韓国語

ここが困るよ日本人…韓国人ビジネスマンの本音(3ページ目)

日韓専門商社として両国をサポートする株式会社COCOA代表取締役、宋基東(ソン・ギドン)さんに、テーマを『ここが困るよ日本人~韓国人ビジネスマンの本音』と題し、お話を伺いました。韓国人からみた日本ビジネスとビジネスパーソンを知ることで、より豊かな国際ビジネス感覚やビジネスマナーを身につけようではありませんか。

幡野 泉

執筆者:幡野 泉

韓国語ガイド

Q.これからの日韓ビジネスの理想像は?

僕は『日本のよいものを韓国へ、韓国の良いものを日本へ』をコンセプトに事業を展開しています。産業面でいうと韓国のIT。そして、日本のものづくりや先端技術ですね。日本の優れた医療、バイオまたはMade in Japan製品に韓国のITに載せ、新たなサービスが生まれないか。これからはお互いの強みを出し合い、国際社会で頭角を現すような協業の事例が出てくるといいなと思います。これは『日韓の架け橋になる』という私の志(こころざし)、そして弊社の使命だと考えています。
 

Q.日韓は政治的な問題も横たわりますが?

互いの国に行ったことがない人は、報道される情報だけを見て「この国はこういう国だ」と思い込みます。でもその報道は僕から見ると偏っていたり極端に解釈していることも多い。さらにそれを韓国人が見ると「日本は韓国をこう見ているのか」となってしまう。「いや、実際は違うよ」と僕は韓国のいろいろな人に話しています。

僕が日本に来たきっかけは、本当の日本を知りたいからでした。自分の足でいろんなところに行き、自分の目でいろんなものを見て、人と話して、民間レベルの交流で報道に動かされないようにしたい、と。

その点、ビジネスはとても手っ取り早いツールです。人が動き、物が動く。経営者同士が会って、それぞれの国に帰り、社員・友人・家族にその国の印象を語る。

すると、聞いた人はその国のイメージが変わったりする。だから僕は経営者同士の交流を特に深めたいと思っているんです。さらに自分の子供世代にも胸を張れるものを残したいと思い、日々、日韓ビジネスの仕事をしています。

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宋基東さんへのインタビューは以上です。お話を伺う中で、日本と韓国を良好な関係にしたいという宋さんの気持ちがとても伝わってきました。宋さんのように両国の良いところも良くないところも知り、それを架け橋として伝えていける方は本当に貴重な存在です。

また、宋さんからのお話から、『あうんの呼吸』『空気を読む』など、知らず知らずのうちに身についている日本的な商習慣や考え方があると再認識しました。「言わなくてもわかるだろう」という態度や考え方は国際ビジネスにおいては妨げにしかならないのでしょう。言いにくいことを言うのは誰でも苦手かもしれませんが、まずは、意思をはっきり伝えるところから始めてみるとよさそうです。


 
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インタビュー後、宋社長とガイド幡野で


【宋基東さんプロフィール】
大韓民国 太田市出身。株式会社COCOA代表取締役、株式会社プリントモ 代表取締役社長。

大学3年生のとき日本を初訪問し、青春18きっぷで日本を7日間旅する。その際、日本人の優しさやおもてなし精神に触れ、日本での起業を志す。韓国の大学を卒業後、来日。新聞配達の仕事をしながら2年間日本語学校に通い、その後、日本の大手旅行会社に就職。

韓国で印刷ショップを営む兄から送られてきた1枚の名刺から、名刺に特化した印刷事業を開始することを決意。2008年4月17日、プリントモを設立。5000社との取引を果たす。

2015年に、日韓の経済協力、産業提携を促進させることを目的とした株式会社COCOA設立。IT、製造、人材、食品、飲食業、原料、原液、技術など、様々な分野において日韓企業の取引をサポートしている。日韓経営者間交流を目的とする『日韓ベンチャー友好会』を運営中。
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