2/2 ｢シニフィアンシニフィエ｣糖質制限でも楽しめるパン [パン] All About

シニフィアンシニフィエの健康パンライン

キャトルヴァン

少子高齢化の時代、介護をなるべく必要とせずに最後まで自分の足で歩くことができる人生について誰もが考え始める時に、体の調子を整える素材を用いたパンが役に立つかもしれない、と志賀さんが切実に考えていたことを、10年以上前に伺っていました。
「50歳を過ぎてパン屋をやっている意味は、健康のことを考えていくこと」。現在、シニフィアンシニフィエのパンの1割程度がこうした健康パンですが、今後は増えて行きそうな気配です。

キャトルヴァンにジャム

糖質をおさえたパンのほかに、お腹の調子や低体温の改善など、コンディションを正しく整えるパンとしておすすめなのは定番の「パンコンプレ」とアマニを使った「キャトルヴァン」、そしてドイツパンの数々です。

パンコンプレ

パンコンプレ(1512円）は小麦の外皮（ふすま）と胚芽を香ばしくローストし、特別な方法で乳酸発酵させたものを使用することにより、口どけよく消化しやすくした全粒粉のパンで、見た目と異なるふんわりとした柔らかさに感動します。一般的な全粒粉のパンと比較すると、約2.5倍の食物繊維やミネラルが含まれているそうです。ちなみに、冒頭で紹介したKコンプレやコンプレシャルムはこのパンの進化形です。

ケーキ風にカットするとまた違った味わい

キャトルヴァン(1728円）は体内でつくることのできないオメガ3脂肪酸を多く含むアマニが2枚80（Quatre-vingts）gで一日に必要な量が摂れることからこの名前がついていて、シニフィアンシニフィエ発足時からのロングセラーです。

今回、コンプレシャルムの発表で、毎日食べるパンの意味について、食生活が身体に及ぼす影響について、あらためて考える機会を得ました。

「毎日食べているもので、病にかからない身体をつくることを、今後ますます積極的にやっていきたいと思っています」と志賀さん。
今後は病院や老人ホーム向けのパンにも意欲的に取り組んで行かれる予定とのことで、新時代のパン屋さんのひとつのスタイルとして、注目していきたいと思います。