確定申告/確定申告の基礎知識

確定申告の納税手続きがコンビニで可能に

2019年3月期確定申告はIDやパスワード認証により電子申告ができる、スマホで確定申告ができるなど、納税者にとっては便利になってきています。コンビニで税金の納付ができるようになったのもそのひとつ。「Loppi」端末が設置してあるローソン、ナチュラルローソン、ミニストップ、「Famiポート」端末が設置してあるファミリーマートで納税が可能です。

田中 卓也

執筆者:田中 卓也

税金ガイド

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納税額が30万円以下の場合、確定申告等の納税手続きがコンビニで行える

確定申告とは、前年の1月1日から12月31日までの所得と税額を計算し、翌年の3月15日(原則)までに確定申告書という書式にとりまとめ、税務署に書類を提出する手続きのことです。

しかし、実際には確定申告書の提出ということだけではなく、納付税額が生じた場合にはその納付期限も3月15日なので、「午前税務署に並び、午後、金融機関に駆け込んだ」という人も多いのではないでしょうか。

そんな中、納税額が30万円以下の場合、確定申告等の納税手続きがコンビニで行えるようになりました。具体的な流れや注意点をとりまとめてみましたので、必要に応じて活用してみてはいかがでしょうか。


現状、納税手続きができるコンビニは以下となっています。
  • 「Loppi」端末が設置してあるローソン、ナチュラルローソン、ミニストップ
  • 「Famiポート」端末が設置してあるファミリーマート
   

確定申告の税金をコンビニで納付するとは

具体的に確定申告の税金をコンビニで納付する流れは以下のようになります。
 
コンビニで税金納付するめまでのイメージ図 (出典:国税庁)

コンビニで税金納付するめまでのイメージ図 (出典:国税庁)


まずは自宅等で国税庁ホームページからQRコードを作成し、そのQRコードをコンビニに敷設してある端末に読み取らせます。そうすると、その端末が納付書を発行しますので、コンビニのレジで納税、そのデータが税務署に伝達されるという仕組みです。

「確定申告書等作成コーナー」で納税額が30万円以下の場合、「住所・氏名等入力」画面に表示される「納付用QRコードを作成する」というチェックボックスをクリックすると、申告書の作成と併せて、納付用QRコードが作成・印刷されるよう「確定申告書等作成コーナー」の使い勝手が改修されていますが、「QRコードを利用し、コンビニで税金納付」を行えるのは「確定申告対象者」だけではないので、ここでは「コンビニ納付用QRコード作成専用画面」から納付用QRコードを作成する場合を中心に流れをみていくことにします。
 

QRコードはこうつくる

国税庁ホームページ内にある「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成することは「QRコードを利用し、コンビニで税金納付」することの必須条件にはなっていません。

したがって、「手書きで確定申告書を作成し、申告した」あるいは「確定申告書等作成コーナー申告書は作成したけれど、QRコードの作成画面はスル―した」というような方でも、納税額が30万円以下であれば、後日、「コンビニ納付用QRコード作成専用画面」からQRコードを作成し、コンビニで納税することも可能なのです。

QRコード作成専用画面の入力上の注意点を上から順にみていきましょう。

 
QRコード作成画面の注意点イメージ図 (出典:国税庁)

QRコード作成画面の注意点イメージ図 (出典:国税庁)




氏名は漢字・カナとも必須項目。住所や電話番号も必須項目です。ですが、納税のためのQRコードを作成する前提として、「すでに確定申告書が完成している」というのが通常でしょうから、確定申告書の記載と同じになるでしょう。

納付先税務署欄にある「お近くの税務署」は、郵便番号欄の入力情報を基に都道府県単位での税務署を表示しますので、そこから選択することになります。ですが、こちらも確定申告書の記載と同じになるでしょう。

納付税目はプルダウンメニューから選択しますが、個人の確定申告の場合、記載例のように「申告所得税及び復興特別所得税」となります。

課税期間は確定申告の所得の対象となった期間です。たとえば、平成30年1月から12月分の確定申告を平成31年3月期に提出したという場合には
  • 課税期間 平成30年
  • 申告区分 確定申告
というようになります。

本税額は確定申告の「納める税金」に記載した金額を入力すると、合計額に転記される仕組みとなっています。

その後、次画面で入力内容が間違っていないかをチェックし、QRコード作成を行う画面に進みます。
 
QRコード作成 納付情報の確認画面 (出典:国税庁)

QRコード作成 納付情報の確認画面 (出典:国税庁)


もちろん、必須項目の入力漏れがあった場合には、赤で囲まれ、注意喚起の画面がでてきます。

こちらのように、特に注意喚起がなされていなければ、QRコードを作成する情報が入力されていることになります。
 

QRコードは2種類

現状、納税手続きができるコンビニは
  • 「Loppi」端末が設置してあるローソン、ナチュラルローソン、ミニストップ
  • 「Famiポート」端末が設置してあるファミリーマート
かのいずれかです。
納付用QRコードは2種類あります (出典:国税庁)

納付用QRコードは2種類あります (出典:国税庁)


したがって、その端末に対応しているQRコードを読み取らせ、端末から出力されるバーコードをレジに持っていき、現金で納付することとなります。作成した納付用QRコードをスマートフォンやタブレット端末に保存し、画面に表示して端末に読み取らせることも可能ですが、納税の際、クレジットカードや電子マネーは活用できません。
 
以上が、確定申告の税金をコンビニで納付するときの流れとなります。
 
もちろん従来からある  
などさまざまな納税の方法がありますが、ここに選択肢のひとつとしてQRコードを活用したコンビニ納付が加わったとおさえておけばいいでしょう。

特に、「確定申告書等作成コーナー」を活用して申告書を作成した場合、「納付用QRコードを作成する」というチェックボックスをクリックするだけで自動的に納付用QRコードが作成・印刷されますので、検討してみてはいかがでしょうか。

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