賃貸不動産経営管理士(賃貸不動産管理士)とはどんな資格?

賃貸不動産経営管理士とは、主に賃貸アパートやマンションなど賃貸住宅の管理に関する知識・技能・倫理観を持った専門家と位置付けられています。

重要な居住環境である賃貸住宅を適正に維持・管理することは、みんなが安心して生活できる土台となっています。そして、継続的かつ安定的で良質な管理サービスに対する社会的な期待や要望は多く、賃貸不動産の管理業務にかかわる幅広い知識を有する賃貸不動産経営管理士の活躍が期待されています。

賃貸不動産管理士の仕事内容・業務範囲

具体的には、賃貸不動産管理士は2011年12月に創設された賃貸住宅管理業者登録制度と深く関係しています。

第一に、登録事業者が貸主との管理受託契約を締結するときは、賃貸不動産経営管理士または管理事務に関し6年以上の実務経験を有する(以下、賃貸不動産経営管理士等といいます)は重要事項を記載した書面を交付して説明し、重要事項説明書の記名・押印を行わなければなりません。

第二に、貸主との管理受託契約が成立したときは、賃貸不動産経営管理士等は契約書を作成し、記名・押印を行わなければなりません。

第三に、登録事業者の事務所ごとに1名以上の賃貸不動産経営管理士等を設置しなければなりません。これらの役割から見ても、同資格が賃貸不動産管理を営む上で必須要件となっていることがわかります。
賃貸不動産経営管理士試験の難易度・合格率

賃貸不動産経営管理士は賃貸管理のプロフェッショナルです。


賃貸不動産管理士試験の受験資格・試験内容・試験日・合格ラインは?

賃貸不動産経営管理士になるためには1年に1回実施される資格試験に合格する必要があります。この試験の受験資格に要件はありません。誰でも受験できます(合格後の登録には一定の要件があります)。

実際に、不動産業従事者だけでなく、自主管理の家主や不動産業界へ就職を目指す学生、より知識を深めたい社会人など毎年多くの方が受験しています。試験は、毎年11月に全国11都市で行われます。合格後に登録することで、資格の証しとなる認定証やカードが発行されます。

出題形式:40問の四肢択一式(マークシート)
試験時間:1時間30分
試験日時:11月中旬頃 13:00~14:30
受験要件:誰でも受験できます。

(出題範囲)
  1. 賃貸管理の意義・役割をめぐる社会状況に関する事項
  2. 賃貸不動産経営管理士のあり方に関する事項
  3. 賃貸住宅管理業者登録制度に関する事項
  4. 管理業務の受託に関する事項
  5. 借主の募集に関する事項
  6. 賃貸借契約に関する事項
  7. 管理実務に関する事項
  8. 建物・設備の知識に関する事項
  9. 賃貸業への支援業務に関する事項(企画提案、不動産証券化、税金、保険等)

合格ライン:7割程度(競争試験)
合格率:50%前後
合格者の平均年齢:40歳前後

また、試験実施団体による賃貸不動産経営管理士講習も行われています。賃貸管理業務に必要な専門知識の習得と実務能力を高めるための講習(2日間のスクーリング)です。この講習も受講要件がありません。例年5月~9月の間に全国主要都市で実施されています。この講習の修了者は本試験の出題40問のうち4問が免除されます(2年間有効)。


《関連サイト》
賃貸不動産経営管理士協議会(試験実施団体)
賃貸不動産経営管理士講習(4問免除の講習)


合格率・受験者数・合格者数の推移

2012年にスタートした試験は、最初は4000人近くの合格者を輩出しましたが、その後減り続け2015年度は2700人になっています。

当然、合格率も低くなってきており、2015年度は54%となりました。

2016年度の合格者数は7,350人で、合格率は55.9%でした。2016年度の試験から急に受験者数が増えたこともあり、合格者も3倍近くに増えました。不動産業界に有資格者が一定程度確保された場合は、類似の資格試験である宅地建物取引士試験の合格率は15%なので、それと同等の難易度の試験になると思われます。

賃貸不動産経営管理士試験の難易度・合格率

賃貸不動産経営管理士試験の平均合格率・受験者数・合格者数・合格点



賃貸不動産経営管理士試験に合格するには?

賃貸不動産経営管理士試験は、まだ国家資格化していないので、試験実施団体が公式テキストを販売しています。このテキストに記述されていることを理解して覚えれば100%合格できる試験です。とは言っても、A5版で約1000頁あるテキストなので短期間で合格するにはある程度メリハリをつけて学習する必要があります。

公式テキストには章ごとに演習問題が数問掲載されており、その解説には参照頁も記載されているので、章を読み終わった後にこの演習問題で記憶の定着を図れます。

ただし、より効率よく学習するためには、市販のテキストと問題集を活用して学習したり、専門のスクールで学んだりする方法もあります。

《関連サイト》
賃貸不動産経営管理士試験に合格する方法
賃貸不動産経営管理士の仕事内容と活かせる業界とは
賃貸不動産管理の知識と実務(公式テキスト)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。