「マウンティング」とは? 言動・行動の具体例
気づかないうちに、あなたも「マウンティング」のターゲットにされているかもしれません
人間のマウンティングは、動物のように単純ではありません。被害者は気づかぬうちに、さりげなくターゲットにされてしまいます。次のような状況に心当たりがあれば、マウンティングをされているかもしれません。
- ブランド力(持ち物、学歴、職歴、生活水準など)を誇示され、差を感じさせられる
- 自分の発言に対して「そんなのは常識」などと、価値を下げるような発言をされる
- 気がつけば、会話がいつも相手の自慢話になる
- 集団の中で誰かが軽視されたり、馬鹿にされたりする
職場・友人間・家庭内でよく見られるマウンティング
職場でのマウンティングは、立場の上下だけでなく、職場内での影響力を背景にして行われることが少なくありません。同僚間でもしばしば生じており、影響力の強い人がそうでない人に対して押しの強い態度に出たり、いじったりすることがあげられます。友人間や家庭内でも起こります。たとえば、お金持ちの同級生から、会うたびに持ち物や旅行などの自慢話を聞かされる。パートナーからいつも自分の仕事での成果を自慢され、「おまえは大したことないなぁ」と馬鹿にされる。このようなことがよく見られます。
マウンティング対策1. 被害の可能性に早めに気づく
あの人と話しているとなんとなく不愉快…それが「マウンティング」に気づく入口になる
まずは、マウンティングの可能性に気づくこと。相手の迷惑も顧みず、自慢話のオンパレードといった行為は、マウンティングの常套手段です。多くの場合、行為者は悪気なく行っており、「楽しく話しているだけ」と思っていることが多いのです。
その場の雰囲気が明るいノリに流れていると、マウンティングされていることに気づきにくいもの。ターゲットにされないようにするには、場の空気を読み、マウンティングのサインをキャッチすることです。
マウンティング対策2. 不愉快に感じたら「NO!」と伝える
マウンティングに気づいたら、タイミングを逃さずに「NO!」を伝えましょう。不快だという気持ちを伝えることで、相手に気づきを与えるのです。気軽に話せる間柄であれば、「悪いけど、今の言葉はマウンティングに感じるよ」と伝えてもいいでしょう。言いにくい間柄であっても、自分の価値を貶められ、馬鹿にされていると感じたときには、「そういうことは言われたくない」と、自分の気持ちを言葉で伝えたほうがいいでしょう。毅然とした態度をとり、しっかり自分の主張を伝えれば、相手に内省を促すことができます。
マウンティング対策3. 交渉が不可能なら早めに距離を置く
それでも変わらない場合や「NO!」と言えないような間柄の場合、その場からいったん離れて自分の身を守ることも大切。軽く受け流してその場を去る、顔を合わせる機会を減らす、といった行動をとるのが得策です。マウンティングは行為者の性格と結びついていることが多く、何度「NO!」を伝えても、わかってくれないことも多いもの。気をつけたいのは、マウンティングの常習者のターゲットにされないことです。ターゲットにされそうになったら早めに距離をとり、心の安全を確保しましょう。
マウンティングは、あらゆる環境で発生します。ターゲットにされると自尊心が損なわれてしまいます。ぜひ、マウンティングのサインに早めに気づき、対処していきましょう。
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