輸入車

400万円台の車体価格で選ぶ! おすすめ輸入車9台

新車価格400万円台から選んで購入するとなれば、メジャーブランドを代表するDセグメントモデルのエントリーグレードが狙えます。欧州車の基本となるセダンをはじめ、国産車とはまた違った個性や本質を備え、“外車”らしさが存分に味わえます。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

400万円台で選ぶなら「トータルコストの比較」で憧れの車を

メルセデス・ベンツCクラス

メルセデス・ベンツの基幹モデルとなるCクラス。現行モデルは2014年に登場、400万円台ならエントリーグレードが狙える

新車価格400万円台から選ぶ、ともなれば、誰もが知る憧れのメジャーブランドを代表するDセグメントモデルが、こぞって射程距離に入ってくる。

実際には、人気のグレードでオプションを選べば、すぐに乗り出し600万円近くになってしまうクラスだ。逆にいうと、それくらいの予算感を覚悟して挑むことさえできれば、ベースグレードの価格差ではなく、オプションを含めたトータルコストを比較検討することで、憧れのブランドをもっと積極的に選ぶこともできるというわけだ。

つまり、単にベースモデルの価格で決めてはいけないということ。高いからと言って好きなクルマをすぐに諦めてしまうのではなく、何かひとつオプションかグレードを妥協することも考えたい。

高いからと第一希望を諦めて、価格の安い第二、第三希望で検討し、実際に買ってみたら、オプションやら何やらでトータル金額もけっこうな額(たいてい、最初の予算より膨れ上がる)になり、そこまで出すんだったらハナから第一希望のモデルで、何かひとつ装備かグレードかを我慢すれば買えたじゃないか、なんてことがよく起きる。それは、後悔のもとだ。それに第一希望が人気車であれば、リセールバリューの違いから、トータルでみれば当初の価格差なんて関係ないという事態もありえる。車両本体価格400万円以上の高額な輸入車を狙うときは、自分の好みを最優先しつつ、リセール(=人気)も含めた、トータルバリューを気にしておきたいものだ。
BMW3シリーズ

BMWの中核モデルとなる3シリーズ、セダン&ステーションワゴン。ライバルよりスポーティなテイストに仕立てられている

もっとも、リセールバリューのために、好みを妥協するなんてこともまた、本末転倒だと思う。バリューというからには、所有している間の、自分自信の満足度も十分に考慮しておきたいところ。その価値を価格に置き換えるのはとても難しいことだけど、毎日乗るクルマなのだ。多少の価格差であれば、好み(色など)を優先したほうが、気持ちよく付き合っていけるし、後悔しないに決まっているということを、あらかじめ知っておいて欲しい。
   

セダンは欧州人気ブランドのエントリーグレードを

▼メルセデス・ベンツ Cクラス 
メルセデス・ベンツCクラス

メルセデス・ベンツCクラス。156psの1.6L直4ターボを搭載したエントリーグレードのC180(441万円)と特別仕様車のローレウスエディション(498万円)が狙える

▼BMW 3シリーズ 
BMW318iクラシック

BMW3シリーズは136psの1.5L直3ターボの318i(469万円)とトリムラインのスポーツ(490万円)、装備の見直しなどで価格を抑えた318i SE(431万円)。写真は2017年に200台限定販売された318iクラシック(472万円)

▼アウディ A4
アウディ A4

アウディA4は150psの1.4L直4ターボを積む、FFの1.4TFSI(447万円)。ステーションワゴン(アバント)も同仕様が476万円で設定される。ちなみにクワトロ(4WD)モデルは624万円~となってしまう

Cセグメントハッチバックと並んで、欧州車の基本となるクラスだけに、大激戦区になっている。近年、ドイツプレミアム御三家を追うかたちで、非ドイツ系ブランドの躍進もすさまじく、性能や品質も御三家に近い、または越えるモデルも出始めてきた。

とはいえ、アウディA4、BMW3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラスの人気と性能は盤石で、どのモデルを選んでもクルマとして後悔することは少ない。このうち、3シリーズはモデル末期。完成度の高さを選ぶのもまた一興だ。

