床材・フローリング/床材の基礎知識・選び方

洗面室の床はフローリングとクッションフロアどっち選ぶ?

洗面室は、洗面や脱衣、洗濯などさまざまな用途で使用される空間。床材を検討する際には、インテリア性だけでなく性能面などにも配慮しておきたいものです。ここでは、悩むケースが多いフローリングとクッションフロアのメリットデメリットをまとめました。

岩間 光佐子

執筆者:岩間 光佐子

住まいの設備ガイド

洗面室の床材で悩むフローリングとクッションフロア

 表面が濡れていても滑りにくい床材。水や汚れが浸透しにくいため、お手入れも簡単。[洗面専用フローリング スリップケア]  DAIKEN  https://www.daiken.jp/

表面が濡れていても滑りにくい床材。水や汚れが浸透しにくいため、お手入れも簡単。[洗面専用フローリング スリップケア]  DAIKEN 

床材は、インテリアのイメージだけでなく、日々の使い勝手にも大きく関わるアイテムです。特にキッチンやトイレ、洗面などの水まわりは、毎日家族が何度となく使用するスペースなので、デザイン性や機能性を十分に配慮して選びたいものです。
 
洗面室はバスルームに隣接してプランニングされるケースも多く、脱衣室を兼ねたり、洗濯機を設置した洗濯室としても利用される多目的な空間。床材選びは、インテリア性も気になりますが、清潔さを保つことができるか、掃除のしやすいか、また、脱衣や洗濯を考えれば、耐水性なども考慮したいところでしょう。また、洗剤や化粧品などを使用するため薬品などに強いか、素足で使用することも多いので足触りの良し悪し、滑りにくい素材であるかも注意しておきたいポイントです。
 
実際にプランニングを進める中で、多くの方が悩むのが、フローリングとクッションフロア
のどちらを選ぶか、ということ。それぞれの特徴を理解して、間取りや生活スタイルに適したものを選ぶようにしましょう。
 

フローリングの特徴&メリットデメリット

水や汚れに強い表面仕上げが施されたフローリング。水まわりなどの狭いスペースでもリフォームしやすい素材。[床材 オーマイティRフロアーA]  パナソニック http://sumai.panasonic.jp/

水や汚れに強い表面仕上げが施されたフローリング。水まわりなどの狭いスペースでもリフォームしやすい素材。[床材 オーマイティRフロアーA]  パナソニック

一般的に木質フローリングには、むく材と複合(複層)フローリングがあり、むく材は、単層フローリングとも呼ばれ、単一のむく材でできたもの。複合(複層)フローリングは、合板(基材)の表面に化粧材を張り合わせたもので、用いる化粧材によって、薄く削った天然木の単板(突き板)タイプと、樹脂化粧シートなど特殊加工の化粧材を張ったタイプなどに分類されます。
一般的な住宅の居室で多く用いられているのは、複合(複層)フローリング。洗面室にも多く取り入れられている素材です。
 
水まわりに用いる複合フローリングは、塗装等の加工によって耐水性や汚れ防止、耐傷性などが高められたもの、洗剤や漂白剤などに耐えられる性能を持ったものなど。また、継ぎ目の溝に水がしみ込みにくい構造の商品や溝加工のない大判サイズのタイプなども適しているでしょう。
 
■フローリングのメリット
複合フローリングのメリットは、素材や色、価格など商品バリエーションが豊富なこと。化粧シートタイプでは、自然の風合いを感じる木目だけでなく、大理石やタイルの風合いを持ったタイプも揃っており、清潔さとモダンな雰囲気を実現することも可能です。最近では、リフォームでも取り入れやすい商品も増えてきています。
 
また、洗面室につながる廊下などと同じフローリングを使用することで、空間に広がりも生まれるでしょう。

■フローリングのデメリット
水まわりにも適する機能性の高い複合フローリングであれば、掃除やお手入れに手間がかかることは少ないですが、商品によって性能の良し悪しはあるものです。また、むく材の場合は、途装などによっても異なりますが、一般的に、水などが染み込みやすく、こまめにお手入れを行う必要があります。
 

クッションフロアの特徴&メリットデメリット

明るい空間を生み出す、細かなタイルを組み合わせたようなデザイン。[HM4076 コントルノ]  サンゲツhttps://www.sangetsu.co.jp/

明るい空間を生み出す、細かなタイルを組み合わせたようなデザイン。[HM4076 コントルノ]  サンゲツ
 

クッションフロアとは、塩化ビニールを用いた長尺(ロールシート状)で、CF(シート)と呼ばれることもある床材です。従来に比べ高級感のある商品も増え、色や柄などのバリエーションも豊富。フローリングや大理石、タイルを模したものなども揃っています。汚れが付きにくく落としやすい防汚加工を施したり、カビの発生や繁殖を防ぐ加工を施したタイプ、細菌の増殖を抑える抗菌や消臭機能を持つものなど、機能性を高めたタイプも揃っています。
 
■クッションフロアのメリット
表面がビニールなので、耐水性に優れ、汚れも付きにくく落しやすいのが大きな特徴。お手入れも簡単なので、洗面室だけでなく、キッチンやトイレなどの水まわりに多く用いられています。
 
ビニールの表面材にクッション材が裏打ちされているので適度な弾力性があり、足腰が疲れにくいのがメリット、また、施工が比較的簡単なため、制限の多いリフォーム時はもちろんDIYで張り替えることも可能です。手ごろな価格から揃うことも大きな魅力でしょう。
四角のブラックが空間のアクセントにも。モダンなインテリアに。[HM-4095 アクセントマーブル] サンゲツ https://www.sangetsu.co.jp/

四角のブラックが空間のアクセントにも。モダンなインテリアに。[HM4095 アクセントマーブル] サンゲツ
 

■クッションフロアのデメリット
塩化ビニールなので、その足触りは好みが分かれるところでしょうし、商品によっては濡れていると滑ったり、水が染み込んだり、施工の仕方次第では接着部分が浮いてくることもあります。一般的な木質フローリングなどと比べると、その素材感や風合い、耐久性に差があることは否めません。
 

インテリア性も含めトータルに検討を

最近では、洗面室でお化粧や身だしなみを整える方も多くみられ、明るく居心地のよい空間づくりも求められています。洗面室だけで考えるのではなく、隣接するバスルームや廊下といった空間とのつながりなどに配慮して、床材を選ぶことも大切でしょう。廊下と同じ素材を用いたり、バスルームと色味を揃えるなどのコーディネートもみられます。
 

家族構成や洗面室の使い方に合わせて

選ぶ際には、床材に求める優先順位を明確にしておくことが基本。幼いお子さんや高齢の方がいるのであれば、安全性や耐水性を重視した方がいいかもしれませんし、お客様も利用するのであれば、インテリア性を高めておきたいものです。いずれを選ぶにしても、ショールームで実物を確認すること。できる限り大きめのサンプルで、素材感や色味などをチェックすることが大切です。


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