確定申告/確定申告の手順(申告・納税・還付)

確定申告時の持ち物・提出物チェックリスト【音声・動画で解説】

確定申告の持ち物は? 確定申告をするときには特に忘れやすい物があります。還付金を振り込むための銀行口座名、マイナンバー関連書類も忘れてしまいやすいので注意が必要です。2021年確定申告についても新型コロナウイルスの感染拡大により、郵送などの提出も検討してみましょう。

坂口 猛

執筆者:坂口 猛

初心者のための相続税・税金ガイド

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確定申告で税務署に持参しなければならないものは? 持ち物リスト

確定申告時の持ち物を確認しよう

確定申告時の持ち物を確認しよう


税務署に確定申告書を提出する際には、いろいろな添付書類等が必要となります。特に、税務署等に持参して提出する場合には、印鑑を忘れてしまったなどで取りに帰る手間などが発生してしまいます。事前に確認してから持参するようにしたいものです。

※2021年についても、新型コロナウイルスの感染影響を考慮して、税務署へ直接持参するのではなく、郵送やe-taxでの提出なども検討してみてください。郵送の際の提出物の注意点についても同様になります。
 
所得税の確定申告の際に持参する主なものは下記のとおりとなります。

1.確定申告する人が共通で持参したいもの
  • 印鑑……不要とするように検討しているようです。
  • マイナンバー関連のもの、番号確認書類・身元確認書マイナンバーカードを持っている人……マイナンバーカード(写しによる確認の場合は、表面及び裏面の写しが必要)

マイナンバーカードを持っていない人(下記2つ)……番号確認書類として、通知カードやマイナンバーの記載のある住民票の写し等のうちいずれか1つ。身元確認書類として、運転免許証、公的医療保険の被保険者証、パスポート、在留カード等のうちいずれか1つ
  • 扶養者等のマイナンバーが分かるもの(扶養している者や事業専従者がいる人)
  • 昨年分の申告書等の控え(昨年、確定申告をしている人)
  • 申告する人名義の預貯金口座番号(還付先の口座)が分かるもの(税金の還付を受ける申告をする人)
  • 利用者識別番号(確定申告会場で電子申告をしたことのある人)……利用者識別番号等の通知(利用者識別番号及び暗証番号の記載がある書類)又は事前に税務署から送付されたはがきなどで利用者識別番号が分かる書類

2.収入関係
  • □申告する年分の給与所得の源泉徴収票(原本)(給与収入がある人)
  • □申告する年分の公的年金等の源泉徴収票(原本)(公的年金等を受給している人)
  • □収入金額及び必要経費が分かる書類等(その他収入がある人。事業所得、不動産所得、山林所得のある人は、青色申告決算書又は収支内訳書を作成の上持参)

注)2019年4月1日以後の申告書の提出の際、源泉徴収票等の提出が不要となりました。
ただし、税務署等で確定申告書を提出する場合には、源泉徴収票等を見て記入することになりますので忘れずに持参しましょう。

●源泉徴収票の手に入れ方はコチラの動画を参照してください。



3.所得控除関係
  • 医療費の明細書等及び保険金等で補填された金額の分かるもの(医療費控除を受ける人)
  • 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書等(※1)(社会保険料控除を受ける人)
  • 小規模企業共済等を支払った掛金額の証明書(※1)(小規模企業共済等掛金控除を受ける人)
  • □保険会社等が発行する保険料控除に関する証明書(※1)(生命保険料控除・地震保険料控除を受ける人)
  • 寄附した団体等から交付された領収証(寄附金控除を受ける人) 
※1 給与所得者が既に年末調整で控除を受けている場合は不要です。

4.税額控除関係
  • 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受ける人は以下の書類
  • □(1)(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • □(2)住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(2か所以上から交付を受けている場合は、その全ての証明書)
  • □(3)家屋の登記事項証明書及び敷地を同時取得している場合は敷地の登記事項証明書
  • □(4)売買契約書の写し等で、家屋(敷地を同時取得している場合は敷地を含みます。)の取得年月日、取得対価の額、家屋の床面積が50平方メートル以上であること及び家屋の取得等が特定取得に該当する場合にはその該当する事実を明らかにする書類
  • □(5)給与所得者の場合は、給与所得の源泉徴収票

※注意:住宅借入金等特別控除の適用を受けるための手続きは、控除を受ける最初の年分と2年目以後の年分とでは異なります。給与所得者は、2年目以後の年分は、年末調整でこの特別控除の適用を受けることができます。

