新興国債券ファンドの特徴と注意点
新興国債券ファンドとは、その名の通り、新興国の債券に投資するファンド。ブラジルなど一国に投資するもの、主にアジアなど地域を絞って投資するもの、世界の新興国債券に幅広く投資するものがあります。新興国債券の金利水準は、国の信用力がまだ低いぶん、先進国よりも相対的に高め。債券に投資することで安定的かつ高い金利収入が見込めます。
また、近年は新興国の信用力が向上しつつあり、BBB格以上の投資適格を付与されている国も少なくありません。国の信用力が高まると海外から資金が流入しやすくなり、債券価格も上昇していくことが期待できます。
さらに、今後の経済成長にしたがって円に対し通貨が強くなっていけば、為替差益による収益も期待できるでしょう。
しかし、債券といえども、新興国債券は株式並みのリスクがあることをお忘れなく。欧州問題などによって世界経済が不安定になると、投資マネーが新興国から逃げ出し一気に円高がすすみ、為替差損を被ってしまう可能性があります。
人気通貨はすでに割高になっているケースも多いのでご用心!
最近は先進国よりも対外債務比率が低く、ソブリン・リスクが小さいことでも評価されている新興国。しかし、高利回りが期待できるのも、あくまで世界の経済状況がある程度安定していることが条件といえます。
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