年金生活者支援給付金とは?
年金生活者支援給付金とは、「年金生活者支援給付金法」に基づいて、年金を 受給している低所得の高齢者・障害者等に対して支給される給付金です(消費税率10%時までに実施)。平成28年12月の閣議決定では平成31年度に「年金生活者支援給付金法」が施行(実行)されることとなっています。平成26年4月より施行された「年金機能強化法」に基づいて支給されるのが、「年金生活者支援給付金」です。一定所得に満たない老齢年金受給者や障害・遺族年金受給者に最高月額5000円を当初は平成27年10月より支給されることになっていました。
年金生活者支援給付金と消費税10%の関係
平成27年10月に支給される予定だった「年金生活者支援給付金」がどうして未だに毎月支給されていないのでしょう?それは、年金生活者支給給付金が消費税10%と引き換えの給付金だったからです。同じく消費税10%と引き換えに実行される予定だった「受給資格10年の年金」が平成29年8月に実行されたのと対照的ですね。
安倍首相は消費税10%を2019(平成31)年10月に先延ばしすると明言していますので、毎月最高額で5000円支給される「年金生活者支給給付金」は、平成31年10月以降の支給申請となるのではないでしょうか?。
似たような名称の「年金生活者等支援臨時福祉給付金」とは
「年金生活者支援給付金」と似ている名称の給付金ですが、平成28年度の「年金生活者等支援臨時福祉給付金」は「年金生活者支援給付金」の前倒し的な給付金(一時金)でした。低所得の老齢年金受給者は昨年4月から8月上旬、障害・遺族年金の受給者は昨年9月から1月の申込期間中に市区町村役場で手続きすれば3万円の一時金が支給されるというものでした。
「年金生活者支援給付金」をもらうために、どう手続きする?
「年金生活者支援給付金」の支給申請の手続きは、前倒しの給付金と言われている「年金生活者等支援臨時福祉給付金」に準じて、以下のような手続きになるのではないでしょうか?対象者と思われる人に郵送で通知(通知が来なくても対象者か否か市区町村役場で確認できる)。
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対象者が申請期間中(低所得の老齢年金は4月から8月上旬?)に市区町村役場へ申請。
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申請を受けた自治体が審査をし、申請者が本当に給付金の対象者か否か審査。
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支給決定通知書が給付金の対象者に届く。
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申請のあった翌月から毎月支給(最高月額5000円、原則申請者名義の金融機関に振り込み)。
低所得の年金生活者に支給される性格上、おそらく所得税や住民税は非課税の所得となるのでしょう。
「年金生活者支援給付金」の最低条件は?
年金生活者支援給付金が支給される最低条件は「3月31日時点で65歳以上」であることと「年金が支給されていること」です。生活保護受給者には原則支給されません。「年金が支給される」のには「最低限10年以上、年金が支給されるための期間(受給資格期間)」がなければなりません。「10年」は以下の1、 2,3の期間を合計した期間です。
1.厚生年金・国民年金・共済年金のうちどれかの年金保険料を支払った期間。
2.国民年金保険料を法定免除・申請免除された期間。
3.保険料を支払っていないが、年金を受けるための10年に入る期間(合算対象期間)。ちなみに国民年金保険料を滞納していた期間は年金算定の(合算対象期間)には入りませんので要注意です。
「合算対象期間」は、主婦で国民年金に任意加入してなかった期間(昭和61年3月以前)や「外国で生活していた期間(日本の会社勤務は除く)」、20歳以降学生だった期間などが入ります。年金事務所でしっかり確認してもらいましょう。「10年」の要件を満たしていなければ70歳まで国民年金に任意加入することもできますよ。