フローリングの床をDIY! 元に戻せるから安心
原状回復可能なのでチャレンジしやすいフローリング材です
もし床を簡単に模様替えできたら、嬉しいですよね。フローリングの床をDIYで変えるのは難しい!という印象があるかもしれませんが、気軽にチャレンジできる方法があるのをご存知でしょうか。それは「既存の床に、上貼りする・置いて並べる」という方法です。
既存の床を剥がして、新しいフローリング材を貼りかえる場合は、難易度の高いDIYになります。ですが、既存の床に上貼りする、置いて並べる作業であれば、気軽にチャレンジできるはず。原状回復が可能なので、賃貸住宅でも試しやすいのではないでしょうか。
床に上貼りする「吸着フローリング」を使った方法
今回は、既存の床に上貼る吸着フローリングの貼り方をご紹介します。使うのは「吸着フローリング」という商品。床にくっつき、剥がすことができるフローリングです。失敗したらと不安に思う方や、賃貸住宅にお住まいの方、また後で原状回復をしたい方に向いています。「吸着フローリング」の透明フィルム
曲尺をつけてみたら逆さまにしても落ちません
「吸着フローリング」を使った模様替え・注意点
「吸着フローリング」は、平滑な床面に取り付けられます。下地材や凹凸のある場所や、ザラザラしている面などには、取りつけができない場合もあります。また、フローリング材の表面が傷んでいる場合は、充分貼りつかなかったり、剥がす時にさらに傷んでしまったりする可能性もあります。原状復帰が必要な場合は、貼る面を事前によく確認しましょう。
また、フローリングに上貼りする場合は、ドアの開閉を妨げてしまったり、間仕切りに段差ができてしまったりすることも考えられます。ここも、貼る前に確認しておきましょう。
ドアにぶつからないか確認しましょう
いろいろな種類がある、原状回復可能なフローリング材
吸着フローリングの他に、両面テープで貼る「床デコ」や、はめ込んで敷くだけの「デコクリック」など、さまざまな種類が市販されています。両面テープで貼る「床デコ」も下地シートを敷いた上に貼ることで原状復帰可能です。「デコクリック」はフローリング材同士のロックをはめ込んでつなげていくので、下地を傷めることがありません。デコクリックははめ込みタイプです
- 吸着フローリング:4×150×90mm
- 床デコ:2.5×101×914mm
- デコクリック:4.5×145×90mm
「吸着フローリング」の貼り方(準備するもの・手順)
■準備するものピンク色がガード付き定規
- 吸着フローリング(アッシュ。色は5種類、費用はおよそ1畳1万円)
- カッター
- カッターマット
- 鉛筆
- メジャー
- 曲尺
- ガード付きの定規
- サンドペーパー(120番)
- 厚紙
- マスキングテープ
- 厚紙
- (必要によっては、のこぎり)
1.作業前の準備として、床をきれいにする
家具や物をできるだけ部屋から出します。出せない場合は、できるだけ1カ所にまとめておきます。何もない状態の方が、作業がはかどります。
そして、固く絞った雑巾などで、床面の汚れやホコリをきれいにします。汚れが残っているとしっかり吸着しない場合がありますので、しっかり取り除いてください。
シールは温めると剥がしやすくなります
2.仮置きをして、貼る位置を決める
カッターでカットはできますが、カットが少なく無駄の少ない方が、作業が楽になります。まずは掃除した面が乾いてから、裏面のフィルムを剥がさない状態で仮置きをして、貼る位置を決めます。部屋の長手方向に合わせて貼る貼り方が一般的ですが、方向は自分の貼りやすい方向でOKです。
余りがどのくらい出るか確認しましょう
フローリング材を並べて左右の余りを確認します
次に短手方向、壁から壁に並べてみます。最後の余った幅が狭くなってしまう場合は、左右の位置を調整します。幅をカットした材料を両端に使えると効率的です。
3.貼る順番を決める
貼る順番は、壁側から順番に貼る方法と、部屋の中心から壁側に貼っていく方法と2種類あります。16畳以上の広い部屋の場合は中心から貼っていく方が歪みを抑えることができます。部屋の中心はメジャーで計測した寸法ではなく、フローリング材の壁側左右を調整して並べた真ん中の材料を基準とします。
収納庫部分の切り込みがあるので壁際はガイド板に
4.1列目を貼る
貼り始めと貼る順番が決まったら、1列目を貼ります。裏の透明フィルムを剥がします。フィルムを剥がしづらい場合には、マスキングやセロテープをフィルムの角に貼ると、簡単に剥がすことができます。
継ぎ目がずれないように定規などで確認
フィルムを剥がしたフローリング材を決めた位置に置き、しっかり上から押さえます。フローリング材が動かないか確認しましょう。2枚目は、継ぎ目が揃うように同様に取り付けます。
5.2列目以降を貼っていく
フローリングの継ぎ目が揃わないように貼っていきます。わかりやすい貼り方は、900mmを貼って、2列目の初めは450mmを貼っていく、という方法です。2列事に継ぎ目が揃います。列の貼り終わりに調整カットが必要になった場合は、その分無駄が出ます。
450mmずつ貼ったフローリング
6.材料の寸法を取る
半端な寸法の場合は、カッターでカットします。カットする材料の寸法は、実寸合わせで印をつけます。
カットする材料の上にガイドの板を壁側に突き当ててのせます
ガイドの板に沿って線をひきます。
線を引いた裏面に曲尺を使っても線を引きます。両面の線がずれているとカットした断面がきれいになりません。
7.カッターでカット
ガード付きの定規を使うことをおすすめします
表側に比べて裏側はやわらかいので簡単に切れます
表裏と切り込みがピッタリだときれいに折れます
紙やすりで表面を整えます
ガサガサになっている面は紙やすりで平らに整えます。カットした面はできるだけ継ぎ目に使わず、壁側に使うようにしましょう。カッターの刃は常に切れる状態にしてください。不安な方は、作業用手袋をすると安全です。
8.凹凸などの寸法取り
部屋に凹凸がない場合は貼りやすいのですが、凹凸部分が多いと加工が大変になります。 寸法だけでは間違えることもあるので、型紙を作ってフローリング材をカットした方が、間違いが少なくなります。
型紙をマスキングテープでしっかりとめて切り抜きます
合わせるのは意外と難しく難易度の高い作業になります
直線と斜めカットのみなのでカッターで簡単に切れます
貼った後の少しのすき間や段差が気になる場合は、見切り材があるので、活用してください。
床の模様替え・ビフォーアフター
築16年のフローリングはかなり傷んでます
鉛筆の線が拭けば消えるのでお掃除も楽そうです
すき間や凹凸などで苦労することもあるかもしれませんが、貼った後は部屋も明るく、多少のクッション性があるので足にも優しく感じます。
模様替えした床を、原状回復したくなったら?
使わなくなってしまったり、引っ越しをしたりというときには、剥がしてまた使うことも可能です。しかし剥がせるとはいえ、結構な吸着力です。女性が剥がすには、爪が折れてしまうのが心配なので、プラスチックのヘラやいらないカードを使いましょう。角に差し込んで少し持ち上げると、あとは簡単に剥がすことができます。
金属は床を傷つける可能性があるので薄いプラスチックを使いましょう
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