束縛しない方法を解説! 束縛心の傾向やメカニズムとは
束縛しない方がいい
「自分のことだけを、見て欲しい」
「他の男性のことなど、考えて欲しくない」
「できることなら、自分のつくった心の檻に、閉じ込めてしまいたい」
相手を好きであればあるほど。大切な人であればあるほどに……。私たちはつい、このように考えてしまいがちです。上記ほどでなくとも、程度の差はあれ誰にでも生じるものだと思います。
たまに思うぐらいであれば、問題はありません。軽い束縛というのは、相手からしても「自分は愛されている」と感じるからです。しかし、あまりにも重い束縛心にはやがて、破滅が訪れます。
破滅というのはつまり、別れのことです。
あなたはこれまで恋人を強く束縛することで、別れを経験したことがありませんか? あなた自身でなくとも、あなたの周囲でそのようなことを見聞きしたことはないでしょうか?
それではなぜ、私たちはこうした強い束縛心を持ってしまうのでしょう? また、どうすればそういった束縛心を克服することができるのでしょうか?
束縛心を克服する前に、まずは「相手を束縛したい」と思うことについての、傾向やメカニズムから解明していきましょう。
<目次>
強い束縛心を抱きやすい人は、こんな傾向がある
束縛しやすい人の傾向
束縛心が生じやすい人は、自信がない・自己肯定感が低い傾向にあるでしょう。
「この人の心を無理やりにでも束縛しなければ、どこかに行ってしまう」
「私の元になんて、ずっと居てくれるはずはない」
「心変わりは、人間にはよくあることだ」
などなど……。
自信が低い状態に加え、人間関係への不信感もあるでしょう。これらは総じて、他人という鏡を通して、自分自身を見たときに「自信がない!」と感じる人に、あらわれやすい考え方の傾向です。
自信の無さ、そして人間関係への不信感は、強くなればなるほどに、現実化します。
つまり、上記のようなことを考えれば考えるほど、現実となるのです。
つまり、「束縛しなければ、どこかに行ってしまう」と考える人は、そのことが現実化するような行動を取ってしまいがちです。なぜなら、私たちは常に自分の考えを現実化させるよう、行動を取るように意識的にプログラムされているからなのです。
ですので、束縛心を持つ人は、より束縛心を持つような出来事を引き寄せます。「彼女との関係を固定し、所有したい!」と思っている人は、「固定して所有したい!」と思うような現実を、引き寄せます。
例えば、恋人のスマホ。束縛心を持っていない人とっては、何ら変哲のないスマホです。しかし、もしも束縛心を持っている人にとっては……。スマホは常に監視しなければならない、『相手が他の人との連絡を取ってしまうかもしれない、疑わしいツール』です。
少しでも知らない人からの着信があったり、誰かあなた以外とのLINEの通知があれば、気になって仕方がないでしょう。そしてそのもやもやを解消するために、恋人とのいざこざを起こしてしまうかもしれません。
いかがでしょうか? そのままでなくとも、なんとなく身に覚えがありませんか?
「彼女を所有したい!」は危険サイン!
「したい!」の罠とは?
潜在意識は「したい!」の部分を、そのまま解釈します。潜在意識はとても考えることを現実化していくという便利な機能を持っている反面、つまり、あなたの「したい!」と思うような現実を引き寄せるため、永遠と望みが叶うことはないのです。
この場合、「人間関係を固定し、所有している」ではなく「人間関係を固定し、所有したい」という「これができたらいいな」と考えています。ですので、「所有している自分」ではなく、「所有したいと思っている自分」で、永遠とあり続けてしまいます。
これは、私たちがつい陥りがちな、潜在意識の罠です。
この潜在意識の罠には、十分に気をつける必要があるでしょう。意識的にフォーカスしなければ、この罠にハマっていることすら気づくことができません。
では、この潜在意識の罠に気づいた場合には、恋人をあなたの手元に、ずっと置いておくことはできるのか?と言われれば……。そこにはまた、別の問題が浮上してきます。
あなたと彼女の関係は、<所有>できるものではない
潜在意識の罠からの脱出について考える前に、ひとつあなたに考えてもらいたいことがあります。「恋人関係というのは、ブレてはいけない」
「恋人というのは、相手以外を見てはいけない」
「彼女を自分の手元に置いておきたい。所有したい」
こういった考えを、そもそもあなたは持っていないでしょうか?
