400万円台で選ぶなら「トータルコストの比較」で憧れの車を
新車価格400万円台から選ぶ、ともなれば、誰もが知る憧れのメジャーブランドを代表するDセグメントモデルが、こぞって射程距離に入ってくる。実際には、人気のグレードでオプションを選べば、すぐに乗り出し600万円近くになってしまうクラスだ。逆にいうと、それくらいの予算感を覚悟して挑むことさえできれば、ベースグレードの価格差ではなく、オプションを含めたトータルコストを比較検討することで、憧れのブランドをもっと積極的に選ぶこともできるというわけだ。
つまり、単にベースモデルの価格で決めてはいけないということ。高いからと言って好きなクルマをすぐに諦めてしまうのではなく、何かひとつオプションかグレードを妥協することも考えたい。
高いからと第一希望を諦めて、価格の安い第二、第三希望で検討し、実際に買ってみたら、オプションやら何やらでトータル金額もけっこうな額(たいてい、最初の予算より膨れ上がる)になり、そこまで出すんだったらハナから第一希望のモデルで、何かひとつ装備かグレードかを我慢すれば買えたじゃないか、なんてことがよく起きる。それは、後悔のもとだ。それに第一希望が人気車であれば、リセールバリューの違いから、トータルでみれば当初の価格差なんて関係ないという事態もありえる。車両本体価格400万円以上の高額な輸入車を狙うときは、自分の好みを最優先しつつ、リセール(=人気)も含めた、トータルバリューを気にしておきたいものだ。 もっとも、リセールバリューのために、好みを妥協するなんてこともまた、本末転倒だと思う。バリューというからには、所有している間の、自分自信の満足度も十分に考慮しておきたいところ。その価値を価格に置き換えるのはとても難しいことだけど、毎日乗るクルマなのだ。多少の価格差であれば、好み(色など)を優先したほうが、気持ちよく付き合っていけるし、後悔しないに決まっているということを、あらかじめ知っておいて欲しい。
セダンは欧州人気ブランドのエントリーグレードを
▼メルセデス・ベンツ Cクラス ▼BMW 3シリーズBMW3シリーズは136psの1.5L直3ターボの318i(469万円)とトリムラインのスポーツ(490万円)、装備の見直しなどで価格を抑えた318i SE(431万円)。写真は2017年に200台限定販売された318iクラシック(472万円)
アウディA4は150psの1.4L直4ターボを積む、FFの1.4TFSI(447万円)。ステーションワゴン(アバント)も同仕様が476万円で設定される。ちなみにクワトロ(4WD)モデルは624万円~となってしまう
とはいえ、アウディA4、BMW3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラスの人気と性能は盤石で、どのモデルを選んでもクルマとして後悔することは少ない。このうち、3シリーズはモデル末期。完成度の高さを選ぶのもまた一興だ。
▼アルファロメオ ジュリア ▼ジャガー XE 人気のカテゴリーだけに、3シリーズやCクラスじゃ、ご近所さんと被って嫌だ、という人で、“乗って楽しい”を好むなら、アルファロメオ ジュリアを。ジャガーのXEも走りの気持ちよさが魅力の一台。3シリーズがモデル末期で選びづらいという人には、同じFR系で走りが魅力のジュリアかXEがいいだろう。ただし、XEもジュリアも車幅が広め。実物をよく見てから検討して欲しい。
ステーションワゴンはトータルでCクラスがオススメ
▼メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴンパフォーマンスはもちろんのこと、安全性や環境性においても高次元の世界スタンダードを確立しためメルセデス・ベンツCクラスのステーションワゴン。エントリーグレードのC180ステーションワゴンが460万円となっている
クワトロ(4WD)の存在や、スタイリッシュな雰囲気で、アウディA4アバントを狙うという手もあるが、廉価グレードのFFモデルになると、リセールが弱い。ここは素直に、Cクラスのステーションワゴンを選んでおきたい。
スポーツカーはスパルタンなエリーゼ
▼ロータス エリーゼ さすがにスポーツモデルをこの価格帯で選ぶのは難しい。とはいえ、世界で最もピュアなスポーツカーでるロータスエリーゼが、ぎりぎり500万円を割っている。実用性には乏しく、運転する喜びだけを狙ったスパルタンなスポーツカーだが、そのぶん、世界最高峰を誇る旋回性によって得られるドライバーとの一体感は唯一無二。ドライビングファンという点では、一千万円以上のモデルでも及ばない。いちどエリーゼにハマると、他のスポーツカーは生温く感じてしまうことだろう。人気のSUVなら上級グレードも狙えるティグアンを
▼VW ティグアンコンパクトSUVのVWティグアン。150psの1.4L直4ターボを搭載、エントリーグレードのTSIコンフォートライン(360万円)からスポーティなスタイルのTSI Rライン(463.2万円)まで全グレードが選択可能
オススメは、最新モデルのVWティグアン。プレミアムブランドではないぶん、この予算帯で十分、上級グレードが狙える点が魅力。走りの資質はゴルフ譲りで、完成度が高い。
▼プジョー 5008
個性的スタイルの3列7人乗りSUV、プジョー5008。160psの1.6L直4ターボを積むアリュール(404万円)と180psの2LディーゼルターボのGT BlueHDi(469万円)をラインナップする
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