「大掃除……できるの……?」
時間は有限。大掃除できるところも有限です
「で、大掃除……できるの……?」
ドキッ。耳が痛いですよね……。でも実は、大掃除といえばココと挙げられがちな掃除箇所にも、そもそも真冬の大掃除には向いていないところがあるのです。ロジカルな理由とともに、その場所をお伝えします。
わざわざ真冬にやらなくてもいい場所その1「キッチン換気扇」
なぜか王道の大掃除ポイントである換気扇
・油汚れは気温が低いと固く落としにくい!
……イメージとしては「べっこう飴」のようにガチガチになってしまっているのが、冬の換気扇まわり。しかしこれが気温の高い真夏なら「はちみつ状」にベトベトです。どちらが落としやすいかは明白。洗剤の効きも違いますよ。
・洗浄に使用するお湯を沸かすコストが高い!
……洗剤を使ってすすぐ際、さすがに水では油汚れが落ちにくいのは自明。でも、真冬は水道水が低温のため、掃除用の湯沸かしにも多額のコストを要します。しかし夏は、水道の蛇口をひねれば常温? のお湯が……。
・どんなに換気扇が汚くても食中毒にはならない!
……これはどうしても「キッチン掃除」を大掃除として行いたい方に、優先順位の考え方として再考していただきたいポイントです。キッチンは食べ物を扱う場所なのでその衛生状態によって私たちの健康状態を大きく左右します。その意味で一番清潔でないといけないのは問答無用で「冷蔵庫」なのです。冷蔵庫掃除を最優先に行ってください。理由はこちらの記事をご覧ください。→→→「実は汚い!冷蔵庫の野菜室 菌を増やさない掃除の仕方」
わざわざ真冬にやらなくてもいい場所その2「窓と網戸」
大物を掃除したくなる気持ちはわかります
・風邪を引きかねない!
……窓や網戸の掃除には「窓を開け放つ」という作業が不可欠ですが、率直に言って寒いです。この時期に無理をして風邪を引いても、医療機関がお休みになってしまうことが多いのでリスク高。また、春先にはどうせ花粉や黄砂やPM2.5で汚れます。窓、網戸はゴールデンウィークくらいの時期に着手するのがおすすめです。あったかいですし。
ただ、どうしても、大掃除として窓周りの何かをきれいにしたい場合には「カーテンの洗濯」がおすすめです。部屋の中のほこりっぽさが一掃されますし、カーテンレールに干せば加湿になり一石二鳥。カーテン洗濯の方法については、こちらの記事をご覧ください。→→→「カーテン掃除の仕方」
わざわざ真冬にやらなくてもいい場所その3「フローリングのワックスがけ」
ピカピカに仕上がれば達成感もひとしお……ですが
・換気が必要だけど寒すぎる!
……ワックスがけの前段階の掃除は念入りに行う必要がありますが、古いワックスを剥がす「ワックス剥離剤」の使用時に必須な換気の際には、どうしても冷えてしまいます。ワックス剥離剤は有機溶剤で刺激も強いので、換気を省くことはできず、風邪を引いてしまうリスクが高いのです。また気温の低さは、塗ったワックスも乾きにくくさせるため、作業に時間がかかります。
・乾燥しすぎる!
……とはいえ、塗り慣れていないワックス、乾燥しすぎれば仕上がりが汚くなりがちですし、ホコリも付着しやすいのです。乾燥注意報が出ているような地域は要注意。
むしろ、加湿しなければいけない程度に乾燥している日には、畳やじゅうたん(ラグ)敷きの部屋の「お湯拭き」がおすすめです。パイルの短い薄手のタオル(粗品タオルなど)を湯に浸して固く絞るか、水で絞って電子レンジに1~2分かけたものを使います。くれぐれもやけどには注意してください。ゴム手袋をしておいたほうが安心です。
畳にしろ、じゅうたんにしろ、足裏の皮脂や空気中の油煙、ほこりなどによる汚れが想像以上に付着しています。そういった汚れはほうきや掃除機などでは落としきれないため、拭き取るとタオルが茶黒くなって驚くはず。畳やじゅうたんの拭き掃除は騒音も出ないので、夜間などに行っても近所迷惑になりません。またこの方法でフローリング床を拭いても構いません。ちなみに、トイレや洗面所の床に多い「クッションフロア」の掃除方法はこちらの記事を参考にどうぞ。→→→クッションフロア(ビニール製)床掃除の仕方
別に年末大掃除でやらなくてもいいところは、大手を振って避け! 心置きなく来春に持ち越し! 無理のない範囲で! どうか自分自身の気持ちがおさまり、年を越す「けじめ」となりそうな場所を、厳選して大掃除されてみてくださいね!
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