「今の自分、10点中何点?」 スケーリング・クエスチョンとは

考える女性

「スケーリング・クエスチョン」で「自分の気分は今何点?」と測ってみよう

「スケーリング・クエスチョン」という言葉を聞いたことはありますか? 憂うつな気分を抱えているとき、対人関係等のさまざまな問題に悩んでいるとき、そんなときに「自分の精神状態」をセルフチェックできる簡単な方法。それが「スケーリング・クエスチョン」です。

スケーリングとは「ものさしで測る」という意味。つまり、自分の精神状態を想像上のものさしで測って、今の状態や症状の強さを自覚する方法です。

スケーリング・クエスチョンにはさまざまな問いかけがありますが、よく使われるのが「10点満点中、何点か」を質問する方法です。例えば「最も良い状態を10点としたら、今の状態は何点?」といった問いかけをします。すると、「毎日憂うつだけど朝起きられて、一応会社には行けているから、5点かな?」などと、自分の主観で点数をつけることができます。

このスケーリング・クエスチョンは、カウンセラーが患者の状態を尋ねる際によく使う方法なのですが、憂うつな気分や不調を感じたときには、自分の状態をセルフチェックするために、自分自身で意識して行っていくのがおすすめです。

スケーリング・クエスチョンで、沈んだ気分を“1点だけ”上げてみよう

私たちの気分には、日々波があります。特に不安定な精神状態が続いているときには、日によっては平静な気分でいられるのに、日によっては最悪のことばかり考えてしまうなどと、気分が揺れ動きます。

重いうつ病のように、1日中休養して過ごすべき時期には、何も考えずにただただ休むことが必要ですが、気分が不安定ではあっても、活動ができる場合(日中活動できる、仕事ができるなど)、スケーリング・クエスチョンで「今の自分の気分」を把握し、気分のセルフコントロールをしてみると良いかもしれません。「自分が思い通りに活動できる状態を10点とすると、今は何点くらい?」と自問してみます。

気分が落ち込んだ時は、「簡単に」「今すぐ出来ること」から始めてみる

コーヒー

気分が沈んだときには「コーヒーを飲む」などの小さな変化を積極的に取り入れることが大事

スケーリング・クエスチョンを実際に実践してみましょう。たとえば、「今は、あまり食欲はないし、料理もしたくないから3点かな。でも、このチョコレートを食べたら、1点くらいは気分がアップするかも」というように、気分が1点だけ楽になる方法を実行してみて、その後の変化を確認するという方法です。

このときには、5点だった気分を8点にアップさせようなどと、欲張ってはいけません。「今できること」「すぐに気分が楽になりそうなこと」を実践し、ダウンな気分を“1点だけ”上げるように試みることが大切です。その後、1点だけアップすることを実行した後の気分の変化を味わってみてください。「チョコレートを食べたら、コーヒーも飲みたくなった。コーヒーを飲んだら何となく気分がリフレッシュして、少し家事に取り組むことができた」というように、3点だった気分が4点にアップすることで、3点のときには何もせずに悶々としていた自分に、ちょっとした変化が見られるようになります。


「今日は気持ちが沈むな」という感じにとらわれたときには、スケーリング・クエスチョンで今の状態を点数で把握し、そこから“1点だけ”上げるために「今すぐできること」を考え、実行していきましょう。すると、少し気分に変化が現れ、以前より気持ちが楽になるかもしれません。その結果、気分が沈んでいたときにはできなかったことにも取り組めるようになり、しだいに気分と体調の良い循環が得られるようになるでしょう。
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