ブラック企業と呼ばれる会社の特徴とは

ブラック企業と呼ばれる会社には、いろいろな特徴があります

ブラック企業と呼ばれる会社には、いろいろな特徴があります

ブラック企業という言葉はいろいろな場面で使われていますが、その場面ごとに定義はさまざまです。今回は、どのような会社がブラック企業と呼ばれるのか、その特徴を類型化してみます。





1.社員を酷使する

ブラック企業の第一のイメージといえばこれでしょうか。最悪のケースでは過労死や自殺などの原因にもなっています。

もともと労働基準法上は1日8時間という労働時間の決まりがあります。これを超えて労働させる場合には事前に、労働基準監督署に「時間外労働・休日労働に関する協定書(36協定書)」を提出しておかなければなりません。もちろんこの届出を出したからといって、好き放題働かせて良いわけではありませんし、厚生労働省も過労死ラインとして月平均80時間の残業という基準を設定しています。

しかし、ブラック企業にとってはこのような労働時間規制は建前になっていて、法律よりも会社の都合が優先されるのです。

2.残業代を支給しない

社員の酷使というブラック企業第一の特徴と、この残業代の不支給ということは表裏一体です。

原則として1日8時間労働を超える労働については、通常の1.25倍の給料を支払わなければなりません。また、夜10時以降の深夜労働は1.25倍、休日労働は1.35倍というように、8時間超の労働と同様に給与の割増が必要です。(割増賃金といいます)しかし、この時間を超えて働いても残業代を支払わない会社が数多くあります。

社員を酷使するブラック企業でも、当然のように1日8時間を超える労働が行われます。しかし、ブラック企業では、どれだけ残業したり深夜に働いたりしても給与は毎月定額というケースがほとんどでしょう。また、会社に拘束されている時間でも、研修だからということで、労働時間に含めないということが行われることもあります。もし、割増賃金を支払う意思があるなら、そこまで労働時間が長時間になることもないのではないでしょうか。社員の酷使と残業代の不支給は密接につながっているのです。

また、同様に、固定残業手当としてあらかじめ固定給に残業代が含まれている場合もあります。この場合でも、計算された残業代が固定残業手当を超える場合は、本来であれば差額を支給しなければなりません。しかし、固定残業手当の支給が、残業代を一切支給しないための方便に使われていることがあります。

3.社員を一方的な都合でやめさせる

会社の都合で社員をやめさせようとするのもブラック企業と呼ばれる会社のひとつの特徴です。一方的な解雇などの会社都合の離職は労働紛争に発展するケースもありますので、配置転換などを利用して、自己都合での退職に導こうとするケースが主流です。

また、これとは逆にやめさせない、ということもあります。やめる場合は半年前に告知すること、同業他社への転職は禁止など、あの手この手で社員を拘束しようとする会社もあります。もちろん特段の事情がなく、会社の一方的な都合で社員の職業選択の自由を制限することはできません。

いずれにしても、ブラック企業では、労働者の都合はお構いなしで、「雇ってあげているのだから会社がすべて自由にできる」という意識が強いといえます。

4.給料を搾取する

残業代の不支給のほかにも、いろいろな名目で給料を搾取しようとする会社があります。例えば、社員旅行積立金といった名目で給与から数千円を天引きしているにもかかわらず社員旅行が開催されない、といったケースから、ひどい場合だと社会保険に未加入なのに社会保険料を天引きしている、などもあります。

また、営業ノルマが厳しい会社では”自爆営業”、つまり未達成分を自分で補てんするといったこともあります。これも会社の売上のために給料を犠牲にするという意味で給料の搾取といえます。

働く側も法律を理解しよう

このように、一口にブラック企業といってもいろいろな特徴があります。このほかにもブラック企業の特徴はあると思いますが、一言で表せば、法律を守る意識がない会社をブラック企業と呼んでよいでしょう。

もちろんパワハラや過酷な労働時間など、法律を議論するまでもなく、生活が脅かされるようなケースはさておき、どの程度会社が違法なことをやっているのかを知っておくことも大切です。働く以上、多少のガマンは労働者側にも必要になりますので、ちょっと気に食わないことがあるからとブラック企業と呼んでいてはキリがありません。

ブラック企業のレッテルを貼る前に、働く側も残業代や労働時間など自分に関係のある法律について最低限の知識をもち、雇用契約や就業規則の内容をしっかり確認した上で、違法なのかを判断するようにしましょう。

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