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知っているようで知らない「ツナ缶」の正しい知識

旨みたっぷりで食べ応えもあるツナ缶。でも、一言でツナ缶いっても、実は、様々な種類があることを知っていますか。今回はそのツナ缶の種類と、それぞれの特徴を活かしたレシピをご紹介します。

河野 真希

執筆者:河野 真希

一人暮らし・簡単一汁三菜レシピガイド

ツナ缶

ツナ缶といっても、種類は様々。もっと詳しく知れば、もっと美味しく食べられます

そのまま食べても、料理に使っても美味しいツナ缶。手軽に使えて長期保存できる缶詰は、一人暮らしにも人気です。でも、そんなツナ缶、スーパーに行くと、いろんな種類のものがあったり、値段も高かったり安かったりして、どれを買ったらいいのか迷うことがありませんか。ツナ缶は優秀なので、どれでもそれなりに美味しく食べられるのですが、でも、その種類と使い方を知ると、より美味しく食べることができるのです。

今回はツナ缶の種類と、それぞれの特徴を活かした料理をご紹介します。一人暮らしでも簡単に作れる、一人分のレシピです。

 

そもそもツナ缶って何?

ツナは、英語でマグロと訳されることが多いので、ツナ缶というと、マグロの缶詰だと思う人も多いかもしれません。でもツナはマグロだけでなく、カツオなども含んだ魚の総称。ツナ缶にはマグロだけでなく、カツオを使ったものもあります。

■どんな魚を使ってるの?
具体的には、どんな魚を使ったものなのかというと…

・びんながまぐろ
・きはだまぐろ
・めばちばぐろ
・かつお


びんながまぐろを使ったツナ缶は高級品として値段も少し高め。「ホワイトミート」と呼ばれて、白っぽい身をしています。脂分が少なく、淡白で缶詰向きの肉質をしていると言われています。きはだまぐろやめばちまぐろ、かつおを使った使ったツナ缶は「ライトミート」と呼ばれ、リーズナブル。黄色や赤みががっています。

■「ライト」「L」「マイルド」って大きさ? カロリー? 味?
缶詰に書かれている「ライト」「L」「マイルド」といった言葉、実はこれ、使っている魚の種類の違いを表しています。

いなばのツナ缶では「ライトツナ」と書かれているものが多くあります。「ライト」とは、びんながまぐろ以外のツナを使った缶詰のこと。また、はごろもフーズでは、魚の種類に「L」と「マイルド」が使われています。この違いは「L」はマグロ、「マイルド」はかつおを使っているということ。いずれも、カロリーやサイズ、味と誤解しやすいので、注意しましょう。

また、ツナ缶のことをシーチキンともよく呼びますが、これははごろもフーズの登録商標です。商品名ではありますが、ツナ缶全般を示す言葉のように使われることがあります。

■料理に合わせて形もいろいろ選べる
ツナ缶は、身の形状が異なるものが3種類あります。

・ブロック(ファンシー・ソリッド)…ほぐさずに塊のまま、缶詰に入っている
例:シーチキンファンシー
はごろも シーチキンファンシー 175g×3個 (0222)
・チャンク…ブロックよりも小さめの塊で入っている
例:シーチキンLチャンク ・フレーク…細かくほぐされた身が入っている
例:ライトツナフレーク、シーチキンLフレークなど多数 最もよく売られているのはフレークタイプ。ブロックやチャンクは種類が少ないです。また、ブロックやチャンクの方が値段が高く、フレークはリーズナブル。どの形状のものを使うかは、料理によって変えるのがおすすめです。

ブロックタイプのものを使えば、肉や魚の代わりとして食べ応えのある料理に。また、サラダやサンドイッチなど、混ぜ込んだりペースト状にしたいときは、フレークタイプが使いやすいです。フレークタイプのものは、フレークの大きさに違いがあるものもありますので、食感を残したいとき、なめらかに仕上げたいときなどで使い分けるといいでしょう。

■ツナ缶に入っている液体は何?
ツナ缶は缶を開けると、液体に漬かっているというのが一般的ですが、そこにも違いがあります。

・油漬け…調味液に油を主として使ったもの。

・油入り水煮…調味液に油と水、もしくは野菜スープを合わせて使ったもの。表示はオイル漬け。

・水煮…調味液が水、もしくは野菜スープのもの。


油漬けは、使う油の種類によっても味わいや値段が変わります。オリーブオイルやアマニ油、えごま油など高級なものを使ったものから、大豆油やサラダ油などのリーズナブルなものまで様々。水煮も、シンプルに水だけで煮たものや野菜スープを使ったものなど、味わいが異なります。缶詰の表記を見ると、どんな油が使われているのか、また水やスープが加えられているのかがわかります。油だけでなく、「ミネラルウォーター」「野菜エキス」といった記載がある場合は、「油入り水煮」です。

