雛人形はいつまで飾る?飾らなくなった人形の処分を考えるなら
健やかな成長と幸福を願って飾るひな人形。こんなシーンを懐かしく思い出す日がやってきます
しかし子どもが大きくなってくると、何歳まで飾るのだろう?と思うようになったり、もう飾らなくなってしまいどうしたらいいか悩まれる方も少なくないでしょう。そこで雛人形を飾る期間、処分方法、人形供養、リサイクルする方法などについて説明します。
雛人形は娘が何歳まで飾る?結婚後は?
では、いつまで飾るのかというと、色々な考え方があります。大きく分けると、下記のようなパターンになるので、これを参考に判断してみてください。■娘がいくつになっても飾る
雛人形には、その子の災厄を引き受ける役目があります。いわば分身であり、お守りのようなものなので、いくつになっても飾ってよいという考え方です。結婚後の対処法には2つあり、嫁ぎ先に持っていき自分で飾る方法と、親が娘のために実家で飾り続ける方法があります(大人になってから自分のために購入して飾る方や、季節のしつらいとして飾る方もたくさんいます)。
■結婚するまで飾る
一般的にひな人形は宮中の婚礼の様子を表しており、女雛のように素敵な女性に成長し、良い伴侶に恵まれて幸せな人生を歩めるよう願うものなので、結婚を区切りとする考え方です。
■区切りの年齢まで飾る
子どもの健やかな成長に主眼をおき、区切りの時まで飾る方法です。たとえば、七五三の7歳まで、小・中・高・大学などのいずれかの卒業まで、二十歳までといった区切りです。
成長すると飾るのが億劫になりがちですが、こうして自分なりに区切りをつければ、気持ちよくいられるでしょう。
役目を終えた雛人形は人形供養してから処分を
雛人形にはその子の魂が宿るという考えがあるため、その子が生きている間は処分しない方がよいと言われています。しかし、収納しておくのも大変。もう飾ることがなく手入れもできないのであれば、役目を終えたと考え、下記のような方法で処分します。
■人形供養をしてから処分
そのまま処分するのは抵抗があるという方は、人形供養をしてから処分するとよいでしょう。人形供養とは、神社やお寺で人形に宿った魂を抜いて供養することで、その人形はただのモノにかえり、使命を終わらせることができるという考え方です。ほとんどの場合、供養後に焼いてくださいます。人形感謝祭と呼ばれることもあります。
人形供養や感謝祭をしている社寺を探して直接持ち込む方法と送付する方法、代行サービスを利用する方法がありますが、いずれも費用(3,000円~1万円程度)がかかります。
寄贈、リサイクル……それ以外の雛人形の処分方法
■人に譲るニーズが合えば有効な手段ですが、ひな人形を人に譲ることに対しては、色々な意見があります。下記「ひな人形を人に譲ってもいいの?」を参照してください。
■自治体などに寄贈する
保育園、幼稚園、学校、児童施設、養護施設などに寄贈したい場合には、自治体などに問い合わせてみるとよいでしょう。
■ビッグひな祭りなどに寄贈する
何千、何万体ものひな人形を飾るビッグひな祭りでは、ひな人形を募集しています。供養料、保管料などの費用(5,000円程度)がかかります。 ■リユースしてくれる団体などに寄贈する
海外や国内の必要としているところで再活用してくれます。人形供養も可能です。活動内容や費用を確かめてご利用ください。 ■売る
リサイクルショップや骨董品屋に売る、ネットオークションで売るといった方法があります。ニーズが合えば有効な手段です。
■ごみに出す
一般ごみ、あるいは粗大ごみとして出せます。自治体によって違うので、確認してから出してください。
ひな人形を人に譲ってもいいの?
様々な意見はありますが、本人同士の考えが一致しているのなら差支えはありません
ひな人形を譲ったり、譲られたりすることについては、様々な意見があります。ひな人形は人の災厄を引き受ける人形(ひとがた)に由来し、その子の魂が宿ると言われています。そのため、基本的には1人1人の人形と考えられており、姉妹であっても共有せず、別の人形を用意したほうが良いと言われています。
しかし、実際には姉妹で共有したり、母から子へと代々受け継いだりしている家も少なくありません。この場合は、我が家の娘たち・女性たちを守ってくれると考えることもできるでしょう。
また、引き受けた災いを移してしまうので、人にあげたり、もらったりするものではないという考えも根強くあります。他人の場合はなおさらかもしれません。
とはいえ、役目を終えたひな人形を処分する(捨てる)のではなく、誰かに譲って役立てて欲しい、不要ならぜひ譲って欲しいという方もいるでしょう。様々な意見はありますが、本人同士の考えが一致しているのなら差支えはありません。気になる方は、人形供養をしてから譲るとよいでしょう。
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