「365日」の姉妹店、「15℃」
グラデーションで多様性を表現
2016年3月9日、代々木八幡の人気店「
365日」から一本隔てた通りに、姉妹店となるカフェ「15℃」がオープンしました。
365日は新進気鋭のプロデューサーでシェフの杉窪章匡さんが直営するベーカリーで、同時に日本の良いモノにこだわるセレクトショップとして青果や米や乾物、雑貨も販売。カウンター席ではパンはもちろん、朝の和定食から午後の自然派ワインまで楽しめて、2013年末のオープン以降、年々人気が高まっているお店です。
杉窪章匡さん
そのすぐ近くになぜもう一店舗?
理由のひとつは厨房の分化でした。生産量が増えたため、安全なものをなるべく安く提供しようとハムやベーコンなどを自家製造していた厨房が手狭になったのです。
15℃の厨房
15℃にはプレハブ冷凍冷蔵庫、コールドルーム、食材の下処理の部屋、調理場、と一流レストラン並みの厨房が備わっています。
朝7時から夜23時まで食事が愉しめる
客席は20あり、朝7時からは朝食が、昼は注文が入ってからつくられるサンドイッチとハンバーガーが、夕方からはパンを添えたパテ・ド・カンパーニュやフォアグラのテリーヌ、そして国籍を問わない野菜料理などを自然派ワインや日本酒とともに、22時のラストオーダーまで楽しめます。
新しいような懐かしいような感覚
コーヒー豆の輸入と自家焙煎
虎と孔雀のモチーフも多様性を表現
15℃というのは地球の平均気温。世界にはさまざまな人がいるという多様性を認め、調和を求める姿勢を表した店名なのだそうです。
杉窪さんは自分の行動が世界に少なからず影響を与えうるということを常に意識して行動する人。食の安全、種の保存、継続可能な仕組みづくりを考え、15℃からさらに広く提案していこうと考えています。
カウンターの中にはコーヒーの焙煎機
たとえばコーヒーもハムと同様、積極的に関わっていこうと、おもに東ティモールやエチオピアからオーガニックの豆の輸入を開始。カウンターの中には大きな焙煎機が置かれています。ゆくゆくは農園をつくるところまでいけたら、と夢は広がっていきます。
豆の選別をする杉窪さん
15℃のコーヒーは単一産地の豆を微妙に焼きわけてブレンドすることで、その豆の魅力をバランスよく引き出す手法をとっています。「ブレンドは味覚の経験豊富な人のほうが有利です。豆の味や香りをどこからどうひっぱってくるのか、感じとって調合することができるから」。食の職人、杉窪さんは焙煎のデータをとりながら、そんなふうに言いました。
ハンドドリップで楽しめるコーヒーは7タイプ
次は
注文を受けてからつくられるサンドイッチをご紹介します。