持ち家のときに必要な老後資金は2000万円?65歳で定年退職して、100歳まで生きた場合で、計算してみました

持ち家の時に必要な老後資金は2000万円?

持ち家の時に必要な老後資金は2000万円?


人生100年時代を迎えると言われますが、今回は前提として、65歳で定年退職したとします。残りの35年間を平均的に過ごしたとすると、お金の過不足額は約2000万円の「不足」となります。

実際には、住宅が持ち家か賃貸か、ローン返済の有無、生活スタイル、家族構成、住む地域などあらゆる条件によって、必要な老後の資金額は大きく違ってきます。これからは定年退職年齢も高齢化してくるでしょう。

先が見えない中で、今やるべき大切なことは、情報に振り回されることなく家庭の現状を把握し、収入を得る力を付けることや十分な蓄えを確保すること、何かあった時に対応する術を身に付けておくことだと思います。ということで今回は、住まいが持ち家の場合、老後にいくらのお金が必要になるのか、お金が足りない時にどう資金を工面すれば良いかを解説します。

目次

老後の生活費はいくら?
老後はいつまで?
老後の資金を工面する方法
(1)リバースモーゲージ
(2)各都道府県の社会福祉協議会の不動産担保型生活資金貸付
(3)持ち家を売却する
(4)セール アンド リースバック

老後の生活費はいくら?
持ち家あり・65歳以上二人世帯の毎月の支出は約23.4万

総務省の家計調査(2017年)によると、65歳以上の世帯主の可処分所得が約18万円であるのに対して、支出は23.4万円で毎月5.4万円の赤字となり、足りない分は貯蓄を取り崩すかその他の資産を売却するなど資金を工面することになります。消費支出の内訳を見てみましょう。

家計調査に基づき高齢・無職世帯の消費支出の内訳を分析

家計調査に基づき高齢・無職世帯の消費支出の内訳を分析

(出典:「家計調査」総務省統計局(https://goo.gl/Nwutd1)を基に加工して作成)

被服・履物や家具などのように、毎月支出していないという費目については、1年間の合計金額にして比較してみましょう。

自動車関連費は、自動車のない家も含んで平均している金額のため、実際に自動車を所有している場合は表の金額より大きな負担をしているはずです。軽自動車でも年平均30-40万円(車検も含む)かかっていると言われていますが、燃費だけでなく乗る頻度や駐車場代によっても大きな差が出るところです。

贈与金とは、子や孫などへ贈与したお金です。

現在の家計と比べていかがですか?

老後はいつまで

何歳まで生きるかなんて誰にもわかりません。計画を立てる時には、まず平均余命や100歳まで生きた場合いくら必要かを計算してみます。

平均余命は、厚生労働省(出典:「第22回生命表」(厚生労働省))65歳の男性の平均余命は、男性が19.41年、女性が24.24年です。年齢にすると男性が84.41歳、女性は89.24歳となります。

(年齢)  (不足額)(時間) =(必要な蓄え)(累計)
65歳~70歳 7.5万円 ×60カ月 =450万円    ―
70歳~75歳 6.6万円 ×60カ月 =396万円  846万円
75歳~90歳 3.9万円 ×180カ月=702万円  1,548万円
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75歳~100歳 3.9万円 ×300カ月=1,170万円  2,016万円

金額は目安です。この金額に到達するにはどうすれば良いかを考えて行動することが、今やるべきことです。貯金するコツの記事を見て、あなたに合う方法で始めましょう。

老後の資金を工面する方法

真っ当にお金を増やすと言えば、
(1)支出を減らす・節約する
(2)所得を得る(勤める、起業、資産運用による配当・利子・売却益)
が考えられますが、持ち家の場合には、次のような方法でお金を調達することもできます。

(1)リバースモーゲージ

持ち家を担保にお金を借りることができる仕組みです。一部の銀行や信用金庫で取り扱っています。九州では福岡銀行と西日本シティ銀行だけが取り扱っているところを見ると、地方都市では対象となる不動産が少ないのかもしれません。

亡くなる時まで元本を返済する必要がありません。但し、毎月の利息は支払わなくてはなりません。持ち家の場合、土地の評価額に基づく融資です。融資額は、土地の評価額の50-60%程度となります。

(2)各都道府県の社会福祉協議会の不動産担保型生活資金貸付

各都道府県の社会福祉協議会が提供している貸付です。毎月30万円を限度に生活資金として融資を受ける制度です。土地評価額の7割程度まで貸してもらえますが、月額30万円以内、土地評価額1000万円以上などの条件があり、実際にはあまり利用されていない制度のようです。

他にも65歳以上、住民税非課税世帯であること、推定相続人から連帯保証人1名以上などの要件があります。

(3)持ち家を売却する

売却した場合、一括で現金が入りますが、その後に施設や賃貸住宅などに住み替える必要があります。次の住まいが確保できているならば、不動産は売れる(値段がつく)うちに売っておくことをお勧めしています。

(4)セール アンド リースバック

一旦売却をして、売った人からその家を借りて賃料を支払う仕組みが、「セール アンド リースバック」です。売却したあとも、そこに住み続けられるのが最大のメリットです。欠点は、生涯借りられる(そこに住める)保証がないことと、賃料が割高であることです。10年くらいで元が取れるくらいの買取価格と賃料設定になると思われます。一部の不動産会社が大々的に行っていますので、問い合わせて見積りを出してもらうと良いでしょう。

おわりに

前例のない超高齢時代を迎えています。何が起こるかわからないのにお金だけで備えようとすると、何億円あっても不安な気持ちは晴れないのではないでしょうか。今すべきことは、現状を把握すること、そして様々なことを学び、何が起きても対応できる力を持っておくことだと思います。


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