ブリコラージュ ブレッドアンドカンパニー(bricolage bread & co.)
ブリコラージュ ブレッドアンドカンパニーのベーカリー
なぜならそこには、鮨や天ぷらと同じように誇らしく、世界に向けて発信できるレベルの、パン食文化の空間があるから。日本人のあなたなら、どこか懐かしいのに新しい、ベーカリーカフェの誕生を知るでしょう。
ブリコラージュ ブレッドアンドカンパニー
厨房から次々にパンが焼き上がる
ブリコラージュ ブレッドアンドカンパニーはパンを中心として、レフェルヴェソンスのシェフ、生江史伸さんが指揮をとり、パンに合わせた旬の料理や飲みものを、皿やカトラリーを、音響を、内装を、その空間すべてをコーディネートしたお店です。それは単なるコーディネートとは異なる次元かもしれません。生江さんはそれを「ブリコラージュする」と言います。
ダイニングに置いてあったフランスの文化人類学者、クロード・レヴィ=ストロースの『野生の思考』。店名の「ブリコラージュ」はここから来ていることを、教えてもらいました。
「英語にするとDIY、つまりDo It Yourself. もしも欲しい時間や場所があるのなら、目の前にあるもので、自分たちの手で、その世界をつくってしまおう。そんな思いを込めました」と生江さんは言っています。
壊されてしまう古民家のトタンをバリスタカウンターとして再生
旬のタルティーヌを味わう、心地よいダイニングスペース
レトロな雰囲気の漂うカフェの入り口
11時から、パンに乗せる食材には、肉や魚も加わります。旬の素材を使ったスープとサラダが付くのもうれしいことです。
蒸し暑い時季なら、冷たいジャガイモのスープやトマトのスープ。身体にしみとおるような野菜の滋味、アペタイザーとなるようなスパイス。ただのセットメニューとあなどることなかれ。これらは小さい感動をもたらしてくれました。
冷たいトマトのスープとサラダ
鍛冶職人によるカトラリー
豆腐サワークリーム+牛肉のラグー、吉田牧場カチョカバロ(1900円)
豆腐サワークリーム+トマト、ビーツ (1500円)
店のシグニチャーブレッドである「ブリコラージュブレッド」をベースにしたものも、どっしりとしたパンの厚切りでありながら、クラストも優しい食感なのが食べやすく、ランチや早めの夕食に、ほどよいボリューム感です。
豆腐サワークリーム+今帰仁スナックパイン、バジル(1200円)
パンに乗せる料理はほかに、「シェ・パニース」のアリス・ウォータースさんが考案した"Alice's Egg Spoon"でつくられる絶妙な目玉焼き「アリスの卵」や、グリルした鱧に山椒や自家製ぬか漬けでアクセントをつけたもの、赤身のヅケマグロなど、魅力的なメニューが次々に登場しています。
料理は2週間ごとには変わるのだそうです。
千葉の陶芸家、浜名一憲さんの大きな壺に、季節の緑がのびのびと豊富に生けられている
生江さんが客席をまわり、ワインを注いだり、音楽のリクエストを聞いたり、談笑したりしている風景が新鮮です。尋ねれば、料理の素材についてはもちろん、この空間に集まってきたものたちの物語を語ってくださると思います。
切りたての生ハム(ペルシュウ)を楽しむイベントで
これからの季節はテラスで黒板メニューの特製おつまみで「外飲み」もよさそう
ブリコラージュ ブレッドアンドカンパニーがつくる、日本のパン
ショーケースに並ぶのは国産小麦のパン
アオサノリなど、ここならではのシャバタもいろいろ
ブリコラージュブレッド
香り高いクロワッサンやパンオショコラ
ジンジャークロッカン、夏のフォカッチャ、ヨモギなど魅惑的なパンが並ぶ
日本ならではのヨモギ(青森)と抹茶を使って、シナモンロールならぬ、ヨモギロール。
時代を超えて再び光をあてられた古き良きものと、職人たちの手から生まれる新しいもの。世界中で、ここにしかないもの。それらに出合う楽しみがあります。すぐにまた、行きたくなってしまう場所です。
bricolage bread & co.(ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー)
■bricolage bread & co.(ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー)
住所:港区六本木6-15-1 六本木ヒルズ けやき坂通り
電話:カフェ 03-6804-3350
ベーカリー 03-6804-1980
営業時間:カフェ 9時~20時(19時半L.O.)
ベーカリー 11時~20時
月曜定休
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東京メトロ六本木駅徒歩7分
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