火災保険や地震保険の契約に必要な書類がある
持ち家の火災保険や地震保険の契約の際、必要な書類の確認や提出を求められることがあります。これは契約だけに限った話ではありませんが、見積を作ってもらうときでも同様です。特に新築などではじめて持ち家を建築・購入する際にはなおさらです。所定の書類が必要になるのは、契約する建物の詳細の確認等が必要だからです。物件によっては外観では分からないので、書類で確認するためです。
住宅を保有すると色々な書類があるので混乱しますが、きちんとした火災保険や地震保険に加入するために必要なことです。持ち家の火災保険や地震保険の契約に必要な書類についてをまとめて解説しましょう。
自動車保険と比べて、火災保険は必要書類の種類が多いので注意
同じ損害保険でも自動車保険は、火災保険と比較すると必要書類を揃えるのがかなり簡単です。自動車保険の見積もりや契約に必須なのは車検証や保険の対象となる人(記名被保険者)の運転免許証です。車検や免許制度がある自動車は、これらがないということはありえません。ほとんどの場合、車のダッシュボードの中に車検証がありますし、車の運転をする人なら免許証は携帯しています。
ところが火災保険の場合、書類が多いのと自動車のように頻繁に書類が更新されたり、人に見せる機会が少ないので分かりにくくなりがちです。
また火災保険は古い物件だと書類を受取ったのが何十年も前でよく覚えていなかったり、コンプライアンスがきちんとしていない時代だとそもそも書類が渡されていたのか怪しいケースもあります。
火災保険や地震保険の見積作成や契約に必要書類がある理由
建物構造等の確認や契約する評価額の計算のため火災保険及び地震保険の契約に書類が必要な理由をお話ししておきます。火災保険は物件の所在地や構造、面積などでその建物の評価額が変わってきます。これらを確認しないと契約はもちろん見積も出せません。購入金額や建築費が分かっていれば見積は作れますが、契約の際には申込書に物件の内容(構造や面積など)を記載します。これらは火災保険の告知に該当しますから、正確に確認するにはやはり書類が必要です。
現在は火災保険の物件の違いによる保険料率区分は3区分で簡素化されていますが、2010年の改定以前は住宅物件で4区分、店舗併用住宅や事業の物件で5区分ありました。
建物の構造によっては外観からの目視では詳細が確認できないこともあるのです。
火災保険や地震保険の割引適用の有無の確認
火災保険・地震保険に損保各社で利用できる割引制度を適用するときにも書類が必要です。例えば地震保険には建築年割引という割引があって昭和56年6月以降に新築された物件は地震保険料が10%安くなります。その際に口答で2010年に新築したとか、新築工事中の現場を保険会社の人に見せて、いま新築しているから割引使ってほしいということはできません。あくまで決められた必要書類(またはそのコピー)の提出が求められます。
火災保険の構造級別を判定する方法
火災保険の見積・契約の必要書類
実際に火災保険の見積や契約などで求められる必要書類について確認しましょう。- 住宅性能評価書
- 適合証明書
- 建築確認申請書
- 確認済証
- 検査済証
- 登記簿謄本(全部事項証明書)
- 仕様書
- 図面
- パンフレット
- 建築工事の請負契約書
- 火災契約の保険証券(既存契約がある場合) など
火災保険の見積・契約の際にはまずはこれらのうちどの書類があるか確認してみてください。
地震保険についてはどの割引が適用できるかで必要書類は違います。地震保険は火災保険に付帯して契約するものなので単独で加入することができません。
火災保険のところで確認した必要書類があれば、地震保険に加入する際の建物の構造級別は確認することができますから後は割引きの適用です。地震保険については各種の割引適用について該当するものがあればその書類を揃えることになります。
例えば次のような書類です。
- 建物登記済権利証
- 重要事項説明書
- 耐震性能評価書 など
火災保険を継続する際には(他社への切替え含む)、既存の火災保険に割引適用の記載が保険証券などにあればそれで済んだりしますので最初にしっかり手続きしておきましょう。
はじめて新規で火災保険や地震保険に加入する際には、必要書類を揃えるのが面倒かもしれませんが、後は保険証券があればたいてい何とかなります。
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