缶詰には賞味期限があるの?
缶詰が長期保存できるのは、防腐剤などを使っているからではありません
缶詰は、缶の中に食品を密閉後に加熱殺菌し、無菌状態にしているため、そのまま密閉が続くのであれば、中の食品が腐ることはありません。ただし、缶が腐食して穴などが空くことで、中の食品が腐ってしまうことはあります。缶が錆びていたり、膨らんでいたり、押したときにペコペコするときは食べるのはやめましょう。
ちなみに、100年以上保存されていた缶詰を食べても問題なかったという記録もあるそうです。缶詰は常温で保存できますが、缶の傷みを避けるために、直射日光や湿気が少ない場所に保存することをおすすめします。
トマト缶の「ホール」と「カット」の違いって?
トマトの缶詰には「ホール」「カット」の二種類があり、料理によって使いわけると、もっと美味しく食べられます
「ホール」は、水煮にされたトマトが丸ごと入っています。缶から出してみるとわかりますが、スーパーなどでよく見るトマトよりも細長い形をしています。これは旨みが強く、煮込み料理向き。実は、生のまま食べても、あまり美味しくないと言われています。
一方、「カット」は小さく刻まれたトマトの水煮です。よく見かけるような丸い形のトマトが使われており、酸味が強く、果肉がしっかりとしています。ソースやサラダなど、そのまま、もしくはあまり煮込まない料理向き。
ちなみに、トマト缶は空けてすぐ、そのままでも食べられます。ガスパチョのような冷たいスープや、ピリ辛のサルサソースなどは、カットトマト缶に具や調味料を和えるだけでも完成します。火を使わないので、暑い季節にもぴったりです。
参考記事:トマト水煮缶を使ったレシピ
「オイルサーディン」と「アンチョビ」はどう違うの?
右が「オイルサーディン」、左が「アンチョビ」。どちらもいわしを使った缶詰ですが、味や使い方はかなり違います
「オイルサーディン」は、いわしの頭と内臓を取って塩水に漬け、さらにオイルで煮込んだもの。そのまま、おつまみのように食べることもできますし、パスタやサンドウィッチ、サラダなど、様々な料理に使うことができます。
参考記事:オイルサーディンを使ったレシピ
「アンチョビ」は、いわしを三枚おろしにして、より濃度の高い塩水に漬けた上で発酵させたもの。加熱はされていませんが、発酵させることで保存性を高めています。アンチョビはかなり塩辛いので、そのまま食べるのには向きません。ピザやパスタ、ソテー、ディップなど、何かに混ぜ合わせたり、他の具材と炒め合わせたりして使います。
参考記事:アンチョビを使ったレシピ
「コンビーフ」「ランチョンミート」ってどう違うの?
コンビーフに似た商品で「ニューコンミート」というものもありますが、こちらは馬肉が使われています
「コンビーフ」はその名前からもわかるとおり、牛肉を使った缶詰です。塩漬けした牛肉を加熱して、ほぐし、調味料などを混ぜて、缶詰にしたもの。そのまま食べることもできますが、脂っぽいので、加熱するのがおすすめ。野菜と一緒に加熱すると、牛肉の旨みと脂が野菜にもうつって、とても美味しく食べられます。
最も有名なのが「ノザキのコンビーフ」で、この缶詰はちょっと変わった形をしており、開け方も普通の缶詰とは違います。底面についた鍵のようなものを取り外し、側面の突起に引っかけ、巻き取るように開けていきます。知らないと戸惑うかもしれません(開け方の詳細は「ノザキのコンビーフ」サイトへ)。
参考記事:コンビーフを使ったレシピ
「ランチョンミート」は、商品名である「スパム」と呼ばれることもよくあります。豚肉が使われているのが一般的。香辛料などを加えた挽肉を缶に入れて、加熱したものです。沖縄で一般的な缶詰で、そのままでも食べられますが、加熱すると、より美味しく食べられます。
参考記事:ランチョンミートを使ったレシピ
商品名であるスパムと呼ばれることもあるランチョンミート。沖縄では「ポーク」と呼ばれているそう
缶切りってどうやって使うの?
最近は缶切りを知らないという人も多いとか。コツがいりますが、慣れれば、缶詰を開けるのが楽しくなってくるかも!
1.缶切りを缶の縁にひっかける
缶切りの刃の先端から下がっていったところを缶の縁に引っかけます
手でしっかりと握り、缶の縁に引っかけます。きちんと引っかけてから動かさないと、上手く切れません
ぐっと力を入れて、缶切りを奥に倒し、穴を開けます
缶切りを手前に引き戻し、また力を切れて、缶を切っていきます。縁の引っかかりがとれないよう気をつけて
全部切ってしまうのではなく、残り1/8程度になったら、缶切りの刃を引っかけて、開けます。缶切りを使ったあとは、手を切りやすいので、触らないように気をつけて