ツナ缶は油分があった方が旨みが増します。ただし、カロリーは大幅アップ。油入り水煮は旨みを残しつつ、カロリーを抑えたものとなっています。ツナ缶をそのまま食べるのであれば、美味しさの点で油漬けがおすすめ。また、炒め物にするなら、油漬けの油を炒め油として使えば、旨みもたっぷりで、無駄なく使えます。料理に使うためにツナ缶の調味液を捨てることがよくありますが、リーズナブルな水煮を購入し、自分で必要な量の油を加えるのもいいでしょう。

■その他にもツナ缶の種類はいろいろ
・ノンオイル・オイル無添加…水煮のこと。カロリーはオイル漬けの1/4程度。
・食塩不使用・食塩無添加…塩を使っていない。
・ツナ+α…ツナにコーンやチーズが混ぜられているものや、ガーリック風味や醤油風味、カレー風味などの香りがついているものもある。

例えば、ツナを使ったサラダにするならコーン入りのもの、パスタにするならガーリック風味のものなど、料理に合わせて選ぶと、手間が省けたり、味のアクセントを楽しめることがあります。

 

ツナ缶の特長を生かした簡単一人分レシピ

■ツナチリ卵丼(シーチキンファンシーを使って)
エビチリならぬ、ツナチリ丼をブロックタイプのツナ缶を使って作ります。ごろっとした塊があるので、食べ応えも十分。火の通りも心配しなくていいので、短時間。暑い季節にぴったりのピリ辛味。市販のエビチリの素を使えば、もっと手軽に作れます。
ツナチリ卵丼

シーチキンファンシーを使って、ツナチリ卵丼

ケチャップ(大さじ2)、砂糖(大さじ1/2)、醤油(大さじ1/2)、塩(少々)、片栗粉(小さじ1)、水(大さじ2)をよく混ぜ合わせておきます。みじん切りにしたニンニクと生姜(各1/2片、もしくはチューブ1cm程度)、長ネギ(10cm程度)をツナ缶の油で炒めます。豆板醤(小さじ1/2)を加え、香りが立ったら、ツナ缶(70g)を加え、軽くほぐします。合わせ調味料を加えて、少しとろみがついてきたら、溶き卵(1個分)を加えて、さっと混ぜて完成。

(使用したツナ缶)
はごろも シーチキンファンシー 175g×3個 (0222)
■ツナと夏野菜の和風スパゲティ
ツナ缶の油を使って、ツナの旨みたっぷりに仕上げるパスタです。油は捨ててしまいがちですが、食べられるもの。炒めたり、ドレッシングにしてしまうと、モッタイなくありません。オイル漬けのフレークを使うことで、パスタにしっかりからみます。
ツナと夏野菜の和風スパゲティ

シーチキンマイルドを使って、ツナと夏野菜の和風スパゲティ

スパゲティ(100g)を表示通りに茹でます。フライパンに油ごとツナ缶(70g)を入れて、1cm程度の厚さに切ったズッキーニ(1/4本)とナス(1/2本)を入れて火を通します。一口大に切ったトマト(1/2個)を加えたら、スパゲティのゆで汁(大さじ2)と麺つゆ(大さじ1)を加えて、茹で上がったスパゲティによくからめたら、できあがり。

■ツナときゅうりの即席スープ
ノンオイルのツナ缶を使って、お湯をそそぐだけの即席スープを作ります。調味液にもツナの旨みがたっぷり入っているのですが、油を飲むのはカロリーも心配だし、ベタベタとした口触りも気になります。ノンオイルであれば、その中の調味液もすべて使えて、旨みがたっぷりの美味しいスープに仕上がります。
ツナときゅうりの即席スープ

ライトツナ スーパーノンオイルを使って、ツナときゅうりの即席スープ

ツナ缶(30g)をスープごとと薄切りにしたきゅうり(1/4本)、鶏ガラスープの素(小さじ1)、醤油(少々)、ごま油(少々)を器に入れます。熱湯(200ml)を注いだら、できあがり。ツナ缶に塩分が入っていることが多いですが、味が薄いようであれば、塩で調節してください。

(使用したツナ缶) ■ツナとお豆のマリネ(いなばライトツナ食塩・オイル無添加を使って)
油も塩も入っていない最もシンプルなツナ缶を使って、マリネを作ります。一緒にマリネするお豆もミックスビーンズの缶詰を使うので、手間いらず。ノンオイルや食塩無添加のツナ缶は、塩分量やカロリーを自分で調整したい人におすすめです。そのまま食べるのは物足りないので、料理として使うと美味しく食べられます。
ツナとお豆のマリネ

いなばライトツナ食塩・オイル無添加を使って、ツナとお豆のマリネ

きゅうり(1/4本)を角切りにし、ミニトマト(6個)を1/4に切ります。レモン汁とオリーブオイル(各大さじ1)、粒マスタード(大さじ1/2)、塩こしょう(各少々)に汁気を切ったツナ缶(70g)を加えて、よく混ぜ合わせます。ミックスビーンズ缶ときゅうり、ミニトマトを和えたら、できあがり。
(使用したツナ缶)
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