのに対して、登録講習終了者の合格率は20%から25%程度となっています。
 
2017年実施の登録講習

一般の受験者と登録講習修了者との合格率比較表2007年~2016年


これは、1年に1度しかない試験で、毎年20万人近く受験する超人気の国家資格試験にあっては、大きなアドバンテージといえるでしょう。ですから、受講資格のある方のほとんどが受講しています。

 

宅建5点免除講習で学ぶ内容は、宅建試験にも役立つ!

宅建5点免除講習(登録講習)は通信講座を含めて50時間の学習時間となっています。学習内容が宅建試験の出題範囲と異なっていては、ちょっとした嫌がらせにほかなりませんが、ご安心ください。カリキュラムの80%は宅建試験での出題範囲となっています。
ですから、登録講習をうまく利用して宅建試験の対策に役立てるのがベターです。
 
宅建合格への近道!5点免除講習で合格率が10%上がる

宅建5点免除講習(登録講習)で実施する科目と宅建試験の出題範囲の比較図


上の図は、登録講習で実施する科目のうち、宅建試験で出題されているものはどれか、宅建試験で何問出題されているのかを示したものです。ちなみに、「土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関する科目」「宅地及び建物の調査に関する科目」の2科目は、登録講習修了者の場合、直接の出題がありませんが、両科目についても、宅地建物取引業者に勤務しはじめた新入社員等にとってとても役立つ内容でもあります。

 

宅建5点免除講習と修了試験の内容

宅建5点免除講習と修了試験は、宅地建物取引業法と宅地建物取引業法施行規則で詳細にその内容が定められています。講習は、通信学習とスクーリングの2つに分けられ、全体の80%が通信学習(40時間)で、20%がスクーリング(10時間)にあてられます。
 
宅建合格への近道!5点免除講習で合格率が10%上がる

宅建5点免除講習の内容


講習の内容は、法律で定められているので、基本的にはどの機関で受講しても変わりません。
講習時間の多くは民法と宅地建物取引業法に費やされます。宅建試験でもこの2つの法律科目をマスターしなければ合格できないので、特に独学で宅建試験の受験勉強をされているかたは、普段の勉強で理解できない部分を講師に質問するとよいでしょう。

スクーリングは2日間連続で実施されます。以前、連続しない日程でスクーリングを開催できないか国土交通省に問合わせたことがありました。2日間連続で最終日の修了試験を受験する方と比べ不公平となるとの理由で実施しないようにとの回答でした。ですから、仕事を休んででもスクーリングを受講しなければなりません。

例として、私の経営するスクールでの時間割を以下に示しておきます。
宅建合格への近道!5点免除講習で合格率が10%上がる

宅建5点免除講習の時間割


使用するテキストは、受験用のものとは別のテキストを使用する場合が多いです。

通信学習とスクーリングを受講した方(遅刻、早退、欠席した場合は受験することができません)は、2日目のスクーリング終了後に実施される修了試験を受験しなければなりません。もし、この修了試験に合格できなかった場合は再度通信学習とスクーリングを受講した上で修了試験を受験しなければなりません。

修了試験の問題は実施機関により異なり、それぞれの実施機関が作ることになっています。私も毎年修了試験問題を作っていますが、もちろん宅建試験を意識しつつ、難易度は半分程度に落として作っています。判例の問題については穴埋め式も加えながら、修了試験を通じて重要な知識を暗記しやすいように工夫しています。
修了試験の合格率は実施機関により異なりますが90%以上となっています。

例として、私の経営するスクールでの修了試験についてのご案内を以下に示しておきます。
宅建合格への近道!5点免除講習で合格率が10%上がる

宅建5点免除講習修了試験の要件

 

宅建5点免除講習はどこで受講できるの?

宅建5点免除講習(登録講習)は、宅地建物取引業法で定められた要件を備えた、国土交通大臣から認められた機関が実施しています。登録講習機関は次のとおりです。(実施機関が多いため、2つ以上の都府県でスクーリングを開催する機関だけを、国土交通省が公表する順番に従って記載しております。その他の機関については国土交通省ホームページを参照下さい)

株式会社 東京リーガルマインド
TAC 株式会社
株式会社 住宅新報社
アットホーム 株式会社
株式会社 総合資格
株式会社 辰已法律研究所
株式会社 日建学院
株式会社 日本ビジネス法研究所
株式会社 Kenビジネススクール
株式会社 九州不動産専門学院
学校法人 大原学園

都市部の場合は、多くの実施機関が登録講習を実施しているので、どこを選ぶか悩みどころです。

選ぶポイントは、
1.宅建試験の受験対策のアドバイスももらえるのかどうか
2.模擬試験や直前対策講座やテキストの割引があるかどうか
3.日程変更・場所の変更など臨機応変に対応してくれるかどうか

の3つです。

宅建5点免除講習(登録講習)を受講して修了試験に合格したとしても、宅建試験に合格できなければ何の意味もありません。2ヶ月間という大切な時間を無駄にしないためにも、スクーリング時に宅建試験についてのアドバイスをもらえるかどうかは大切です。講師に質問してみても「私は実務の専門家だから宅建試験については知りません」と言われてしまったら本末転倒ですね。

初夏頃になると、新入社員でも徐々に仕事が忙しくなり、お客様の都合でどうしてもスクーリングに出席できない場合もあると思います。そういった場合に臨機応変に対応してくれるかどうかも重要な判断要素です。申し込む際に直接質問するとよいでしょう。

また、毎年6月~7月にかけて行われるスクーリングを受講した後に宅建受験のために必要な学習は、総まとめ学習と模擬試験です。特に独学で宅建の勉強をされているかたは、登録講習を契機に一気にラストスパートモードに入りたいところです。多くの登録講習実施機関で、受験対策の短期講座や模擬試験を実施しており、かつ割引制度を設けているところも少なくありません。ぜひ、活用してみましょう。

 

近場で実施されている5点免除講習を探そう

宅建5点免除講習(登録講習)の実施は東京都内に集中しているのが実情ですが、東京都以外でも実施している機関があります。多くは主要な駅の近くの会議室や校舎教室を利用して実施されています。
 
宅建合格への近道!5点免除講習で合格率が10%上がる

宅建5点免除講習(登録講習)が実施されている場所と実施機関名

 

宅建5点免除講習の費用は全国共通じゃない?

宅建5点免除講習(登録講習)の受講料は各実施機関が自由に決めて良いことになっていますが、定価については届け出る義務があります。しかし、実際にその定価で募集している機関はほとんどありません。多くの実施機関が早期申込の割引、団体申込の割引、会員に対する割引、他の講座の申込を条件とする割引などにより定価より安くしています。

また、会社でまとめて申し込む宅地建物取引業者も多いので、受講を考えている方は会社に相談してからのほうがよいでしょう。
 
登録講習実施機関が発表する受講料金一覧表です。

全国登録講習(5点免除講習)料金一覧表

 

宅建5点免除講習の申し込み忘れのないように!

宅建5点免除講習(登録講習)を受講して、宅建試験で5点免除されるためには、宅建試験の願書に修了証を貼付する必要があります。ですから、登録講習の申し込みは5月中旬頃までにはしておかなければなりません。忘れずに申し込みをしてください。

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