▼アルファロメオ ジュリア
アルファロメオ ジュリア

アルファロメオのFRスポーツセダン、ジュリア。200psを発生する2L直4ターボを積む、エントリーグレード(446万円)が狙える

▼ジャガー XE
ジャガー XE

ジャガーで最もコンパクトなFRのスポーツセダンがXE。400万円台だと、200psの2L直4ターボのエントリーグレード、SE(439万円)と2.0ピュア(489万円)となる

人気のカテゴリーだけに、3シリーズやCクラスじゃ、ご近所さんと被って嫌だ、という人で、“乗って楽しい”を好むなら、アルファロメオ ジュリアを。ジャガーのXEも走りの気持ちよさが魅力の一台。3シリーズがモデル末期で選びづらいという人には、同じFR系で走りが魅力のジュリアかXEがいいだろう。ただし、XEもジュリアも車幅が広め。実物をよく見てから検討して欲しい。
 

ステーションワゴンはトータルでCクラスがオススメ

▼メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン
メルセデス・ベンツCクラスステーションワゴン

パフォーマンスはもちろんのこと、安全性や環境性においても高次元の世界スタンダードを確立しためメルセデス・ベンツCクラスのステーションワゴン。エントリーグレードのC180ステーションワゴンが460万円となっている

ステーションワゴン人気はすっかり下火になってしまったけれど、フォーマルな装いで荷物も積めて、ということになれば、まだまだ得難い存在だ。ワゴンとしての使い勝手のよさと、ブランド力からくる人気=リセールバリューも考えあわせると、Cクラスがオススメ。

クワトロ(4WD)の存在や、スタイリッシュな雰囲気で、アウディA4アバントを狙うという手もあるが、廉価グレードのFFモデルになると、リセールが弱い。ここは素直に、Cクラスのステーションワゴンを選んでおきたい。
 

スポーツカーはスパルタンなエリーゼ

▼ロータス エリーゼ
ロータス エリーゼ

究極のライトウェイトスポーツカー、ロータス エリーゼ。136psの2L直4に6MTを組み合わせる。エントリーグレードは496.8万円

さすがにスポーツモデルをこの価格帯で選ぶのは難しい。とはいえ、世界で最もピュアなスポーツカーでるロータスエリーゼが、ぎりぎり500万円を割っている。実用性には乏しく、運転する喜びだけを狙ったスパルタンなスポーツカーだが、そのぶん、世界最高峰を誇る旋回性によって得られるドライバーとの一体感は唯一無二。ドライビングファンという点では、一千万円以上のモデルでも及ばない。いちどエリーゼにハマると、他のスポーツカーは生温く感じてしまうことだろう。
 

人気のSUVなら上級グレードも狙えるティグアンを

▼VW ティグアン
VW ティグアン

コンパクトSUVのVWティグアン。150psの1.4L直4ターボを搭載、エントリーグレードのTSIコンフォートライン(360万円)からスポーティなスタイルのTSI Rライン(463.2万円)まで全グレードが選択可能

今やセダンやワゴンよりも圧倒的に人気のあるカテゴリーとなったSUV。なかでもヨーロピアンブランドのコンパクトSUV系は、今や世界中で引っ張りだこの人気クラスとなっている。もっとも、さすがにSUVになると、この価格帯では、セダン&ワゴン系とは違ってDセグメントに届かない。Cセグメントベースのモデルから選ぶことになる。とはいっても、SUVなので、見かけの存在感はCセグメントを超えているのだけれど。

オススメは、最新モデルのVWティグアン。プレミアムブランドではないぶん、この予算帯で十分、上級グレードが狙える点が魅力。走りの資質はゴルフ譲りで、完成度が高い。

▼プジョー 5008
プジョー5008

個性的スタイルの3列7人乗りSUV、プジョー5008。160psの1.6L直4ターボを積むアリュール(404万円)と180psの2LディーゼルターボのGT BlueHDi(469万円)をラインナップする

3列シートのSUVという、今最も注目を集めるスタイルの、プジョー5008も面白い選択だ。人気のディーゼルターボは、走りもパワフルで長距離ドライブもラク。アシ回りも上出来で、普段乗りの心地よさは、さすがにフランス出身だ。デザインもユニークだから、“人とは違う、けれども実用的なクルマ”を探している人には、ぴったり。


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