賃貸不動産経営管理士試験はどのような試験?
学問に王道はありませんが、受験には王道があります。「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」です。まずは、どんな試験内容なのかを知る必要があります。過去3年分の問題を分析すると類似の問題が繰り返し出題されていることがわかります。
前記の表にある過去類似とある欄の数値は、過去に類似の問題が出題された年度と問の番号を示しています。また、復習類似とあるのは、公式テキストにある復習問題(2017年度版)の問の番号です。
2015年度および2016年度の試験問題と酷似する選択肢が出題されたものが21問ありました。また、復習問題と酷似するものは22問ありました。重複等を考慮してみると、40問中28問分は、過去問か復習問題で触れられている内容でした。2016年度の合格ラインが28点であったことから考えると、過去問と復習問題を通じて学習していれば十分に合格ラインに達することが伺えます。
また、形式的な面においては、2017年度から、通常の選択問題に加えて、個数問題が3問、組み合わせ問題が7問出題されていました。
《関連サイト》
・賃貸不動産経営管理士試験の過去問と解答
賃貸不動産経営管理士試験に短期間で合格する方法
- 1.分野別の過去問&予想問題集からスタート
- 2.関連する部分をテキスト等で確認する。
- 3.予想模擬試験を3回以上チャレンジする。
- 4.予備校等の授業を活用しましょう。
宅建士試験とダブル受験すると合格しやすい?
賃貸の媒介を業とする宅建業者のほとんどがその後の賃貸管理も業としています。宅建業は公益性が強く求められているので、賃貸のあっせんをしても借賃の1カ月分以上の報酬を受け取ることが法令で禁止されています。多くの宅建業者はあっせんの後も賃貸管理を行うことでオーナー様から管理料や不動産投資コンサルタント料を受領することでビジネスを展開しています。そこで、多くの宅建業者で、賃管が会社で推奨する(費用を負担する)優良資格とされています。同じ年度に両方の資格を取得することを考えると気が遠くなるかもしれませんが、ご安心ください。その認識は逆です。同年度にダブル受験する方が圧倒的に有利なのです。
その理由は、出題範囲が多く重複することと、改正が多い法令分野なので同年度に受験した方が改正点についても重複するからです。
具体的には、公式テキスト第4編「借主の募集・入居者募集、重要事項説明」(2問)と、同第5編「賃貸借契約・民法上の賃貸借、借地借家法上の賃貸借、連帯保証」(10問)と、同第7編「建物・設備の知識・建築法規、採光換気、建築制限と避難規程、建築工法構造、耐震診断、防火対策、昇降機等」(6問)及びその他多くが宅建試験の出題範囲と重なります。
《関連記事》
・賃貸不動産経営管理士試験の難易度・合格率の推移
・賃貸不動産経営管理士の仕事と活かせる業界とは?
・宅建に不合格となる理由・権利関係の学習法