ポケモンのアニメ、こんなにシンカしていた?
色んなシリーズを観る度にお気に入りが変わります。
ガイドは、その絶大なる力を目の当たりにしました。最初のきっかけはデニーズです。家族でデニーズに食事に行くと、デニーズはポケモンとタイアップをしていて、席に着けばピカチュウたちが描かれたメニューやテーブルマットが待っています。4歳の娘は興味津々で「これなにー?」とひとつひとつ聞いてくるのです。
そんな折、動画配信サービスのAmazonプライムビデオで、ポケモンのテレビシリーズが一気に観れることを知りました。しかも、Amazonのプライム会員なら追加料金無しで視聴できるとのこと。もともとプライム会員だった我が家は、試しにテレビシリーズの初代ポケモンを娘に見せてみることにしました。
それはもう、大変に驚くべき光景でした。動くピカチュウをひとめ見た娘は、次の瞬間にはもう、ピカピカと話しだしていて、以降、彼女はピカチュウでした。その後、金銀、ベストウィッシュなど、そこにあるだけのアニメを全て鑑賞し、プリンになったり、チコリータになったり、イーブイになったりしました。そして「ポケットモンスターXY」と「ポケットモンスターXY&Z」に至っては、本当に大好きになって、シリーズを通して4週も鑑賞してしまいました。
アニメのポケモンというと、ガイドは大学生の頃に初代を見ていて、それきりになっていました。その頃の印象は、ゲームとリンクした内容に楽しんではいましたが、特別誰かに勧める程にはまっていたわけでもありませんでした。ですから、娘と見始めた時も、最初はそういうつもりで見ていましたし、記事に書こうとも思ってはいませんでした。
しかし、見始めてしばらく経つと、あることに気がつきます。ポケモンのアニメが、大学生の頃見た初代のままではなく、どんどん面白く、見ごたえのあるものに進化していくことに。そして圧巻は「ポケットモンスターXY」と「ポケットモンスターXY&Z」。ガイドはここまで観て、ポケモンのアニメを紹介したいという強い衝動にかられまして、今回の記事を書くに至りました。
というわけで、ゲームは遊んでいるけどそういえばアニメは観てなかったという方に向けて、「ポケットモンスターXY」と「ポケットモンスターXY&Z」のご紹介を通じて、ポケモンのアニメが今いかに面白くなっているかというお話をしたいと思います。既に終了したシリーズではありますが、多少のネタバレもございますので、気になる方はご注意ください。
思わず見とれるゲッコウガ
もちろん、ポケモンGOをしていると、娘はスマートフォンを覗き込んできます
ひとたびサトシの命令があれば、放たれた矢のような疾走で相手に近づき、ふところに潜り込んでからの突き上げ、消えたと思えば上空から2撃目をくわえるつばめがえし。もちろん、相手だってやられてばかりじゃありません。草タイプ、キモリーの最終進化形ジュカインがハードプラントを放てば、巨大なツタが大地を割って、1本1本が意志を持っているかのように四方八方から襲い掛かります。縦横無尽、変幻自在の身のこなしでかわすゲッコウガ、つかまったと思った瞬間、サトシの「いあいぎりだ!」を合図にツタを切り裂き脱出。さらには空を埋め尽くすかげぶんしんから、必殺のみずしゅりけん…!
