勤務年数別!退職金の相場を会社規模や地方別に比較してみました

勤務年数別退職金相場を規模や地方別に比較

勤務年数別退職金相場を規模や地方別に比較


退職金は、会社から退職した人に支払われるお金のことです。退職金には長い歴史があり、江戸時代の「のれん分け」が起源と言われています。退職金といえば、定年退職時に一括で支払われる退職一時金の印象が強いのですが、退職一時金のほかにも、確定給付年金や確定拠出年金のように年金として受け取る退職金もあります。

退職金のことを意識するのは、就職・転職先を選ぶとき、あるいは定年退職が近づいた時くらいでしょうか。しかし、転職・退職・起業の予定が当面ない場合でも、退職金は人生計画を立てる上で非常に大きな影響力を持つので、勤務先の退職金規程やご自身の退職金がいくらになるのかを確認しておきましょう。

勤務年数別・退職金の相場はいくら?

勤続年数別の退職金(東京都の中小企業で自己都合退職の場合)

勤続年数別の退職金(東京都の中小企業で自己都合退職の場合)


上の表は、勤続年数別のモデル退職金です。モデル退職金というのは、学校卒業後入社し、標準的な昇進をした場合の退職金の水準です。東京都の場合は、300人未満の事業者(中小企業)を対象とした調査を行っており、約1,000社のデータを基にモデル退職金が算出されています。

福岡県の中小企業の退職金と比較してみました。
勤続年数別の退職金(福岡県の中小企業で自己都合退職の場合)

勤続年数別の退職金(福岡県の中小企業で自己都合退職の場合)

勤続年数が浅い時の退職金は福岡が東京を上回っています。

退職の分類

退職は、退職金の面で大きく分けると定年退職、会社都合退職、自己都合退職の3つに分類できます。

<定年退職>
定年制度で定められた年齢の到来による退職のことです。定年制を設けている会社は全体の約95%あり、うち8割程が60歳定年です。平成17年の調査では60歳定年の割合が9割を超えていましたので、定年の年齢は上がっているようです(出典:厚生労働省『平成29年就労条件総合調査』)。

<会社都合退職>
会社側の都合による退職。例えば、経営不振・業績悪化によるリストラで労働契約を解除されることなどです。早期希望退職など、自己都合退職と比べて退職金が割り増しで支払われることがあります。

<自己都合退職>

転職、引越しや結婚など自分の意思や都合で退職することです。

自己都合と会社都合の差を見てみましょう。

東京都・大卒の場合
会社都合退職と自己都合退職の退職金の比較

会社都合退職と自己都合退職の退職金の比較

自己都合退職の退職金は会社都合と比べ少なく、また、勤続年数が少なくなるほど、その開きは大きくなっています。

退職金給付は会社の義務ではない

退職金給付は企業の義務ではないため退職金制度が無い企業もあります。厚生労働省の『平成25年就労条件総合調査結果』によると退職金制度がある企業の割合は、75.5%です。

企業の規模別にみた退職制度の有無

企業の規模別にみた退職制度の有無

企業規模別にみると、1,000人以上が93.6%、300~999人が89.4%、100~299人が82.0%、30~99人が72.0%と規模が大きくなるほど退職金(一時金・年金)制度がある企業割合が高くなっていることがわかります。

ちなみに事業者数は、中小企業庁によると382万(2014年)あり、そのうち中小企業・小規模事業者は380.9万と99.7%を占めています。

大企業の勤続年数別の退職金

資本金5億円以上、労働者1,000人以上の企業のうち、中央労働委員会が独自に選定した380社が対象のモデル退職金です。先に紹介した中小企業と比べると、勤続30年の時には退職金額が2倍以上になっています。
大企業の勤続年数別退職金

大企業の勤続年数別退職金


福岡県の大企業はどうでしょうか。前者のデータと比べ、勤続年数が長い時の退職金が少ないです。地域格差でしょうか?
大企業の勤続年数別退職金福岡

大企業の勤続年数別退職金(福岡)

単純にそうとは言えないようです。福岡県の統計では、大企業を「従業員数300人以上」としているため、中央労働委員会の調査対象とは、全く規模が違っていました。数字の根拠や出どころに気を付けないといけませんね。

おわりに

勤続年数別の退職金相場をご紹介しました。退職金はライフプランを立てる上で重要ですので、この機会に勤務先の退職金規定やご自身の退職金がいくらになるのかをチェックしておきましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。