そもそも「韓方」って、どんなもの?
韓方(はんばん)は、簡単にいうと韓国における、日本の「漢方」的な存在です。古代中国医学がベースで70%はほぼ同じ、残りの30%がそれぞれの国において独自に発展、確立されたものです。今回は、韓国発ですので「韓方」に統一しています。さて、この「韓方」、何となく難しそう、ニガそう……などというイメージを持っている人も多いのですが、実はとってもシンプルで、日常的なものなのです。
早速、ソウルの現地取材に行ってきました。
【INDEX】
・「韓方」は食事でも取り入れられる身近なもの
・家でできる! 韓方薬膳ダイエットの「食」ルール
・ダイエット韓方薬って何?
・費用は、1ヶ月分で約3~5万円
「韓方」は食事でも取り入れられる身近なもの
YE韓方医院の様子
「韓方」というと薬のイメージでしたが、「食事」で取り入れることができるのでしょうか?
イ・ウンセ代表院長へのインタビューの様子
次に、この韓方食膳を「ダイエット」に活用する方法も伺いましょう。
家でできる! 韓方薬膳ダイエットの「食」ルール
野菜を中心にしたバランスのよい食事は、薬膳の観点でも◎
【1.食事の30~70%を野菜にする】
「半分は生で、半分はゆでて調理したものにします。とくに、緑野菜・硬い野菜・高栄養野菜、3つの種類から選ぶのが望ましいです」(イ・ウンセ院長)
緑野菜: レタス、ケール、キャベツ、ホウレンソウ、パセリなど
硬い野菜: アスパラ、ブロッコリー、キャベツ、セロリ、キュウリ、青唐辛子、グリーンピース、インゲン豆、ズッキーニなど
高栄養野菜: 赤カブ、ナス、きのこ、玉ねぎ、トマト、筍、ニンジン、かぼちゃ、カリフラワーなど
【2.食事の25~50%をフルーツにする】
オススメのフルーツ: りんご、ブラックベリー、ブルーベリー、グレープフルーツ、ブドウ、キウイ、マンゴー、桃、メロン、オレンジ、梨、柿、杏、パイナップル、ラズベリー、イチゴ、スモモなど
【3.食事の10~30%を豆類、雑穀、根菜にする】
オススメの豆製品: インゲン豆、アズキ、黒豆などの豆類
オススメの雑穀: 玄米、黒米、全粒粉パン、麦
オススメの根菜: さつま芋
【4.週1程度に抑えたほうがいい食べ物】
「卵、乳製品、魚、油ものなどは、なるべく控えましょう。食べるとしても全体のカロリーの20%以下に抑えるのが望ましいです」(イ・ウンセ院長)
【5. なるべく控えたい食べ物】
「牛乳、加工食品、トランス脂肪を含む食べ物(揚げ物、インスタント、ジャンクフードなど)、豚、牛肉(肉類は脂がないものがおススメ)、甘いもの、チーズ、白ご飯、小麦粉食品、塩辛いものなどは、なるべく控えましょう。食べるとして全体のカロリーの10%以下に抑えるのが望ましいです」(イ・ウンセ院長)
【6.難しいルールはあとから覚えればOK】
韓方薬膳の基本に『五味五性』というものがあり、それらの組み合わせが重要視されます。しかし、ご家庭での食事をそこまで徹底すると億劫になるので、まずは大まかなところからはじめて、慣れてきたら、本格的な「薬膳」をとりいれてみましょう。ちなみに、・五味……食物の味を「酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(かんみ。塩辛さ)」の5つに分けたもの。味自体に効用があります。
・五性……食物の性質を「寒・涼・平・温・熱」の5つに分けたもの。
ダイエット韓方薬って何?
韓方薬(YE韓方医院)
「ダイエット韓方薬とは、、基礎的な代謝率を上げ、脂肪を分解しながら消化と排泄がよくできるように促してくれる生薬のことです。1日3回ダイエット韓方薬を服用すると空腹感をそれほど感じなくなります。一般的な1日の摂取カロリーは1800~2200 kcalですが、1200 kcal程度でも空腹感がなくなります。
そして、基礎代謝量が約20~30%以上上昇します。基礎的な代謝率を上げ、脂肪を分解しながら消化と排泄がよくできるように促し、すらっとした体と健康な体を維持してくれ、リバウンドもしにくいのが特徴です」(イ・ウンセ院長)
リバウンドを繰り返すと痩せ辛くなってきます。新しいゴム風船は膨らんだり縮んだりしても元通りになりますが、何度も繰り返すと伸縮性が失われて、ブヨブヨになっていくのと似ています。そんなリバウンドを防げる韓方薬は頼りになりますね。
また、韓方の世界では、ダイエットの基本は「韓方薬30%、食事30%、運動30%」だと言われています。つまり、薬だけに頼るのではなく、食事や運動も同じくらい大事だということ。そして、残りの10%は「やる気」と解釈すればいいでしょう。
どんな効果が?
実際、どれくらいで痩せるものなのか、実際に体験した方のレポートをもとに、韓方で期待できる効果・効能についてうかがいました。「3ヶ月間、ダイエット韓方薬を服用した方のビフォーアフターです。彼女は、ダイエット韓方薬とあわせて、食事療法、週に3~4回ジョギングを行いました」(イ・ウンセ院長)
写真を比較すると、お腹まわりや顔のりんかくがかなりすっきりとしているのがわかります。
費用は、1ヶ月分で約3~5万円
■ダイエット韓方薬(丸薬タイプ)1ヶ月分:30万韓国ウォン →日本円で2万7990円程度
1日3回服用します。
■ダイエット韓方薬(水薬タイプ)
1ヶ月分:50万ウォン →日本円で、4万6650円
上記の女性くらいのダイエットを考えている場合、3ヶ月分の購入がよさそうですが、まずは1~2ヶ月から試してみるのもよいでしょう。
こちらで処方されているのは、丸剤と水薬の2通り。丸薬は、他の薬剤を添加することができないのに対し、水薬(煎じ薬)はお客様の症状に合わせて調合が可能とのこと。
「韓方薬については、体質、体格に合わせた生薬と、その容量の正確さが大切です。そのため、お客様の体、症状に合わせて足りない栄養分も補うように個人専用に作られることができる水薬タイプをオススメしています。
また、韓方だから効き目がナチュラルで穏やかというわけではなく、生薬の強さや容量過多などには注意してください。そもそも強いものをたくさん飲めば痩せるというわけではないので、適切な生薬の処方と適切な容量を摂取することが重要です」(イ・ウンセ院長)
例えば、お通じを改善するための強めの生薬や、カラダを冷やす作用が強い生薬が配合されている場合などの場合、すべての人の体質、体調に相応しいわけではないのです。
韓方ダイエットでリバウンドなしのボディへ!
今回は本場・韓国のクリニックでお話を伺いましたが、最近では、日本でも体調や体質に併せて、基礎代謝率を上げ、消化と排泄が上手にできるような漢方薬を処方してくれるところが増えてきています。日本でも東洋医学が以前よりも身近になってきたように感じます。是非、リバウンドをしないダイエットをお望みの方は、体質改善しながら痩せる「韓方」と「韓方食膳」を選択肢に加えてみてください。