また、戦闘シーンだけでなく、トライポカロンというポケモンとトレーナーが行うパフォーマンスショーがあります。これはサトシと一緒に旅をするセレナという女の子がやるんですが、このトライポカロンも大変に気合が入っていて見ごたえがあります。ガイドの娘はトライポカロンが始まると、一緒に踊りだしてしまいます。
成長の物語
サトシだって、さらに成長していきます
そんなサトシと旅をする仲間に、先ほどご紹介したセレナがいます。セレナの登場シーンは、朝、ヤヤコマという鳥のポケモンに起こされるシーンから始まります。ポケモンに起こされて文句をいい、お母さんに小言を言われるセレナは、サトシとは違う、ごく普通の女の子です。
セレナはサトシと旅をする中で、トライポカロンに出会います。やりたいことを見つけたセレナは、トライポカロンに出場しますが、初めからそううまくはいきません。失敗して、途中で落選してしまいます。その時、セレナが大きく変わっていくんですね。以前にはなかった悔しい思い。目標があるから挑戦して、挑戦があるから努力して、そして努力があるから悔しい気持ちがあります。その悔しい気持ちが、セレナを少し大人にします。セレナが自分の足で歩みを進める、その姿が描かれていきます。
セレナだけでなく、一緒に旅をする他の仲間も、ライバルも、ポケモン達にも成長があり、それらを丁寧に、そして見事に描ききります。サトシのライバルはショウタというトレーナーですが、彼は最初、ライバルとは呼べないくらいメチャクチャに弱いトレーナーなんです。弱いんですが、負ける度に「経験値いただきました!」といって自慢の手帳にメモを増やします。彼が少しずつ強くなり、いつしか強敵となって現れる時には、観ている側もなんだか感慨深いものがあります。
数年かけて、100話を超えるシリーズを通じて、丁寧に、丁寧に、1人1人、あるいは1匹1匹の成長の物語を描ききるアニメなんて、実はそれほど多くはないかもしれません。
メガシンカの謎
ゲームでも目玉要素だったメガシンカが、アニメの盛り上がりを作ります
圧倒的強さを誇るメガリザードンを操り、次々にメガシンカするポケモンを撃破していくトレーナー、アラン。そのアランの背後には、なにやらよからぬことをたくらんでいるフレア団が。そしてメガシンカの謎と伝説のポケモンジガルデ。
子ども達が、一歩一歩自分たちの道を確かめていく姿と、メガシンカという大きな謎が、2つの縦軸として並行して走り、終盤、それらが交わることで物語は大きなうねりをみせてくれます。ここまで視聴してくると、もうサトシ達に心奪われ、応援したい気持ちでいっぱいになって、夢中になって観てしまいます。
新しいポケモンを楽しみたい!
ショッピングモールにて、ポケットモンスター サン・ムーンの宣伝イベントを見つけると、娘は目をまんまるにしてそこから動かなくなりました(イラスト 橋本モチチ)
だから、次に始まる「ポケットモンスター サン・ムーン」はゲームをしながら、アニメも見て、思いっきり楽しもうと、そう思っています。おそらくこの記事がアップされるのはその放映前後ぐらいになると思いますが、2016年11月17日から新しいアニメシリーズがスタートします。イメージが新しくなり、サトシはちょっと幼くなったような印象のデザインになりました。
前シリーズのサトシは、実は10歳の少年にしてはすごく大人びていたんですよね。仲間には気さくで、セレナが髪型を変えたら「すごく似合ってるよ」なんて自然に言えて、大人達には礼儀正しく挨拶もきちんとして、ガイドが人の親になってしまったのでそういう風に見えるのかもしれませんが、なんだかとても立派な少年でした。
そのサトシのイメージがガラッと変わりそうで、様々な意見も飛び出しています。その中には、前の方が良かったという意見もあるようです。ガイドは、その気持ちも分かるような気がします。何しろ本当にサトシはかっこよかったのです。でも、前のサトシが良かったという意見は、「ポケットモンスターXY」や「ポケットモンスターXY&Z」が素晴らしかったことの裏返しでもあるんですよね。
その素晴らしかったアニメの新シリーズです。色んな意見はありつつも、せっかくですから、まずは頭空っぽにして、また1からサトシやピカチュウや色んなポケモン達との出会いを楽しみたいと思います。この記事を読んで、ゲームだけでなくアニメも面白そうだと思っていただけましたら、ぜひ一緒に楽しみましょう!
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