「64ビット」PCのメリットは?
ゲーマー向け XPS 730x はオプションで64ビットに対応 |
PCを32ビットから64ビットに乗り換えたからといって、メールやWeb閲覧、オフィス文書の作成などが劇的に速くなるわけではありません。ただし、32ビット環境では利用できない4GB以上のメモリを使用するようなアプリケーションでは、効果が望めます。
例えば、Adobe Photoshop などの Adobe Creative Suite CS4 には64ビット版が初登場(Windows版のみ、12月中旬発売)しますが、この一部処理はかなり高速化するという情報があります。また、膨大なデータベースを扱うサーバでも、64ビット化は効果があるでしょう。
なぜ「64ビット」に移行しないのか?
こうなれば、いますぐにでもすべてのPCが「64ビット」化すればよさそうなものですが、実はそう簡単ではありません。64ビット環境を利用するには、CPU、OS、アプリケーション、周辺機器のすべてが、64ビットに対応している必要があるからです。
現在の Core2 Duo、Phenom などのCPUは、ほぼすべて、64ビットの回路をもっています。Windows Vista も、32ビット版と64ビット版が販売されています。アプリケーションは、32ビットのアプリケーションであっても、64ビットのOS上で一種の「互換モード」で動作しますので、ほとんど問題ありません。
問題は、周辺機器です。サウンドカードや地上デジタル放送対応チューナーは64ビット対応製品が少ないのが実際。64ビット環境では、これらの製品はほぼ動作しません。開発元がデバイスドライバを開発するのを待つしかないのが実際です。64ビットPC普及の条件は、ほぼこの点だけになっていると言ってもよいでしょう。
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