絶景！フィンランドの凍った海原で大型砕氷船クルーズ

見たことのない絶景を探しに！
凍った大海原を大型砕氷船で贅沢クルーズ

フィンランド北西部の街ケミ（Kemi）は、フィンランドとスウェーデンを隔てるバルト海北部のボスニア湾の頂部に面した港街。毎年1～4月のあいだは、雪と氷で作られた観光・宿泊施設のルミリンナがオープンし、国内外から多くの観光客がやって来ます。ルミリンナと並んで、冬のケミの街の風物詩となっているのが、砕氷船クルーズ。バルト海は冬の間厚い氷が張って凍結してしまうので、船の重みで氷を砕き、航路を切り進んでいく砕氷船が昔から往来していました。今日では、サンポ号（Sampo）と名のつくかつての大型砕氷船を改装したクルーズ船が、ケミ中心街から11km南下したところにあるアヨス港から観光客を乗せて、果てしない雪原と化した大海原へと約4時間のクルーズに繰り出します。

サンポ号クルーズは、海の凍結のタイミングにもよりますが、例年12月中旬から4月上旬にかけて催行されます。期間中、毎回新しいルートを開拓してゆくので、甲板に立つと、船がザクザクと手つかずの氷を割って進んでいく圧巻の光景と音が楽しめます。

クルーズはいずれも4時間コースですが、朝一番に出発し、夜明けの瞬間を眺めながらブランチをいただく朝プラン、お昼の明るいうちに出発し、ランチを食べて徐々に夕刻のブルーモーメントの空へと移ろっていく様子を観察できる昼プラン、そして夕方暗くなってから出港し、コース料理を堪能した後に人工的な明かりのない海の上でオーロラハンティングを楽しめる夜プランに分かれています。毎日すべての時間帯に出港しているわけではないので、ウェブサイトのカレンダーで催行日を確認し、予約を入れましょう。また、始めから船に乗船するのではなく、最初はジェットモービルでの凍った海原サファリを楽しみ、途中からサンポ号クルーズに合流するというオプショナルプランもあります。

クルーズ中の目玉アクティビティは、氷の割れた海での遊泳体験！

それぞれの時間帯のプランごとに、どこまで見渡しても凍てついた水平線が続く絶景の中で、美しい空の色の変化やオーロラなどの自然現象を楽しめるのも砕氷船クルーズならではの醍醐味。けれどもうひとつ、各プランに共通した目玉のアクティビティがあります。それは、クルーズ途中に一度海上で停泊して乗客が海に降り立ち、砕氷船が割った氷の下に現れる海水の中に入水してしばし遊泳……という、驚きの体験です。

もちろん、入水時には完全防水、防寒の特殊スーツを着せてもらうので、安心。あとは入水の瞬間を手伝ってくれるスタッフの指示通りの体勢でそっと滑り込めば、誰でも安全に、ぷっかりと浮いて氷の破片と一緒に浮遊できてしまいます！ 運良く海に浮かびながらオーロラが見えたりしたら、最高の思い出になりますね。このクルーズに参加するからには、ぜひ恐れず入水体験もチャレンジしてみてください。

＜DATA＞
■Sampo jäänmurtaja（サンポ・ヤーンムルタヤ／砕氷船サンポ号）
催行期間：例年、12月中旬から4月上旬まで（実際の開始日は気温や海の状況などによる。催行日と時間帯の詳細は、ウェブサイト下方のカレンダーでチェック）
TEL：+358 (0)16 258 878
集合・解散場所：Ajoksen tsatama（アヨクセン・サタマ／アヨス港）
※ケミ中心街からタクシーで約15分。クルーズの予約時に、ホテルから港までの送迎も予約できる（有料）
料金：日時、プランにより1人300ユーロ～
予約方法：ウェブサイト内のオンラインショップから、希望日やプランを選択して申し込む

※冬のケミでは、砕氷船クルーズやルミリンナ観光・宿泊と併せて楽しめる、ハスキーゾリやアイスフィッシングなどのアクティビティも連日催行。詳しくはウェブサイトのウィークリー・プログラムの項目でご確認ください