これらは、私たちがつい大切な人に対して感じがちな感情です。恋人に対して、いわゆる「俺の女」というような表現をしがちな人は、要注意でしょう。恋人をまるで自分の所有物のように扱っているということは、相手を自分よりも立場が下の人間だと考えているからです。
では、彼女はあなたの所有できる『モノ』でしょうか? 当然、そんなことはありません。それでもそういった考えを抱いてしまうのには、理由があります。
彼女よりも、優位に立ちたいと思っていませんか?
あなたと彼女、どちらが優位?
もっと分かりやすく言えば、私たちは恋人に対して「この人よりも私は優れている」ということを、考えてしまいがちなのです。
なぜなら、自分が相手よりも優れていれば「きっと彼女は自分の元を離れないだろう」という風に私たちは考える傾向にあります。
これは、根深い自分自身への自信の無さが関係しています。
仮に相手と対等な人間関係を結んだ場合、どうなるでしょうか? 少し時間を置いて、考えてみてください。
恐らく、次のような考えが浮かんだでしょう。
「対等な人間関係? そんなものを結んだら、彼女がどこかに行ってしまう。だって、それは彼女を自由にさせるってことなんだから……」
きっと、こういった考えが浮かんだのではないでしょうか。
この考えには、根本的に誤りがあります。それは、先ほども指摘したような『自分が相手よりも優れていれば、きっと相手は自分の元を離れない』というものです。
これは、そもそも間違いです。あなたのこれまでの人生を、振り返ってみましょう。あなた自身、自分よりも優れていた人に対して100%離れなかったか……と言われれば、どうでしょうか? もちろん、そんなことはなかったはずです。
また、対等な人間関係を結んだ場合、相手は必ずあなたから離れてしまったでしょうか? もちろん、これもそんなことはなかったはずです。むしろ、対等で束縛をせず、自由さを感じさせる関係ほど、良好な感じがしたのではないでしょうか?
このように、大切な人を自分のモノのように束縛するという考えには、根本的な誤りがあります。束縛をしてしまうことで、相手は窮屈さを感じます。そして、結果的には相手はあなたから離れていってしまうのです。
では、対等な人間関係を結べばすべて解決なのか?
では、相手と対等な人間関係を結べば、100%の確率で彼女はあなたの元を離れないか。もちろん、そんなことはありません。どのような人間関係を結んだとしても、あなたの元を離れる人は離れるでしょう。
「ちょっと待った! それじゃあ意味がないじゃないか!」
そう思う人も、いるかもしれません。
しかし、人間関係とは、もともと固定できるものではありません。そもそもが、何らかの方法で人間関係に100%の確証を得よう、というのが間違いなのです。
あなた自身に置き換えて、考えてみましょう。
この世の一体誰が、あなたの心を<所有>することができるでしょうか?
紛れもなく、あなた以外には不可能です。あなた以外には、あなたの気持ちをコントロールすることは、できないのです。
さらに言えば、あなたはあなた自身の気持ちですら、把握し、コントロールすることは難しいはずです。私たちは自分の気持ちをなかなか客観視できませんし、思うように操縦することもできません。
ですので、相手の気持ちを<所有>し、束縛してコントロールするということは、不可能なことなのだと知りましょう。そして、100%の確証を得て相手と人間関係を結ぶことは、誰にもできないことを、知りましょう。
束縛しないためにも大人になる
大人な関係を、つくろう
このことを知ることで、あなたははじめて人間関係で、大人になったと言えます。「これが絶対に欲しいよ、ママ! これは僕のモノだよ!」と言うことをやめ、恋人を自由にさせましょう。
結果として、相手はあなたの元を離れる可能性も、あるかもしれません。しかし、これまでよりは、良好な関係となるのです。ここでいう良好な関係とは、自由で、愛を感じられる関係ということです。
あなた自身、あなたを自由にさせてくれる人に、より魅力を感じるでしょう。愛を感じ、「もっと話していたい」と感じるでしょう。
そこに100%の確証というのはありませんが、確かに愛は存在するはずです。愛は、あなたと相手を自由にさせ、良好な関係をもたらします。
人間関係について、大人になりましょう。束縛するのをやめ、自分自身への自信の無さを克服しましょう。
そうすれば、あなたは今よりもっと素敵な人になれます。もしも恋人が離れたとしても、もっと素敵な人が現れるでしょう。どのような結果になったとしても、あなたの未来はより良くなるのです。
『人間関係は所有できないものと知り、相手を束縛するのをやめ、自由をお互いに感じる』
これをぜひ、今日は意識してみてください。
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