耐震の基本はまず、強い部材を使い、強い躯体をつくること
2000年代に入り、日本各地で震度5弱の地震が頻発に発生しています。2010年以降にはさらにその回数が増加。東日本大震災や熊本地震の被害は記憶に新しいところですが、今後30年以内に震度6以上の大地震が発生する可能性は日本全土に広がっています。地震そのものを防ぐことはできませんが、地震による被害を最小限にくいとめることは不可能ではありません。
へーベルハウスでは、強い部材の柱と梁を採用し、地震に負けない頑強な躯体を作り上げています。さらに、強固に接合した柱や梁を門型のフレームで上下左右に組みあわせて躯体を作り上げる「重鉄・システムラーメン構造」は、フレームそれぞれが地震エネルギーによる揺れを分散して家全体がなめらかにしなり、繰り返しの余震に対して粘り強く耐え抜くのです。
高層ビルに使われる揺れを軽減する技術を住宅に
ただし、いくら強固な躯体を持っていても、揺れが大きければやはりダメージはそれなりに大きくなります。そこで、建物に伝わる揺れを軽減させて、建物へのダメージを防ぐために設置されるのが、へーベルハウスが採用しているオイルダンパー制震システム「サイレス」です。これは通常、高層ビルなどに使われている技術で、温度変化による影響を抑えた専用合成鉱物オイルがダンパー内に充填されており、粘度の高いオイルが地震エネルギーを吸収することで、揺れによる建物へのダメージを軽減する仕組みになっています。大地震だけでなく中~小規模の地震にも効果を発揮するため、度重なる余震でも躯体にダメージが蓄積しにくいのが特徴です。ヘーベルハウスでは、2階建ての建物でも地震エネルギーを吸収する「ハイパワードクロス」を標準採用し、建物の制震化をはかっています。
こうした制震システムは、倒壊の危険性を抑えるためだけに設置されるわけではありません。東日本大震災や熊本地震の際に、家は大丈夫だったけれど、倒れてきた箪笥の下敷きになったり、食器棚から落ちたガラスなどを踏んでケガをしたという人も少なくありませんでした。地震による揺れを抑えることができれば、こうしたリスクを減らすこともできるのです。

1階に「サイレス」が搭載された、重鉄制震・システムラーメン構造
本当に怖いのは、地震の後の火災
地震で怖いのは、揺れだけとは限りません。地震の後には火災が発生しやすく、建物が密集する日本では、延焼が広がって被害が拡大することが少なくありません。へーベルハウスは熱を伝えにくいALCコンクリート・ヘーベルを壁や床、屋根に使用。これは加熱1時間+放冷3時間という過酷な条件下での試験にパスしたもので、外壁単体で火を食い止めるため、外壁と内壁との間にある断熱材や配管・配線をいためず、室内への影響が最小限に抑えられます。
また、外壁にロッキング(回転)機能を持たせるヘーベル独自のロッキング工法で、地震でできた隙間からの炎の侵入を防止。建物被害を深刻にする地震後の大火災から暮らしを守ります。
強い躯体は風害や水害にも威力を発揮
ヘーベルハウスの強い躯体と丈夫な外壁は、台風や竜巻などによる風災に対しても威力を発揮します。風の力を受け流し、万が一の飛来物に対しても損傷を最小限に抑えることができます。また、台風の際に心配なのが大雨ですが、へーベルハウスで1階の床にも完全無機質な床材を使用しているため、雨水や湿気などによる腐食とも無縁。もし浸水してしまっても性能劣化や腐食の心配がないためそのまま継続して使用することができ、早くもとの暮らしに戻ることができるのです。
日本に暮らしている以上、自然災害から完全に逃れることはできません。地震をはじめとする火災や水害などさまざまな災害はいつか必ず来るという前提での家づくりが大切ではないでしょうか。
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「災害に強い家」ヘーベルハウス