ブラックコーヒーのカロリーの3~5倍? ミルク・砂糖入りコーヒー
コーヒーブレイクは心をゆったりさせてくれる素敵な時間
朝コーヒーを淹れたり、カフェに入ってコーヒーを飲んだり……。コーヒーブレイクは心をゆったりさせてくれる素敵な時間です。そんなコーヒーに入れる砂糖とミルク、皆さんはどうしていますか? カロリーはどのくらい違うのか、気になっている人も多いかもしれません。まずは、こちらを見てください。
コーヒーにミルク(ポーションミルク)と砂糖を入れると、カロリーはブラックコーヒーの3~5倍になります。1日に1杯という人であれば、増えたカロリーの影響は限定的でしょうが、コーヒー好きで1日4~5杯飲む人も多くいます。こうした人の場合、ブラックコーヒーであれば5杯で40kcal(8kcal×5)ですが、砂糖とミルクを入れたコーヒーを5杯飲めば約160kcal(約32kcal×5)となり、その差は120kcalになります。毎回コーヒーに砂糖とミルクを入れる人が、それをやめるだけでダイエットできる可能性があります。そう考えると、砂糖やミルクは入れるべきではないのでしょうか?
疲労解消・集中力UPの効能なら砂糖を入れたコーヒーを
実は、コーヒーに砂糖を入れたほうがよいときがあります。それは「疲れて動くのがつらいが、もうひと仕事しなければならないとき」です。例えば、仕事が立て込んで午前中からフルパワーで働いたとき。休憩を挟んでも午後からの仕事の効率はどうしても落ちてしまいます。やらなければいけない業務はたっぷり残っていて、このスピードでは終わりそうにない……。そんなとき、カンフル剤として砂糖入りコーヒーを1杯。砂糖はダイレクトに脳のエネルギー源として使える栄養素なので、一気に脳が活性化されるのです。
「朝ごはんを食べましょう」というのも同じ原理。詳しくは「朝ごはんを食べないのは絶対NG!理由と朝食習慣化のコツ」でも解説しましたが、朝ごはんを食べると午前中の業務の効率が格段に上がります。
ポーションミルクのトランス脂肪酸は心配無用? 健康リスクは低め
コーヒーにミルクを入れると「まろやかさ」が出ます。苦味がきついと感じるときにはミルクを入れるとまろやかさと香りが引き立ち、別の味を楽しむことができます。ここで1つ注意点。喫茶店でよく出される、個包装された「ポーションミルク」は一般にミルクと呼ばれていますが、乳成分は入っていません。
ポーションミルクは乳製品が高価だった頃、生クリームなどの乳製品の代用品として植物性の油脂を原料として作られたもので、もちろんカルシウムは乳製品ほど多くありません。安価である上に常温保存できる(冷蔵庫に入れると分離してしまいます)とあって、喫茶店などでも使われるようになりました。
ポーションミルクを舐めてみると乳製品と違って決しておいしいとはいえない味ですが、コーヒーの苦味をきっちりと抑えることができるので、この使い方限定で乳製品の代用品として広まったようです。
ポーションミルクはトランス脂肪酸を多く含むため、かつては「健康によくない」とされ、大きな問題として取り上げられました。とはいえ、一度に使うポーションミルクはごく少量でしょうし、もともと日本人のトランス脂肪酸の摂取量は少ないので、そこまでガマンしなくても大丈夫。健康に被害を与えるほどにはなりません。詳しくは「トランス脂肪酸トランス脂肪酸の危険性・リスク…日本で過剰な心配は不要?、日本人の多くは意識する必要がない?」記事をご覧ください。
コーヒーは1日4~5杯まで! カフェイン・ポリフェノールの健康効果
コーヒーに砂糖やミルクを入れるかどうかは嗜好やTPOに応じて変え、さまざまなコーヒーを楽しんでみては?
カフェインの健康効果は賛否両論あります。覚醒作用があるので仕事中の眠気を打破するのによいとされる一方で、眠りを浅くすることから健康に悪いという説、胃酸分泌を促進して食欲増進になるため食の細い高齢者にはよい影響を与えるものの、ダイエット中はNGといった説があります。
ポリフェノールにはコーヒー酸やクロロゲン酸などが含まれており、身体のサビ予防ともいえる抗酸化作用があります。ポリフェノールが健康に悪いという情報はほとんど見受けられません。
ただし、「過ぎたるは及ばざるがごとし」で「コーヒーは多くても1日4~5杯までが健康に対する効果が高い」とする研究発表が多いようです。さらに、これらの研究の条件は「コーヒーを飲む」とされているだけで、ブラックコーヒーか砂糖やミルクを入れたコーヒーかについては記載のないものがほとんどです。
以上のように、砂糖とミルクは入れたほうがよいときと入れないほうがよいときがあります。嗜好とTPOにあわせてコーヒーを楽しんでください。さて、今日はお砂糖とミルクはどうされますか?
【関連記事】