・税務署から送付される年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書
・給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
・(3)住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
を勤務先に提出する必要があります。
 

確定申告時に忘れがちなものはこの3つ

1. 印鑑
印鑑を忘れる人は意外に多いです。シャチハタは認められていません。三文判でもよいので忘れずに持参しましょう。(押印不要にするように検討しているようです。)

2. 還付先の口座
確定申告する人の名義でなければなりません。(例:妻の確定申告書に夫名義の還付先口座は認められません。)

3. マイナンバー情報(番号確認書類・身元確認書類)
これも意外と多いです。特に、扶養控除を適用する際の被扶養者のマイナンバー情報は忘れないように注意しましょう。
 

確定申告書は郵送も可能

確定申告書の提出は郵送でも可能です。混雑している確定申告時期は待ち時間も多いため、郵送での提出も検討してみてはいかがでしょうか。その際の提出書類等は、原則として持参する場合とほとんど変わりません。
 

インターネットで確定申告する、e-Taxを活用しましょう

平成31年1月から、e-Taxの利用が簡便化され、令和2年1月からは、マイナンバーカードとスマートフォンで申告ができるようになったり、令和3年1月からはマイナポータルから控除証明書等を取得ができるようになるなど、更に便利になっています。e-Taxを利用して提出するメリットは、やはり、提出書類等(一部の書類を除く)を電子的に提出できる点だと言えます。
持参・郵送の手間が省ける点は大きいのではないでしょうか。

※e-Taxとは、申告などの国税に関する各種の手続きについて、インターネットを利用して電子的に手続きが行えるシステムです。
 

e-Taxを利用して提出する場合のポイントは?

青色申告決算書や収支内訳書などの利用者自らが作成する添付書類(様式が指定されているもの又はデータを記述する規格が存在するもの)については送信が可能です。電子申告で提出可能な主な添付書類等は下記のとおりです。(令和元年分時点)

医療費控除の明細書
セルフメディケーション税制の明細書
・ (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書
株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書
寄附金の受領証等の記載事項
医療費通知(お知らせ)
 

e-Taxを利用することにより省略できる!

平成19年分以後の所得税の確定申告書の提出をe-Taxを利用して行う場合、生命保険料控除の証明書給与所得の源泉徴収票等の一定の第三者作成書類については、その記載内容を入力して送信することにより、これらの書類の税務署への提出又は提示を省略することができます。(ただし、法定申告期限から5年間は保存しておく必要があります。)(令和元年分時点)
 
対象となる主な第三者作成書類

• 医療費の領収書セルフメディケーション税制の医薬品購入の領収書、一定の取組を明らかにする書類(平成29年分以後の所得税より、「医療費控除の明細書」又は「セルフメディケーション税制の明細書」に入力して送信)
医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など)
• 社会保険料控除の証明書
• 小規模企業共済等掛金控除の証明書
• 生命保険料控除の証明書
• 地震保険料控除の証明書
• 寄附金控除の証明書
• 給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票
• 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
など。
 

イメージデータ(PDF形式)で提出をすることが可能な添付書類も!

平成28年4月1日(金)から、e-Taxで申告、申請・届出等を提出(送信)する場合、別途書面により提出する必要がある特定の添付書類については、イメージデータ(PDF形式)による提出が可能となりました。

例:(特定増改築等)住宅借入金等特別控除関係
①  登記事項証明書
②  請負(売買)契約書の写し
③  住宅借入金等の残高証明書(適用1年目のみ)
④  補助金等の額を証する書類
⑤  長期優良住宅建築等計画の認定通知書の写し
⑥  住宅用家屋証明書若しくはその写し又は認定長期優良住宅建築証明書
⑦  検査済証の写し
⑧  り災証明書(その写しを含む)
など
 
ただし、次の添付書類については、イメージデータで提出することができません。

① 収支内訳書や青色申告決算書など、電子データにより提出が可能な添付書類
② 給与所得の源泉徴収票や生命保険料控除の証明書など、記載内容を入力して送信することにより添付を省略できる第三者作成の添付書類

 
令和2年1月からは、マイナンバーカードとスマートフォンで申告ができるようになったり、令和3年1月からはマイナポータルから控除証明書等を取得ができるようになるなど、所得税の確定申告をする環境は大きく変わってきておりますので、e-Taxの利用も検討してみてはいかがでしょうか。

【ガイドが音声・動画で解説】



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