消えるアクサン スィルコンフレックス ?
フランス語の文字の上や下に時おり何かしら記号がくっついているのをフランス語学習者以外の方でもお気づきのこととは思います。これらの記号は、Signes orthographiques(つづり字記号)と呼ばれいくつかの種類があります。細かな分類に関しては、過去記事『アクサンとお近づきになる』を参考にしていただきたいのですが、日本でもお馴染みの「お菓子」を意味するフランス語gâteau(ガトー)という単語にくっついている、お山の形の記号が問題のaccent circonflexe(アクサン スィルコンフレックス)です。さて、このaccent circonflexeは、通常「â,î,û,ê,ô」と5つの母音につき、音声の変化や同音異義の識別などに役立っています。 その中で今回問題となっているのは、「i」と「u」の上のaccent circonflexe、つまり「î」と「û」の表記に関して、accent circonflexeを外すことが推奨されるようになりました。
従って、先ほど例をあげたgâteauのような単語は影響ないのですが、この「î」と「û」の表記をもつフランス語は、フランス語初心者用の教科書などにもかなり頻繁に登場します。
どんな単語に注意しておくべき?
今回の変更に関しては、こちらのページで、変更となる単語の全リストと変更の詳細をフランス語で確認することができますが、その中から学習初期の段階でも比較的目にすることの多いaccent circonflexeに関する変更がらみの単語を新綴りでいくつかピックアップしておきましょう。【名詞】
学習初期の段階で目にする単語も多い
- aout(8月)
- boite(箱)
- chaine(鎖・チャンネル)
- diner(夕食/夕食をとる)
- ile (島)
- couter(値段が~する)
- gouter(味わう)
- naitre(生まれる)
- paraitre(~のようにみえる):apparaitre(現れる)、disparaitre(消える)も併せて覚えておきましょう。
こうした変化の他にも、英語からの借用語であるjazzman(ジャズマン)の複数形が英語風の変化であるjazzmenとするのが一般的であったものを、フランス語の規則にのっとってjazzmansへと変更するなど新規則による変化はたくさんあります。いずれにせよ、すでに、フランス語を学習されている方にはかなり違和感がありますが、これから勉強を始められる方にはわかりやすくなる変更であるわけです。
【関連記事】