若くても起こる「膝の痛み」…原因は太ももの筋肉?
生活習慣の中に膝痛を起こす要因がある場合が多いです
それは、膝の安定性には欠かせない「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」という太もも前面の筋肉がきちんと働かなくなってしまう要因が、日常生活の中に数多く潜んでいるからです。
■膝痛を招く「大腿四頭筋の不具合」を起こす要因
- 日頃、運動不足である
- 腰痛を起こしやすい
- 体のどこかが痛んだり、体調がすぐれないことが多い
- 姿勢が悪くなりがちである
- 怪我など膝を痛めた後、リハビリをきちんとしなかった
足の冷え…下肢が冷えやすい人は「膝の痛み予備軍」かも!
なかなか運動をする時間が持てない人や、マイカー通勤などで通勤時間も含めて歩く習慣がない人は、年齢に関係なく下肢の筋力が低下していることが少なくありません。久しぶりに階段を使ったら、数段昇っただけで脚が重く感じてしまうような場合は要注意。筋肉を使う機会が減ると、結果的に下肢・腹部の冷えや、筋肉の緊張による血行不良に陥りやすくなります。
これは筋肉を使わないことで筋肉の働きが衰えるだけでなく、心身の疲れが回復しにくくなったり、リフレッシュできない緊張状態から自律神経の働きが悪くなったりすることも原因だと考えられます。お尻や太ももの筋肉を触ったときに冷んやりとしている人は膝痛予備軍の可能性がありますので、早めに予防を心がけましょう。
腰痛などが原因で膝痛危険度があがることも
腰痛や股関節痛、背中の痛みなど、筋肉や関節の不具合が多い人は、姿勢のバランスが崩れているかもしれません。筋肉や関節に負担の少ない重心線がズレるので、膝の安定性に関わる太ももの筋肉にもしわ寄せが生じてくる可能性があります。体の痛みはないけれど、姿勢が悪い人も、想像以上に太ももの筋肉が疲れやすくなっているかもしれません。これらの状態が続いた後、ある時から膝に違和感や痛みを感じるようになるケースは少なくありません。
膝痛予備軍度をセルフチェック! 簡単「両膝伸ばし」
両膝の裏側が床につかなくてビックリした、という人もいます
□両膝がしっかり伸びない
□片方の膝裏が床から浮いてしまう
□膝のお皿の位置や高さに左右差がある
□両膝を伸ばすようギュッと太ももの筋肉に力を入れると、筋肉がつりそうに痛い
これらに当てはまる人や、太ももの筋肉の太さに左右差が見られる人は要注意。太ももの筋肉の状態は姿見の鏡を見ると確認しやすいです
膝痛予防に効果的! 壁を使った簡単「空気椅子」
椅子に腰をかけた姿勢を、椅子を使わずにキープする、いわゆる「空気椅子」のポーズ。太もも前面の筋肉である大腿四頭筋を刺激することができるので、膝を安定させる筋肉の働きを取り戻すのに効果的です。筋肉をつけるためのトレーニングではありませんが、少しずつ本来ある筋肉の力を発揮させながら、膝痛予防を続けていきましょう。空気椅子のポーズをとってみると、最初は3秒間も続かないという人がいるかもしれません。それも続けているうちに3秒以上キープできるようになります。最初は無理をせず、壁の助けを借り、膝の角度も調整しながら行うのがよいでしょう。すでに膝などに痛みの出ている方は決して無理をせずに行ってください。
壁に背中をつけて腕を体の前で組みます
太ももが床と平行になるように膝を曲げていきますが無理しないようにしましょう
レベルアップ! 壁ナシ空気椅子ポーズのポイント
慣れてきたら壁に寄りかからず、空気椅子に挑戦してみましょう。壁を頼る方法よりも、背骨を支える筋肉をしっかりと使うため、お腹や骨盤周り、背骨を立たせる筋肉などにも刺激が入ります。肩幅よりも少し広めに足を開きましょう
お尻を後方へ突き出すように下げていきます
※足のつま先が膝よりも前に出ないようにしましょう。
※つま先の向きは若干外向きになるように意識しましょう。
※トレーニングで筋肉を使った後は太もも全体を軽くトントン叩いてほぐしましょう。